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August.2005part.6

 

 

 

 

 

 

 

 


御在所岳の山頂付近は雲に覆われている

8月14日 未知との遭遇(御在所岳)

夏休みグランドキャラバンから戻ったのが金曜の朝。そして2日間のハードワークの後の日曜日。さすがに野遊びに出かけるつもりは更々なくて(ホントは水量さえあれば久々にカヌーに行くつもりだった...おじちゃんのウソつきっ!...笑)、独身生活であることもあってのんびり朝寝をして遊び道具の片付けなどをして過ごす。でも、やっぱり家にいると疲れ果てるので(ほとんどビョーキですな)、どこかへ出かけようかと思いを巡らせ始めたその時、携帯に一通のYou got a mail!
『こんにちは〜、今日は御在所ロープウエイのナイター営業の日ですよ〜。下りは最終9時です。あと20日もそうらしいですよ。いかが〜(^.^)』14:40に着信したこのメールはひだださんから。いかが?も何も、山頂から伊勢湾からセントレア・中部国際空港に広がる夜景を観る年に数回しかないチャンス!当然ながら返信は...
『えっ!御在所ロープウエイがナイター営業!良いですねぇ〜!で、ひだださんは行くんですか?実は今非常にヒマにしておりまして、もしひだださんが今から行くつもりでしたらご一緒させて下さいませ〜。』(笑)


自由に叫べと言われても...笑

夕暮れの山上公園を散歩して三角点へ

...ってなわけで片付けもほぼ終わったし、Chichoと戯れるのにも飽きたし、マジで暇を持て余していたので午後5時に我が家まで迎えに来て頂いて、ひだださん夫妻とともに御在所岳へと向う。
『今日は山頂付近、雲に覆われておりまして夜景はご覧になれないかもしれませんが、宜しいでしょうか?』
チケット売場のオネエチャンに念を押されたけど、山麓から見る限り雲は山頂の一部に掛かってるだけだし、“移ろい易きはトモコの心と山の空”とも言うほど気まぐれなわけで、晴れるかもしれないという期待と、ま、晴れなくても気温20℃の山上で夕涼みがてら過ごせたらイイじゃん!って気軽な気持ちでロープウェイに乗り込む。


雲の中でフラッシュすると...

山上駅がUFOにも見える

ところが、山頂はやっぱり完全無欠なホワイトアウト!伊勢湾の夜景はおろか、普段なら隣にくっきり見えてるはずの鎌ケ岳の円錐形の美しい山塊も全く見えないほどだ。ま、しゃあないなぁ、などと言いつつ山上公園をプチトレッキングして三角点までを涼みがてらお散歩。
夕暮れになって再び山上駅に戻ってみると、突然雲が途切れて伊勢湾を囲む光のリングのような夜景が!...広がるはずはなく、相変わらずの白一色!(涙)ま、一応は藤内壁の上部・朝陽台広場にも行ってみるか!ってことで階段を上って広場へ。でも、やっぱりここもダメ。逆に藤内壁を駆け上がってくる雲でさらに視界不良なのだ。夜景は観られなかったけど良い夕涼みになりましたね、などと帰りかけたその瞬間...おおっ!あれは何だ!


夜のブロッケン現象

誰もいないはずの絶壁の上空に巨大な人影!しかも顔の周りには大きな虹色の後光が射してるし!世にも珍しい夜のブロッケン現象*1だぁ!岩の上に立って手足を動かして大騒ぎの僕ら。そんな僕らを不審そうに見ていたロープウェイの職員のお兄さんにブロッケン現象が起きていることを伝えると、お兄さんも一緒に岩の上でダンス(笑)その後カメラを構えて大興奮で撮影している彼に訊ねると...
『いやぁ〜、僕も9年間ここで仕事してますけど、初めて見ましたよ〜。』僕らはブロッケン現象もだけど、お兄さんのその言葉にまたまた大興奮(笑)。そのうちお兄さんが知らせたのか、ロープウェイの事務服を着た可愛いオネエチャン3人も駆けつけて、岩の上でダンス...ホントに良い経験をしました。


藤内壁から湧き上がる雲

雨量ドームも霧に煙る

ひとしきり撮影を終え、興奮気味に職員もお客も誰彼なく『凄いもの見たねぇ〜!』『ラッキーだったよねぇ〜!』などと口々に話しながら山上駅に戻り、ロープウェイに乗って下山を開始。
視界数m足らず。ゴンドラに乗って濃い雲へ飛び込んでいくのはまるでミルクの中へ落ちるコ−ンフレ−クのような気分だ(どんな気分じゃ?)。
ところが!高さ61m開業46年が経った今も東洋一の高さを誇る6号鉄塔を過ぎた辺りから、ゴンドラを囲む雲が“北海道4.5牛乳”みたいな濃さから“ちょっと薄め過ぎじゃんなカルピス”ほどに薄まり、ほどなく霧の中に色とりどりの灯りが煌めき始める。おおっ!やった〜!夜景だぁ〜!
六甲や生駒、将軍塚の夜景に比べたら、なんてことないのかもしれない。でも序々に浮かび上がるという、この心憎い自然の演出のおかげで深く深〜く感動を覚える僕らだ。『いやぁ〜スバラシ過ぎですな!』『おかげさまで...有難うゴザイマス。』何で僕とひだださんがお礼を言い合うのかワカンナイけども、とにかくそういう気分の夜。
家にいたら何にも起きない...ドアを出て野に遊ぼう!これが野遊びの基本の“き”なのである。

 


ロープウェイから観る四日市市の夜景

 

 

*1ブロッケン現象
ドイツのブロッケン(Brocken)山頂でよく見られることからこの名称がついた。太陽を背にして立ったとき、自分の影が前方の雲や霧に巨大に映り、その周囲に虹色の光輪が見える現象で、別名・ブロッケンの妖怪とも呼ばれる。
大気中の水蒸気などの粒子によって体の近くを通過した太陽光が回折して生じるが、体の近くの粒子の大きさが光の波長に近い場合のみMie散乱(ミー散乱)と呼ばれる現象が起き、その結果ブロッケン現象が見られる。
ちなみにただの影との違いは、影はそばにいる人誰もが視認出来るのに対し、ブロッケン現象は自分にしか見えない(これホント)。これが実に不思議なのだ。普通は昼間にしか見られない現象なので、今夜のように微弱な水銀灯を光源にこれほどくっきりと見られるのは、かなり稀なんではないかと思う。ブロッケン現象について詳しくは
こちら...

 

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