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CHAPTER 1 薪ストーブは4回暖かい。


ついにストーブに火が入った!1999.10.17

 

4月3日 山を見に行く 今日は故郷の山の近くに行く機会があったので、ついでに立ち寄ってみる。目的は薪ストーブの薪探し。林道は車幅いっぱいで枝がボディをガリガリ擦っていくし、結構荒れてて所々倒木が道を塞いでて手作業で取り除きながら進む。(以前は後輪駆動のボルボでも楽々通れたのに。こんなところにも山村の高齢化の余波が...。)その上、前日の雨でぬかるんでて4WDのローギアにしないと登らない。下り坂はABSがゴリゴリ音をたてて効き続ける(...運転が下手な証拠?)やっとのことで我が家の山に到着。
林道に面したうちの山は雑木(広葉樹)は少ないし、森のケモノたち(鹿や猪、狸などが多い)の貴重な食料にもなってるので伐採しないで、杉や檜の間伐材を薪ストーブの燃料にすることに決定。(杉や檜は火持ちが悪いし、クレオソートの発生もあるし薪としてはあまり優れてるとは言えないけど。高級な広葉樹の薪は森林組合で買うしかないな...。)間伐することで山の整備にもつながる上に燃料代もゼロで済むという一石ニ鳥だからその点は我慢できるかな。
山を降りて来たところにある椎茸小屋で親戚のおじさんに出会う。「おおっ、あきちゃん(*田舎ではあきちゃんと呼ばれてる)やないか。大きなったなあ。」(もう33なんだけど...笑)「薪のストーブ買うんで、山の木を薪にしようと思うんやけど...。」「そうか、そうか、エエことやのぉ。うちの山の木も間伐したのがあるさかい、使てくれんか。」「ええんですか?」「ええよ、ええよ。どうせ放っといて腐らすだけやしのう。軽トラに載るぐらいに切っといたるさかい、取りにおいで。」ラッキーなのだ(笑)
そんなわけで、今年からは年に何度か「木こり」も体験できそう。(小さなストーブとお弁当とチェーンソーを軽トラックに積んで山に入って一日を過ごすなんて、想像しただけで楽しそう。)夏までにはエンジンチェーンソー買わなきゃ!

 


 

 

4月16日 薪ストーブの煙突立つ! 昨日の屋根の穴に薪ストーブの煙突が設置された。金属製の丸い二重煙突に木製(...ホント、コンパネで出来てる!)の四角いカバーが付いたタイプで、後日石の装飾を施すらしいのだが、煙突1本で大屋根に表情がでていい感じだ。室内はといえば、断熱材入りの二重煙突とは言え、天井を貫通させる部分の断熱処理のためにかなり大がかりな構造になってるのだ。「薪ストーブ大全」(地球丸刊)によれば煙突は棟よりも高いのが望ましいらしいけど、うちのはかなり低いのでちょっと心配。


煙突が立った!
手前はまあくんの誕生記念植樹の白樫

煙突の裏側(つまり2階の天井)
張り巡らされた不燃板が見える。

 


 

5月14日 煙突完成。 1今日は朝からタイル屋さんがやってきて薪ストーブの外部煙突の飾付けだ。足場を外す前に高所作業は済ましておかないと恐怖のカネ勾配の屋根での作業は危険だからね。マシンカットということで乱形の自然石タイプよりも整然とした印象の方が似合うんじゃないかってことでカルチャードブリック(化粧レンガ)を選択。屋根に負担をかけないためにも、ハッキリ言って張りボテなんだけど...。パネル状のレンガ風タイル(INAX製)をセメントでサイディングにはり付けるだけとはいえ、足場が悪い上に30℃を超える暑さの中すごく大変そうだった。でも職人さんたちの努力のおかげで夕方までに完成!イメージ通りの良い感じに仕上がった。煙突は我が家のログハウスのシンボルみたいな思い入れのある部分なので嬉しいなあ...

 


 

5月19日 チェーンソー届く。 今日は雨なので仕事が休みだそうで森林組合のNさんがチェーンソー020STIHL PRO MINIを届けてくれた。早い!オイルや添加剤、メンテナンス用品もセットだ。あっ、それと「○○○森林組合」のネーム入りキャップ(帽子)も付いてる(笑)エンジンの音がうるさいので夜は使えないので試し切りは明日以降のお楽しみ。混合燃料(STIHL社の場合は無鉛ガソリン:2サイクルエンジンオイル=50:1)なのでGSで4リッター缶をもらってきて、ブレンドタンクを使って混合するつもり。ポリカーボネート製の防護メガネと新しい革手袋も買わなくっちゃ!

チェーンソーが届いてからというもの、山を見るとついつい雑木を探してしまう(笑)倒木なんかを見つけるとウットリ...。夕方、庭で試しにチェーンソーのエンジンをかけてみる。「ブババババババ!!」近所の家の窓から覗く顔、顔、顔「うるさくしてスミマセ〜ン。」家で使うのは今まで通り電動のチェーンソーだな、こりゃ。

 


 

5月24日 薪ストーブのたきぎについて。 2階の内装工事は進む。全ての建具の取り付け完了で後は仕切り壁の板張りを残すのみとなった。外部塗装後初めてのまとまった雨だが、ログ壁がちゃんと水を弾いてるのを見て嬉しくなる。
今日、市役所から2人の職員さんが我が家にやってきた。何の用かなあ?って思ってたら「街路樹のことで...」とのこと。ああ、はいはい、思い出した!
あれは先週の金曜日のこと。冬までに薪ストーブの薪を確保しなくっちゃっていう強迫観念に駆られた僕はタウンページ片手に作戦を練っていた。住宅地ということでクリーンな排煙を基準に選んだダッチウエストFA225だったが、薪ストーブの先輩方によると、その触媒性能の高さが逆に災いして針葉樹(杉や檜)を燃料にするとすぐに触媒がダメになるらしいのだ。それじゃ広葉樹をってことになるのだが、うちの山は林道のそばは全て杉や檜が植林されていて雑木林は急峻な部分にしか残ってない。その上、これらは野生動物たちの楽園でもあったりするわけで無闇に伐採するのも抵抗があるし...そんな時閃いたのが公共のゴミ処理場。たまに前を通ると道路の拡張などで出た大量の雑木が積み上げられてたりするから、あれをもらえばいいじゃないか!早速電話すると...「現在、そういった木材の受け入れは停止しています。もし受け入れた場合も集積場のスペースがないのですぐに焼却処分しますから...」との返事。ダメかぁ。でも、どこかでは処理してるはずだし、そう言えば街路樹の剪定なんかもあるんじゃないか?またまた市役所の道路課に電話。すると...「いやあ、そんなこと言われたの初めてですよ〜。邪魔になるから街路樹を切ってくれ、とか落ち葉掃除やってくれ、とかいう市民の方は多いですけど剪定したものを引き取りたいだなんて。確かに市内には欅(けやき)並木が多いですから夏前の剪定では太ももや腕程度の太さの枝は大量にでるのですが...ゴミの減量にも役立つし個人的には良いことだとは思いますが...なにしろ前例のないことなので前向きに検討してはみますので...。」との返事だった。う〜んこの「前向きに検討」ってのが曲者だよなあ。つまり「No!」の婉曲表現だったりするからなあ。
ところが、である。今日現実に職員さんがやって来たのだ!「市としましては剪定で出る廃棄物をお引き取り頂くことは有り難いのですが、もしそれが野焼き等、近隣の迷惑になるような使われ方をすると困るわけです。そこで、aki樣がどのように使われるかを確認に参ったわけです。確かに薪ストーブの燃料として使われることを確認しましたので次回、剪定作業の前に連絡させていただきます。」ラッキー!!ケヤキは火持ちもいいし、細いものなら薪割りの容易な方だし。「ありがとうございます。連絡頂ければ、軽トラにチェーンソー積んで参上しますので宜しく!」
それにしてもこの対応の早さは驚きだ。これぞ公共サービス!あっぱれT市!(当分は悪口言えないな...笑)

その上、森林組合のNさんからも電話があって、雑木の伐採情報を教えて頂けることになった。「僕も欲しいし一緒に切りに行きましょうや。」これまた有り難い。来週の日曜日はNさんの山の家予定地でナラの薪を分けていただけるし、これで来年の冬は乗り切れそう!(薪ストーブもまだ設置されてないのに気が早いって笑われるかな?)

 


 

 

5月26日 10年分の薪確保!? 今日は夕方知り合いの山でチェーンソーの試し切り。直径20cm程度のクヌギを切り倒して40cm程度に輪切りしたのだが、実に快調!全部で15本の薪が取れた。その間15分。これで約3日分だから、1日に5時間程度頑張れば、3日×4(60分)×5時間=60日、つまり薪の豊富な場所なら2ヶ月分の薪が取れる計算(かなり楽観的?)ま、カヌーシーズンのオフに月に2〜3日山に入れば暖房用燃料は底をつくことはないわけだ。
夜は森林組合のNさん宅訪問。夜遅くまで薪ストーブについて話し込んでしまった。なんと!無尽蔵に雑木の入手できる山を発見し、話もついているというビッグニュースが飛び出した。樫やクヌギ、コナラなどが多くて、なかには直径1m以上もの伐採された大木が広場に山積みだというのだ!ただし、我が家からはクルマで45分程度かかるN県境の山奥なので夕方ちょこっと薪拾いってなわけにはいかないのだが...。できれば15分以内ぐらいだと理想的だなあ。夜中の11時にチェーンソーのメンテナンスについてのレクチャーも受けたし有意義な夜であった。
Nさんの言葉「薪ストーブは3回体を暖めてくれるんだよ。伐採で1度、薪割りで1度、そして火が起きれば、自分だけじゃなく家族全員を暖めてくれる。」う〜ん、なるほど。

 


 

6月3日 炉台作り始まる。 今昨日の夕方レンガが届けられたので、そろそろかなあって思ってたら案の定、今日はタイル屋さんの薪ストーブの炉台作りが始まった。できるだけ日常生活に不便のないように炉台のベースの角を取ったためレンガをカットする箇所が多く、今日はここまでで時間切れ。明日は炉台の続きとこの同じレンガで玄関の土間を張ってもらえるようだ。大工さんは2階で造り付けの本棚作り。幅3m、高さ3.5mというとてつもなく巨大な本棚なのだ!我が家の大量の蔵書もこれだけあれば全て収まるんだろうな。(外国の図書館みたいな梯子つきの図書室に憧れてたしね。)
靴箱の方は背板と棚受けを組み込んだ後、パネルの接合を終えて本体が完成!柱の強度が抜群なので僕とMamaが乗っても揺れもしない(笑)そのかわり扉や棚板がない状態で30kgもあるから最終的には70kg程度になる見込み。運び込みが大変そうだな。

 

 


 

   


薪割りの愉しみ

 


 

 

 

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