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CHAPTER 9 2シ−ズン目を迎えて

2001

  

3月4日 STIHL軍団現る! 去年に比べ、今年はシーズン中に全く薪集めをしない「きりぎりすな」薪ストーブライフを過ごしている。しかし、ここに来てちょっと薪置き場に余裕も出てきたことだし、そろそろ...そんな気持ちになると何故か広葉樹の伐採現場に出くわすようになるのが不思議なところ。信号待ちをしている僕の前に、4人がかりで必死で立木にチェーンソーを入れてる人達が目についた。どうやらチェーンソーの切れ味が悪いのか、それとも腕が悪いのか、なかなか歯が幹に食い込んでいかない。おっ、諦めたようだ...そこで僕の登場(笑)。

「この木どうするん?」
「造成しとるんやけど、太っといもんで苦労しとるんや。」
「コレくれるんやったら伐採したろか?」
「ホ、ホンマ?」

...で交渉成立。帰宅するなり早速、薪ストーブ仲間のまんぼうさんと炭焼きをやってる友人Uに「薪情報FAX」を流す。ふたりとも即答で参加表明(笑)


 これが噂の薪情報FAX。
近隣のストーブオーナー間では
こういった情報交換が盛んだ。
竹のみ伐採処分済み、しかも幹線道路沿いの
ベストコンディションの竹薮
薪置き場と化したまんぼう家のガレージにて
うちもスゴイがここもスゴイ(笑)

翌日、待ち合わせ時刻に現場に行くと昨日はなかったパワーショベルと助っ人2人。どうやら責任者のオジサンは僕がひとりで伐採すると勘違いして準備してくれたみたいなのだ。と、そこへまんぼうさん&友人U、そしてUのお父さんまで(!)がそろいも揃ってSTIHLのチェーンソー持参で 続々と登場。僕らをナニモノ?ってな目で見るオジサン&助っ人さんたち(笑)木が倒されたのを合図に木に群がるSTIHL軍団、太い部分から手をつけるまんぼうさんと僕の薪ストーブ隊、手頃な枝を手際よく軽トラックサイズに切り分けるU親子の炭焼き隊...あっという間に大木は薪ストーブサイズに玉切りされてしまったのだった。


今日の成果(まんぼうさんと山分け後)

「いやぁ〜あんたらのチェーンソー、よう切れるなあ。」助っ人のオジサン達はつくづく感心した様子。「手入れしてるからなあ。」実はまんぼうさんと僕は昨日、森林組合の無料目立て会でプロに目立てしてもらったんだけど(笑)
炭焼きに使う枝を積込んだ友人Uの親父さんの軽トラを見送った後は、玉切りした薪をみんなで2tダンプに積込んで、まんぼう家〜我が家の順に回ってそれぞれの薪置き場に積み上げて今日の作業は終了。
作業時間約2時間。これくらいが疲れなくていいなあ...。

 

 


 

 

3月24日 親子で薪拾い 夕方、薪割りをしていたら友人Uから電話。「学校で椎が出たから取りにおいで。」「了解!」翌日、ママのフラメンコの間にトラックにMaakunとAzuを積込んでH農業高校へ。直径20〜30、長さ3mの伐採済みの椎が3本。15分ほどで玉切りして子供達と一緒に積込む。一時間ほどで帰宅してすぐに薪割り。でも伐採したての椎は粘りがあって割りづらいので半分ほど割って、あとはちょっと乾燥させてから割るつもり。シーズンも終りに近づき、改めて薪山を眺めてみると今シーズンはほとんど薪集めをしなかったにも関わらず、それほど減っていない。今冬は寒かったから去年以上に焚いたはずなんだけど...。
いっぺんに何tもゲットすることはなかったけど、ちょこちょこ集めてたのが功を奏したようだ。 

 


 

7月8日 煙突掃除 「えっ、もう煙突掃除?」と思われたでしょうが、煙突掃除なのです。薪ストーブライフも2シーズン目を終えて、正直言ってもう生活の一部。当たり前のように薪割りをして、当たり前のようにリビングの隅で薪ストーブの炎が明滅してる...そんな感じで特別なことではなくなりました。薪集めも、以前のように目を三角にして「やったるでえ!」ってのではなく、月に何度かちょこっと集めるだけで年間5tの消費(そう、今年は概算で5tの薪を灰にしました。)を賄うことが出来るだけの量を集めることが出来ます。それに以前のように「何がなんでも、全部自分の手で!」という肩にチカラの入った姿勢ではなく、「もし足りなくなったら丸太で買ってきてもいいんじゃない?」ってな気軽な感じになっています。

スト−ブトップを外したところ
コンバスターを外したところ

さて、煙突掃除ですが、去年と同様2階の二重煙突部分を外し、そこから上(トップ)に向けてと下(ストーブ本体)に向けてブラシで擦りました。上下に数回動かすと、煙突の内部はステンレスの輝きを取り戻しピカピカ。
煙突を元に戻して、次はストーブ本体を完全に分解して、柄付きの亀の子タワシでゴシゴシやって、粗大ゴミで拾ってきた掃除機で吸い取ります。最後にワイヤーブラシで錆を落として、Williamsのストーブポリッシュ(黒鉛と炭素のペースト。定番!)で磨き上げるとハイ出来上がり。2年310日24時間体制で焚いてたけど、コンバスターもパッキンも全く異常なし(新品同様に見える)で結局、煙突と本体の掃除にかかった時間は2時間弱。こちらも「さあ、やるぞ!」って気負いもなく淡々と終わってしまったのでした。

全く傷みのないコンバスター
まさに新品同様のストーブとChicho

 


 

 

8月8日 きりぎりす返上! PTA役員の友人Yから電話。「小学校の裏山でニセアカシアを伐採中なんだけど、要る?」「要る要る!」実に3月以来の薪集めだ。...とは言え、ただ今アウトドアシーズン(?)真っ最中だし、ともちゃんや子供たちは8/9から実家に帰省するのでみんなで遊べるのは今しかないてことで休日を薪狩りに当てるのは無理。そこで毎日、仕事を終えてから夕食までの一時間小学校に通うことにする。
まず始めの3日間は玉切りのみなので、腰にファーストエイドキットをぶら下げ、ポケットに楔を忍ばせてチェーンソーだけを持って(燃料が尽きるまで、ということで燃料タンクもオイルもなし)学校へ。

チェーンソー持ってブラブラしてるのは異様な感じなのだけど、ご近所さんは慣れたもの。『あ、Maakunのパパ、薪狩り?』こんな風に声がかかるようになるとシメたもの(笑)ナラに良く似た木肌を持つニセアカシアはその名の通り、アカシアではなくて外来種。成長が早く繁殖力が強いので、日本の在来種を駆逐してしまう、いわば「森のブラックバス」。でも薪ストーブの燃料にはとても適していて(ただし和名・ハリエンジュというだけに小枝の刺は痛い。)、どんどん伐採してどんどん燃やすに限るのだ。3日間で玉切りを完了し、残りの2日間で一輪車で運び出し...軽トラックに積込んで約1tのニセアカシアゲット。それにしても毎晩風呂上がりのビールが旨いこと!

 


 

 

 

 

10月9日 薪薪モード! 秋を迎え少しづつ朝晩の冷え込みを感じるようになると、リビングの隅に鎮座まします(笑)薪ストーブの存在感を強く感じるようになる。そうなると不思議なもので、工事現場や里山の農道にある広葉樹が気になり始め、一日に一回は伐採済みの丸太を発見したりするのだ。
土曜の夕方、通りかかった某所工事現場。ヨダレが出そうなほど美しい伐採済みの白樫など(φ50cm・長さ6m)遠目にもはっきりと雑木とわかる丸太が10本ほど転がっているのを発見。実は1ヶ月ほど前から木にペンキで印が付けられていて伐採を今か今かと待ちわびていたんだけれど(笑)
まずは正攻法で工事看板にある土建屋さんにTEL。当然のことながら案の定「あ〜、おたく個人の人やよね?現場に入ってもらうと困るんよね。」...つまりNO!の返事。


我が家からクルマで8分の河原

最近、大手建設業の場合は伐採済みの木の処理についてもこと細かに積算が行われるため僕らのような個人の付け入る隙はないことが多い。(行政側から依頼すると意外にOKだったりするけど)そこで、作戦をゲリラ戦法に転換。現場にあったパワーショベルに「薪探してます」の貼紙を残すことに。

翌日の日曜は京都で松茸三昧同窓会。土瓶蒸しを口に運ぼうとした、その時(笑)携帯電話が鳴る。『あ、あんた●●さん?ユンボにおっきな貼紙してあったけど、この木欲しいん?やったら今日、取りにおいで』『今、京都にいるんで無理ですわ。』『なんやぁ、そりゃ困ったなぁ。しゃあない...ほな、明日でもエエわ』

...で、今日の夕方2tダンプに薪狩りセット(チェーンソー、燃料、鉈、斧etc)を積込んで駆けつけたところ、倒された白樫などの丸太は3mにカットされて道路際に積み上げてある。『全部はイカンけど半分ぐらいなら積んであげるわ!』とその丸太を重機で積んでくれる親切なオジサン。ラッキー!僕はただ見てるだけであっという間に2tダンプはサスの板バネが悲鳴を上げるほどの丸太で満載になる。

オジサンと薪談義を楽しんだ後お礼に「丹波黒豆餅」を進呈(笑)し、いつもの河原へ。河原の広場にダンプから丸太をガラガラと落とした後は、住宅地の我が家では使えないチェーンソーを思う存分使って、玉切り作業。日没を迎えるまでの約1時間、玉切り作業は続くのだった...。  

 


 

 

10月19日 我慢しきれず...初焚き 秋を薪ストーブは趣味なのか、それとも実用なのか?寒くもないのに焚き始める我が家は、やっぱり趣味なんだろうなあ(笑)。熊野川ダウンリバーで素敵な焚き火を一晩中楽しんだ僕は、家に帰るなり『う〜ん、焚き火のない夜は寂しい。』などと言いながら薪ストーブに点火。パイパスダンパーを開けて、前面ガラスを開け放って「暖炉モード」で家の中での焚き火を楽しむ。外気温16℃、室温22℃...本体の温度があまり上がらない「暖炉モード」とはいえ、焚き始めて3時間後には室温30℃を突破!汗を拭きながら『ヤッパ、薪ストーブはいいなあ!』なんて言っても、ちっとも説得力がないのだ。「パパ、イイカゲンにしてよ!」Maakunはすでに上半身裸で暑い暑いを連発。この時ばかりは北海道が羨ましい僕であった(笑)


今日の薪割りは300kgほど。まだこれだけ残ってる!

そして今日(10/27)、久々にゆっくりできる休日。遅い朝食をとり、床屋に行って髪を切ったあと昼前の一時間ほどを利用して、2tダンプでいつもの河原へ。前回玉切りした丸太を引き上げるためだ。前回は直径50cm超の丸太が重すぎて持ち上がらなくてトラックへの積込みを断念したので、今日はHONDA力丸(クローラ=キャタピラ式運搬機。何故か我が家には4台もある...笑)と足場を積込んで重装備での出撃だ。
河原の堤防のスロープを下って広場に着くと、ビックリ!15〜6個あったはずの玉切り済み丸太が6コしかない!やられた〜!φ50cmの丸太10コと言えば...軽トラック平積み一台ぶん。たぶん、廃棄物と勘違いされて軽トラのオジサンか誰かに拾われたに違いない。ま、勝手に河原を使ってるんだからしょうがないな、と気分を変えて残りをダンプに積込み家に戻る。

昼ご飯までにまだ少しあったので、太いものから薪割りに取りかかる。パッカ〜ン!と乾いた音を残して綺麗に割れる白樫、グシャッ!っと潰れるようにバラバラになる椎、グニョッ!とマジックアックスが突き刺さるだけの榎...半時間ほどで丸太10コを片付ける。残りは椎13コと魅惑の白樫30コほど。2〜3日は薪割りが楽しめそうだ!

  

 


 

 

 

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