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February.2006 part.1

 

 

  

 


断崖絶壁を埋め尽くす水仙の花

2月3-5日 東瀬戸内海キャラバン

『うちのカヤック、akiちゃんちで預かってくれるかな?』
にしび〜のひと言で今回のキャラバンは始まった。

にしび〜のカヤック...僕が名付け親でもあるPinkish Breath=桃色吐息号ことMALIBU TWOは現在、東かがわ市の野遊び屋で休眠中。先月にしび〜家にお邪魔した時、来シーズンにも紀州の海に浮かべる話が浮上し、我が家で預かる?ってなことになったのだ。もちろん、にしび〜が使わない時は自由に使ってもいいよってことで、去年“なんちゃって”シーカヤッキングに目覚め、マジでオークションでMALIBU TWOに入札までした我が家にとっては、まさに“渡りにフネ”(笑)。和具シュノーケリングの母船として、九龍島への足としてフル活用は間違いない我が家は喜び勇んで香川の野遊び屋に引き取りに行くことにした次第だ。

野遊び屋といえば、このホームページを始めた頃に知合って宮川をキャンプツーリングしたりスノーシューの手ほどきを受けたりした、あのごうちゃんこと吉川寛氏の主宰するアウトフィッターカンパニーである。あの頃はただのキャラの濃い南方系のオッサンだった彼(笑)も今やいくつかのマスコミにも連載を持つニッポンを代表するシーカヤックガイドになって、多方面で活躍中。ま、こんなことを書くと『何も出ぇへんで』と笑うだろうけど、僕が無条件でMasaやAzuを預けてもいいな、と思える唯一のガイドでもある。

かつての遊び仲間がみんな“その道のプロ”になって、好きなことでメシを喰おうと頑張っているのは喜ばしいこと...いつまでも“なんちゃって”なパパパドラーには眩しい限りである。

そんなごうちゃんが今回は連載しているWEB別冊BE-PALの取材でたまたま野遊び屋ベースに来ているとのこと。比良山で一週遅れで僕らの掘った雪洞を見つけたり、Masaが琵琶湖で救急車で運ばれた時にそれを湖面から眺めてたり、カシータでP泊してる淡路ハイウェイオアシスですれ違ったり...実は先週も白馬帰りの僕と八ヶ岳帰りのごうちゃんが1時間の差で穂高市街で出くわしそうだったり...惜しいニアミスは数知れずなのに会えないまま5年。年に何度か突然電話を掛けてきて“ガハハハ”と笑うばかりで(笑)なかなか会えなかった彼や彼の弟子であるしょーじ&カミゾノと会うのも今回のキャラバンの楽しみのひとつだ。


5年前の仁淀川の時と同じ場所でP泊

24h OPENの軽食スタンドが嬉しい

電話で『akiちゃんが香川に来るんなら一緒に夕飯でも喰おうや!』って誘ってもらったので、言葉に甘えることにして、約束の前夜20:30過ぎに我が家を出発。今夜のP泊地である淡路ハイウェイオアシスを目指す。例によって、今日も1日仕事を頑張った後なので、とりあえず明石海峡大橋を渡ったところにある淡路ハイウェイオアシス(下りSA)にダッちゃんを停め、P泊準備に取り掛かる。FFヒーターをONにしてベッドを展開、しばらくは車窓から海峡を跨ぐ巨大な吊橋の美しいイルミネーションを眺めつつ“るるぶ四国”を開いて家族団欒を楽しみ、イルミネーションが消えるのを合図に窓に防寒シールドを貼り付けて子供たちを寝かせた後は夫婦で24時間OPENの軽食スタンドで夜食を食べる。ダッちゃんに戻った後はAQUOSのWBSをつけっ放しにしてiBOOKで情報収集...外気温はすでにマイナス。スケートリンクのように黒々と光る路面を尻目にTシャツで過ごすP泊の夜...実に快適である。


瀬戸内海に昇る日の出を見ようと6:30に目を覚ます。東方に低い雲があって日の出は拝めなかったのは残念だったけど、茜色に輝く神戸の街並を彼方に眺めつつ身支度を整えていると、銀色のステーションワゴンが近づいてくる。にしび〜のPEUGEOT“猫足”206SWだ。
『とにかくデカイ黒いバンを探そうと思ってたけど、すぐに判ったよ。』とにしび〜。
挨拶もそこそこににしび〜206SWに続いて、ハイウェイを洲本へ。タマネギ小屋が点在する淡路島独特の風景を楽しみつつ、海岸へ向かってなだれ落ちるような急斜面が続く淡路島のイーストコースト沿いのゴキゲンなワインディングを進み、水仙郷へと向かう。2月初旬の淡路と言えば水仙満開のシーズン。これを見ずして何を見る!?なのである。今回僕らが訪れるのは、ごうちゃんオススメの『ナゾのパラダイス・淡路秘宝館』が併設されてる立川水仙郷ではなく(笑)、格調高い方の灘高岩水仙郷に到着だ。


朝焼の明石海峡大橋

水仙郷に停まったダッちゃんと猫足206SW

遊歩道をプチトレッキング

クルマの窓から見上げると谷底の駐車場を囲むようにそびえる崖は水仙の白い花が水玉模様のように無数に点在し、見事!開園は9:00とのことだけど、昨日Mamaが電話で尋ねたら8時でも8時半でも着いたらすぐに入れてあげるよって言われたそうで、その言葉通り受付のおっちゃんたちは笑顔で僕らを手招き(笑)。時折水仙の甘い香りが漂う急な階段をハーハーヒーヒー上りきると足元からエメラルド色の波打ち際までの斜面が水仙の絨毯!しかも開園時間前ということで広い水仙郷は僕らだけ!実に贅沢な気分だ。


ゆいかちゃんとAzu

海までずっと水仙

すいせんくんとAzu

なんとなくニッポンじゃないみたいな感じ

遊歩道に沿ってプチトレッキングを楽しんだ僕らは、これまた開店準備中で〒マーク入りのテントを設営中の仮設郵便局で水仙郷の絵柄の切手シートを買い(おまけにMamaは地元の郵便局で買いそびれた銀河鉄道999切手まで買ってたし...笑)、水仙を一株買って続々と詰め掛ける観光客を尻目に水仙郷を後にする。(10数名もの駐車場警備員さん、仮設郵便局、数km先の漁港にある臨時駐車場...水仙の見頃であるこの時期は海岸沿いの道路が大渋滞して身動き出来なくなるという噂は本当みたいだ。掟破りの開園前入園は大正解のようである。)


水仙の香りに寒いけど女性陣はゴキゲン

広大な敷地に水仙が咲き誇る

水仙郷の後は再び神戸淡路鳴門自動車道に戻り、大鳴門橋を渡って高松方面へと進む。
次なる目的地は、野遊び屋のある東かがわ市を通り越した80km先にある高松市。にしび〜家のかよちゃん&ゆいかちゃんご希望のケーキ屋さんでティータイムなのだ(笑)。カーナビの住所検索を頼りに到着したのは菓子工房LOWE。ここで濃〜いレアチーズケーキと美味しいコーヒーでティータイムを楽しみ、古戦場・屋島の独特の山容を左手に見ながら、石の町・庵治町(現在は高松市庵治町)に入る。


僕は何度も訪れたことがある庵治だけど、家族を連れて訪れるのは初めて。本当はイサム=ノグチ博物館を訪れたかったけど、直前まで予約制であることを知らず(しかもバカ高い入場料にMamaが怖れをなしてしまったし。)、残念ながら今回は叶わず。でも、せっかくだからってことで、鉱物オタクのMasaが“るるぶ”で見つけた「庵治ストーンミュージアム」へと進む。
『へ?ナニこれ?』到着してみるとストーンミュージアムとは名ばかり、石材店の展示場じゃん!?一瞬そのまま帰ろうかと思ったけど、ま、観て行くかってことで気乗りしないまま館内へ。ところが!イイのよココ(笑)。ま、1Fのホールは石彫刻や前衛的なモニュメントが並んでるあたりは、この手の施設にありがちな感じだけど、ロフト風の2Fは世界の宝石、貴石が所狭しと展示され、隔週刊「トレジャーストーン」を最終刊まで買い続けたMasaと途中まで買ってたにしび〜、ふたりの鉱物オタクの目が爛々と輝く。僕は別な意味で目が爛々だけども(笑)、マニア垂涎!実に楽しめる空間だった(但し、興味のない人には全くオモロない)。


世界の中心で愛を叫ぶのセットにて

セカチューのスクーター

もちろんミュージアムショップと言う名の即売所(笑)もあって、すぐに“www.hikarimono-daisuki.com”なAzuは『ねぇ、これ買ってぇ〜ん!』攻撃だし、僕も以前から欲しかったサヌカイトの石琴をお買い上げぇ〜(*ホントは“絶対音感”なゆいかちゃんも褒めてた“ほぼ完全”8音階セットが欲しかったけど\120000は無理なので、一番響きの良い“ラ”だけね)。見学&お買い物を楽しんでストーンミュージアムを出ようとしたところで、Mamaがふと呟く。『そう言えば庵治って“セカチュー”のロケ地だったわよねぇ。』


米倉庫を改造したホール

それを聞きつけた受付のオネエサン。『“世界の中心で、愛を叫ぶ”のセットが移築されて残ってるんですよ。』へっ?ホント?

好奇心旺盛&ミーハーな僕らは詳しくその場所を訊ねて、早速映画のセット...映画で印象的だった雨平写真館を探す。漁港近くのJAのそば...あった!映画のまんまの佇まい。実は“セカチュー”って中村獅童と竹内結子だったよね?なんて言ってるほど映画自体の印象は薄いんだけど(笑)、あの写真館の建物だけは何故か印象に残っているので、実際に目の前にすると太秦映画村で銭形平次の家を見たのと同じ種類の感動である。とてもお喋りで親切な館長さんに付きっ切りで案内してもらい恐縮だったけど、旧い米蔵を改造した素晴らしい空間があるだけに、ここが早く“セカチュー”依存から脱皮して庵治の文化発信拠点となることを願いたい。

庵治を出た僕ら。あとは東かがわの野遊び屋に向かうだけ...その前に野遊び屋のそばの讃岐うどん屋に立ち寄ってかなり遅めのランチタイム。関西汽船の高松航路でバイトしてた時はよく食べたけど、20数年ぶりに味わう本場の讃岐うどんは本当に美味しくて、街のそこかしこに格安で旨いうどん屋がある讃岐の皆様が羨ましい限り!蕎麦のように語尾に“道”がくっつくといった気取った感じこそないけど、実は同じぐらいに奥が深いうどんの世界を味わった後、野遊び屋のログハウスへとクルマを進める。


遊び屋のカッコいいログハウス

野遊び屋で宴会

にしび〜の隣にダッちゃんを停め、歩いてログハウスへ。広々としたウッドデッキ、男性的な印象のハンドカットログハウス。想像以上に素敵だぜ、野遊び屋!(笑)しかもログハウスのすぐ裏は魅力的な小島が幾つも浮かぶ瀬戸内海らしい海!左隣にはその名が示す通り(vessel=帆船)海に向かって出航する船の形をした「ベッセルおおち」が建ち、館内には絹島温泉。右手には瀟洒なログハウスコテージが並ぶ「岬のロッジ村」...ごうちゃん、すごい!出世したなぁ、もう(笑)。


死ぬほど牡蠣をいただいて...

ログハウスに入るとカミゾノ、しょーじ、そしてごうちゃんの懐かしい顔。再会を喜び合って握手を交わすと、もう5年のブランクは消え去って、宮川や比良山で遊んだ時と同じ感覚が甦る。
しばらく野遊び屋でお喋りした後、ごうちゃんの音頭でベッセルおおちの絹島温泉でひとっ風呂浴び、ごうちゃんが手配してくれたロッジへ移る。

ここでしょーじが用意してくれた地元の牡蠣をはじめとする食材を肴に宴会の始まり始まりぃ〜。難しい話、軟らかい話、懐かしい話、エロ話...ロッジのベランダに据えた薪ストーブに載せたダッチオーヴンで次々と焼き(蒸し?)上がる牡蠣をハフハフアチチと戴きつつ、とにかく心地よい時間を過ごさせていただいた。そんな中、ちょっと嬉しかったのは、いつの間にやらMasaが自ら焼肉大臣(笑)を始めたこと。

これまではお子ちゃまの立場で僕やMamaの隣にちょこんと座ってただけだった彼が、今夜は“男”のひとりとしてトング片手にベランダに立ち肉を焼いている...同年代の男の子が居なかったこともあるけど、僕を介してではなくひとりのメンバーとして会話を楽しんでいるように見えたのが父は嬉しかったのだ。

『パパ知ってる?“肉は貧乏人に、魚は殿様に焼かせろ”って言うんだってよ。』彼なりに勉強もした模様(笑)。
『akiちゃん、Maakunをオレに預けろ!こいつ良いシーカヤックガイドになるぞぉ〜。』なんていうごうちゃんのお世辞に、海の方を向いたまま、ごうちゃんに聞こえないような小声で『無理無理、オレがなるならシングルパドルでカナディアンのガイドやな。』と呟くMasa。これメチャ笑えた(笑)

焼牡蠣、バター牡蠣、ゴマ油牡蠣、ガーリック牡蠣、そして生牡蠣...牡蠣はもう喰われへん!Masaが機械のように焼き続ける焼肉...肉はもう喰われへん!ってことで宴会はオシマイ。
そろそろお暇する時間になり、みんなでMALIBU TWOをダッちゃんに積込んでもらって野遊び屋に別れを告げる。


Masaは焼肉大臣を任命される

にしび〜はそのまま帰宅の途へ。我が家はどこかでもう一泊すべく高松道で淡路島へ。アレコレ迷いつつも結局、翌日の行動計画を鑑み、今夜もアクセスの良い淡路ハイウェイオアシスでP泊。昨夜と同じくFFヒーターをミニマムに作動させたダッちゃんで思い思いに過ごす。旨いものをたらふく食べて温泉に入れれば、もしかしたら一年連続P泊でも大丈夫なんじゃないか?...そんな風にも感じる快適な夜。クルマにしては広いけど、やっぱり狭い移動式我が家は、ワンルームだけに家族の会話が弾んで家族の絆を深めるにはいいよなぁ...子供たち&Mamaの安心し切った寝顔を眺めながら、つくづくそう感じるのである。



P泊2日目の朝

瀬戸内キャラバン3日目の朝。
FFヒーターをミニマムで運転したせいで、少し肌寒い朝。外気温マイナス2.5℃、室内18℃。フロントシートに積み上げた着替えを身に着け、外に出て朝の散歩。橋の見える広場に出るとちょうどDay break...海から昇る朝日が美しい。
その日の行動計画はその日の朝に空を見上げて決めるのが我が家流。ダッちゃんを走らせると必ず雨が降るというジンクス(いつだったか電卓で計算したら、ダッちゃんでお出かけの降水確率は80%以上だった...涙)も、晴天率の高い瀬戸内気候には適用されないようで、今朝も青空だ。


朝日に輝く神戸

ダッちゃんで心地よい目覚め

明石海峡大橋で明石に渡った僕らは、神戸方面ではなく西へ...中国地方を訪れる度に行きたいと思いつつも、行けなかった世界遺産・姫路城へと向かうためである。別に世界遺産ハンターってなわけではないけれど、我が家の向かう所、そこには世界遺産!ってな感じ(笑)。家族4人揃ってということであれば、国内では白神山地、知床半島、そしてここ姫路城を残すのみだ。(あ、那覇の首里城に行った時はまだAzuは生まれてなかったっけ?)


ルーフに載ったマリブツー

姫路城に停めたダッちゃん

姫路城東側駐車場に8:30に到着。冬にしては穏やかな空気の中、朝日に少しオレンジ色に輝く天守閣を見上げつつ搦手門(からめてもん)へ。何故かスピーカーから大音量で流れる琴の調べ。しばらくすると今度は“暴れん坊将軍”っぽい演歌。何か興醒めだなぁって思ってると『この音楽が終わると開門やからね。』と門番のおっちゃんが教えてくれる。この音楽が広い場内に開門を知らせるチャイム代わりなのだ!


開門を待って一番乗りで姫路城へ

光と影が美しい


天守閣前にて

門番のおっちゃんと雑談しながら少し待つと、♪チャンチャカチャ〜ンと音楽が無事終了。9:00の開門と同時に姫路城一番乗り!だ〜れもいない凛とした空気の漂う城内に足を踏み入れる。お城と言えば天守閣だろっ!ってことでまずは「との一門」をくぐって本丸から天守閣へ。3層目までは一番乗りだったけど、展示物を隈なく観てるうちに、明らかに一番乗り狙いのワッチキャップの早足お兄さんに抜かれ残念ながら二番手(順位なんてどうでもいいのに...ちょっと残念)。でも、警備員さん以外僕らが貸切状態の山、石垣、建物の合計で92mとちょっとした里山の山頂並みの高さがある天守閣からの眺めは最高である。


天守閣に登る

この角度が一番美しいと思う。

姫路城の平面図を見ていると奇妙なことにお堀や塀が本丸・天守閣を中心に右回りの渦巻き状になっていることが判る。きっとこれがこのお城の“動線”に違いないと感じた僕らは、渦巻きに従って広い城内を散策する。中学の修学旅行で一度だけ訪れたことがあるけど、あの時は好きな女の子とどこで一緒に写真を撮ってもらうか?肩組んでも嫌がられないかなぁ?わわっ、あいつ手繋いでるし!ズル〜!...そんなことばかり考えつつ歩いた姫路城。


広大な城内を散策

光と影

でも改めて “古いもの大好き”なメンバー(Azuを除く...笑)で隈なく観察すると、直線だけで構成されてると思いがちな城が、実は優美で微妙な曲線の連続であることに気付いたり、狭間(外敵を狙撃するための塀の穴)の形状が幼稚園のオモチャみたく○△□の順に並んでたり(鉄砲用、弓矢用など用途に応じて形が違うのだろう、とはMasaの見解)、戦争のための砦のはずのお城に遊び心を感じるとすごく嬉しくなるのだ。

加えて僕では気付かない疑問...例えば「ぬの門」を入った「お菊井戸」の塀で、他にはしつこいほど設けられてる狭間が何故かここだけないのは何故か?(ここだけ新しい気がする、とこれまたMasa説)とか「お菊井戸」を覗き込むと井戸の壁にある横穴は何か?とか(落城した時の秘密の抜け道に違いない、とまたまたMasa説)とか、石垣の表面に彫刻された象形文字みたいな記号は何か?(石を寄進した人の家紋じゃないか?例によってMasa...笑)とか...あーでもない、こーでもないと歴史に思いを馳せつつ家族で語り合いながら歩く世界遺産...とても知的好奇心をくすぐられる素敵な時間である。

こんな風にモデルコースの所要時間が90分のところを2時間半も歩き回った僕ら。城郭だけにわざと歩き難く作られた城内をこれだけ歩くと、もうそれはプチトレッキングそのものなのである。


○△□

姫路城を出た僕らが次に向かったのは姫路城と駐車場の間にある姫路市立動物園。
昨日からずっとPapa&Mama&Masaの好きなことばかりで少々ご不満気味なちびっこAzu。そこでここからはIt's a Azu's Time !ってわけ(笑)。

入場料¥30と申し訳ないぐらいに安い入場料を支払ってゲートをくぐると、そこだけは昭和30年代!
極彩色に塗色された乗り物、手描きの案内サイン、そして何よりも舗装もインターロッキングもされていない水たまりが出来てる土の地面!しかもただレトロなだけじゃなく、上野動物園に居てここに居ないのはパンダぐらいじゃないのん?ってぐらいに動物の種類も豊富で、もちろん子供に人気の“ふれあいコーナー”もあって実に素晴らしいのだ。


Azuの希望で姫路市立動物園へ

ここが昭和の雰囲気を残すステキな場所!

もちろん、いけすかないインテリ系の動物愛護団体の人が見れば、狭く劣悪な環境に動物を監禁している虐待だぁ〜!なんてことになるんだろうけど、動物の動きを見てみろよっ!ちょっと歳を喰った連中が多いのか決してキレイじゃないけど(笑)、みんな生き生きとした目をして元気に動き回ってるし、昼寝してるカバのあの幸せそうな寝顔ったら...観てるこっちも幸せになるほどだ。も少し檻の網目が広くて観やすかったら、あの日本一元気な動物園・旭川市立動物園並みに人気が出るんじゃないのかなぁって思うのだ。しかも檻の背景は世界遺産・姫路城だし(笑)。...姫路市立動物園恐るべし!(ちなみに施設はほぼ昭和28年開園当時のままと究極に古いけど清潔で、臭ったのはニシキヘビ舎だけでした)


たこフェリー乗り場へ

行列ができる明石焼(玉子焼)屋

そんな感じで動物園を散歩がてら一時間ほどブラブラした後、僕らは第二神明で再び明石に戻る。明石で向かったのは、これまたAzuのご希望で「たこフェリー」乗り場。ここでたこフェリーのイメージキャラ“パパたこ”のぬいぐるみを買うのが目的だ。


明石焼きをたらふく戴く

絶妙の場所に駐車場が見つかったので、“パパたこ神社”でおみくじをひいて、ぬいぐるみとシールとエンピツ買った後、港近くの地元の皆様御用達のお店に入ってトロトロフワフワな明石焼に舌鼓を打ち、今月で九州へUターンとらばーゆ(古!)することが決まった大阪の義弟ふみくんちにお邪魔してようやく帰宅の途につく。

帰り道は“走るベッドルーム”になることが多いダッちゃんだけど、今日は珍しくみんなが起きてたので、今回の旅について語り合いつつダッちゃんを東へ走らせる。
コーヒーを飲むために立ち寄った天理PAからはドライバーズシートをMamaに譲り、僕はフロントガラスでブラブラ揺れる“パパたこ”のとぼけた表情を眺めながらのんびりとした時間を過ごす。

野遊びはほとんど、というか全くしなかったけど、P泊、にしび〜、水仙、TVチャンピオンのケーキ、石、世界中(セカチュー)、讃岐うどん、ごうちゃん、牡蠣、温泉、マリブツー、世界遺産、タコ、明石焼、ふみくん...キーワードに事欠かない実にナンデモありの2泊2日520マイルの旅...悪名高い名阪国道の天理の急坂をワーキャー叫びながらダッちゃんをドライブさせるMamaの隣で、実に素敵な冬の旅を思い出しながら僕は静かに眠りに落ちた。

 

 

 

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