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FLAME LAYOUT

 

 

 

 

 

 

July.2005 part.4

 

 

 


なんとも無防備な魚たち
(22mm超広角レンズでトリミングなし!)

 

 

 

7月23日 和具ノ浜シュノーケリング2(海山町)

正直なところ最近は遊びに仕事に忙しくてあまり他所のホームページを見に行ってない。僕の巡回サイトの中で最近毎日覗くのがtahoeさんち。数々の独自の遊びを発信されていて、しかも毎日更新されるので思わず一日に一度は開いてしまう数少ないサイトのひとつなのだ。すると、tahoeさんが和具ノ浜に来られたらしい!おおっ、楽しそうだ!今月初めに一度行ったにもかかわらず、また行きたくなる僕である(笑)。
我が家のカヌー日記を読んだtahoeさんが和具ノ浜に遊びに行って、それを見た我が家が和具の誘惑に我慢が出来ずに、またも足を運ぶ...名付けて“和具スパイラル”(笑)。


Mamaの運転で海山へ

今回はまんまtahoeさんの真似っこで和具行きが決定である。そんなわけで行き先が決まったところで、前夜のお天気チェック。
『おおっ!尾鷲の天気、雨マークついてるよ!』
僕がこう叫んだら、普通『え〜、ウソ?残念ねぇ〜!』という返事が返ってくるものだろうけど、我が家の場合は『やったぁ〜!ラッキー!』(笑)。
ここのところのうだるような暑さで、誰もが海に行きたくなるのは間違いないところ。そうなるとビーチは人が多くてリラックスできないし、水は濁るし、ピーカンだと魚が岩礁から出て来なくて少ないから、ちょっとなぁ...そこへこのお天気予報。もう嬉しくて嬉しくて自然に5:00に目が覚めて、6:00出発。
『ねぇ、ダッちゃんの運転って難しい?』
伊勢道からR42に入ったところでMamaが訊ねる。
ん?もしかしてついにやる気になった?気が変わらないうちにってことで、すぐに路肩に寄せて運転手交代。

免許取りたてから10年以上ずっとFIATとRENAULTが愛車だった彼女は左ハンドル車のドライブは全くもって問題ないけど、果たして車幅2m超&全長5.3mの “走る4畳半”が扱えるのか?ドライバ−ズシートに座ってハンドルに手が届くのか?ブレーキに足が届くのか?(←これが一番問題に思えたけど...笑)かなり心配しつつ、パワーシートをアジャストする。
どうやら足も手も届きそうなので主な操作方法をレクチャー。
『へぇ、祖母ちゃんのワゴンRとほとんど同じね。』
そ、そう言えばそうだな(笑)
コラムATをDriveに入れてペダル式のパーキングブレーキを解除、アクセルを踏み込んでR42に合流する。やはり最初は大きさに戸惑ってたみたいだけど、宮川から荷坂峠を越え紀伊長島へとドライブするうち、iPodから流れるクリスタルKに合わせて鼻唄ドライブ!


和具ノ浜到着!!

雨で閑散としたビーチ

『何、これ?OUTBACKより楽じゃん!』ホンマかいな??とも思うけど、僕みたくダッちゃんの寸法などのスペックに関して余分な予備知識がないだけに、かえって怖がることなくドライブできたのかも。何はともあれ、夏のグランドキャラバンは確実に楽させてもらえそうです。

7:30和具ノ浜到着。
どんよりと曇った空。先客は3家族ほどとガラガラに空いたビーチにL.L.Beanシェルタ−&ロール・ア・テ−ブルをセッティングし、ダッちゃんの車内でウェットスーツに着替えて8:00から和具ノ浜の海に飛び込む!
前回、ヤスを持ったともちゃんや子供達の周りは魚影が薄く、カメラだけを持ってた僕の周りは魚だらけだったことが悔しかったらしく、今回は全員が休漁。まずは海水浴エリアで“カナヅチ”Mamaの水泳特訓だ。


『Mama、あのキュウセンを目指して潜ってごらん!』
『え〜、あんなに深いところは無理よ!』

上:早速カナヅチMamaの水泳特訓開始!
下:潜水の練習をするMama

ウェットを着てれば何とか100m以上は泳げるまでになったので、今日はMasaが教官になって潜水の練習。海底を泳ぐ魚を目標に、頭を素早く真下に向けるコツなどを伝授されるけど、どうしても斜めになってしまって2mが限界。ま、目標がサザエやトコブシならあと1mは余分に潜れるだろうけどね(笑)

 

 


色とりどりの魚たちの仲間になって泳ぐMasa

 

潜水の練習の後は、いつものようにシュノーヶリングでお肴、じゃなくお魚観察。ブイ&ロープの海水浴エリアは他の人が泳ぎ回っててほとんど魚がいないので、4人でロープを潜ってエリアの外へ。満潮直後ということでブイの外側の消波ブロック付近でも水深が2m以上。

どうせ足が届かないんだし、2mも20mも同じじゃん!ってことで、そのさらに先に浮かぶ黄色いブイの外へと泳ぎ出す。
水深が増し、海底の消波ブロックが徐々に見えなくなると、途端に魚影が濃くなる。
まずは“King of Wagu Beach”体長50cm超のボラが30匹ほどの群れを作って、僕に向かってやってくる。うわっ!ぶつかるっ!と僕が思わず身構えた瞬間、彼らは僕の左右に別れてスレスレをかわして泳ぎ去る。『バ〜カ!』すれ違いざまに先頭のボラがニヤリと笑いながらそう呟いた...ってことはないけど(笑)、いかにもそんな感じの傲慢な態度のボラたち...たぶん、彼らに比べて水中で不自由な泳ぎのニンゲンをからかっているのは確かである。
『ばがぎずんが!』(バカにすんな!)僕は振り返って遥か後方に泳ぎ去るボラたちに中指を突き立てる(笑)。


イカのように仰向けで泳ぎながら進む

干潮を迎え、ブイの外に泳ぎ出ると...

僕の真下、僕が絶対に潜れない水深の場所には大型のタイが4〜5尾、僕と一定の距離を保ちつつ回遊。
今日は日本列島の遥か南方沖に台風が北進していることもあって、少しうねりがあって透明度は今ひとつ。これ以上沖に行ってもあまり魚が見られないし、漁船の往来があるので少々危険だということもあって、ブイ&ロープと沖の黄色いブイの間のエリアで遊ぶことにする。ただ、今日は子連れのグループが多いからか、ブイのそばまで泳いでくる人はほとんどいなくて、このエリアは僕らの貸切。
まずは水深3mあたりの海底まで潜って消波ブロックの斜面を両手でゴシゴシ擦って表面に付着した細かな海藻を散らす。これが僕の最初のご挨拶。これを数回繰り返すと、どこからともなく一番食いしん坊なキュウセンの♀が数尾やってきて、巻き上がった塵の中から餌になるプランクトンを選んでついばむ。

ちょっと遅れてキュウセン♂、ベラ、クサフグ、最後に真っ青なソラスズメダイの大集団が集まってきて、僕の眼下はまさに竜宮城状態になる。
このまま場所を変えずに何度もゴシゴシを繰り返せば、そのうち魚たちは僕を敵とは認識しなくなって、後は僕が彼らよりもさらに低い位置(海底)でヒラメのようにじっと沈んでる限り、どんなに近づいても彼らは警戒しなくなる。
(もしかしたら彼らは自分よりも下を泳ぐものは見えづらいのかも?)
ただ水深3mともなると潜るのが大変だし、今日は曇り空で太陽光が海底に届かないので、撮影不可能。で、彼らに警戒心を抱かせないように細心の注意を払いながら、ゴシゴシする場所を少しづつ浅い場所へと移しながら移動してゆくことにする。潜ってゴシゴシ、そんでもって少し待って次の場所をゴシゴシ...やっとのことで水深1.5mまで魚たちを誘導することに成功。


魚たちの親分は僕です。

その頃には、僕の周りには魚群と呼べるほどのたくさんの魚が集まって、彼らに“餌を供給してくれる親切なオジサン”と見なされた僕は、もう彼らの仲間である。
僕が海底の岩礁の窪みや消波ブロックのアンカーに手をかけて身体をずっと沈めたままでじっとしていると、最初に警戒を解くのは小さな魚たち。ソラスズメダイが僕の指先にくっついた藻のかけらに群がって、僕の身体を啄み、その様子を窺っていたキュウセンやフグたちも僕の手の届く範囲を悠然と泳ぐ。


ただの巻き貝に見えるけど...(答は↓の写真集で)

でたぁ〜!恐怖のムラサキクチビル女!

僕が茶目っ気を出して手を伸ばしてみると、もちろんヒラリと身をかわす奴が多いけど、中には少しトロい魚の身体に手が触れるのだ!『あ〜びっくりした!』そんな表情で振り返り、すぐにまた近づいてくるおバカちゃんもいて笑える。魚の目ってのは真横方向の視界に優れてるんだろうか?警戒心を持ってる時は僕に身体の側面を見せて泳ぐことが多いけど、僕が“安全パイ”であることが判ると、口を開けながら僕に正面を見せる...魚って正面から見ると、みんな笑ってるみたいにファニーでメチャ可愛いんだなぁ。


わわわわ、このお魚ってパパが集めたの??

もちろん観察したり撮影したりしてる間は海底なので呼吸は出来ないけど、僕は肺活量が異常に大きい(ダッちゃんの排気量以上ある)上に、じっとしてれば僕の身体はさほど酸素を必要としないので、1分近くは海底に滞在出来るってことで、構図を考えながら撮影するには充分な時間がある。
こうなると、もう僕の気持ちは写真屋さん主催のヌードモデル撮影会のオジサンたちと同じ(笑)。スケベ心丸出しで、夢中になって写真を撮り続け、ふと気付いたら身体を支える左手は切り傷多数で血だらけ(!)。ダイビング用の手袋を外したのさえも忘れるほどに夢中なのだ。
30分ほど海底と水面下ギリギリを何度も往復しながら魚と戯れていると、Mamaが心配して僕のそばにやってくる。
『あ〜よかった生きてて!アナタが動いてるのは見えてたけど、ここ1時間ほど水面から顔を出さないし、心配したのよ。』

そう、いちいち水面に顔を出すのが面倒で息継ぎはシュノーケルを水面上に出すだけで済ましてたので、ビーチから見ると全然息継ぎしていないように見えたらしい。しかも1時間!?自分では30分だと認識してたわけで、僕のような夢中になるタイプはスキューバダイビングは危険だなぁ...(笑)久々に水面上に顔を出すと、外は霧雨が降り続いている。身体が相当冷えたので、L.L.Beanシェルターの下で熱いコーヒーを煎れる。でもコーヒーごときでは身体が暖まらないので、ちょっと早いけどカップ麺を作ってランチタイム。コッフェルに群がって手をかざすMama&Azuは見事なムラサキクチビル!君らも相当泳いだんだね!思わず苦笑が漏れるのだ。
雨が本降りになったので慌てて帰り支度を始める他の海水浴客を尻目に僕らは温かいラーメンをズルズル。(Azuなんて、食事を終えたらすぐに“魚ちゃん”に会いたくてマスク&シュノーケルを着けたままラーメン食べてるし...笑)


振りし繰る雨の中、昼ご飯は温かいラーメンに限る

干潮で干上がった消波ブロックを白い海藻が覆う

『食べ終わってすぐに海に入っちゃだめだぞ!』そんな僕の言葉も、ラーメン&お箸を持ったまま波打ち際に向い、海に入ってラーメンをすする子供たちには全く耳に入らないようだ。
ラーメンを食べ終わった頃には、女性陣のムラサキクチビルも解消し、再び海へ。干潮が近いこともあって、ロープ&ブイの沖に横たわる消波ブロックは完全に水面上に姿を現している。

沖に見える対岸は雨で白く霞み、ほとんど人影がないビーチで和具ノ浜を独占する僕ら!白い海藻に覆われた消波ブロックを歩いて越えて、その沖でランチ前と同じく魚を集めてAzuとMamaに“竜宮城”を披露。遠くから見てると魚礁のように僕の周りだけに魚が集まっているみたいで、『なんだかPapaって、お魚の親分みたいね〜!』Azuは大喜び。

そのうち魚たちも彼女たちと僕の関係を悟ったのか、彼女たちに対しての警戒心を解き、ふたりの足の周りを至近距離で泳ぎ始めるのだ。これにはMama&Azuが大喜び!『う”がぁ〜!』『びゃが〜!』マスクを着けたままなので黄色い歓声ってわけじゃないけど、自分の周りを取り囲むように回遊する色とりどりの魚たちに身動きできないまま。

Azuは一番のお気に入りのフグが右回りに彼女の周りをグルグル回るので、それにつられてグルグル。あんまり早く回りすぎてパンケーキになってしまいました...ってなことはないけど(笑)、Papaからのなんてことのないプレゼントに終始ゴキゲンなのだった。
『アナタっていつもこんなイイ思いしてるの?』
『いや、今日やっとコツが解ったばかりだけど、基本的にこんな感じの距離感だよ。』
『ワタシ、これからはヤスを持つのやめるっ!』
なんと、Mamaの“断漁”宣言!ホンマかいな?
でも、ヤスを持ってる時と “丸腰”な時では魚との距離が倍は違うわけで、ただ眺めるだけのシュノーケリングもたまにはいいもんだよ...そう言いかけた時、『あっ!』Mamaが目にも留まらぬ速さで水中に...


魚たちが僕を啄む

『やったぁ〜!サザエさんゲット!!』彼女の“断漁”宣言はほんの10秒でした(涙)。(彼女のゲットしたサザエさんはタラちゃんぐらいの大きさなので、すぐにリリースしました)


おいおい、そこの魚!撮影の邪魔するなよ!

そんなわけで、僕らは14:00頃まで和具の海を堪能し、ふたたびAzuのクチビル・カラータイマーがムラサキ色になったところで今日のシュノーケリングを終える。

シャワールームで温水シャワーを浴び、着替えを済ませた後、すっかり人の姿が消えた雨の和具ノ浜を後にする。
和具の浜トンネルを抜け、島勝漁港に入る数分のあいだにMasa、Azu、そしてMamaの順に電池切れでオヤスミモード。幅が170cm以上あるダッちゃんのセカンド&サードシートは完全に足を伸ばして眠ることが出来るわけで、普段なら安全性の観点から走行中はクルマのシートで横になることを許さない僕だけど、あまりにも気持ち良さそうな寝顔に堅いことは抜きで、そのままにする。

ダッちゃんの車内に響く寝息の三重奏...そのリズムがiPodから流れるアジアンカンフージェネレーションの新曲と妙にぴったり合って、笑いが止まらない僕なのである。

 

 

結局、家に着くまでの2時間ずっと眠り続けた彼ら。後片付けを終えてちょっと一休みしようかな、と書斎のソファにゴロンとなったところで...『さぁ、そろそろ行くわよ!早く準備して!!』浴衣姿のMama&Azuに引っ張られるように、花火大会に向かう。
どうやら我が家の辞書に「Papaの休憩」という文字はないのである(涙)。

でも、波打ち際の砂浜に4人で並んで腰掛けて、沖の台船から次々と打ち上げられる花火を楽しみながら、露店で買い込んだヤキソバや牛串を食べるシアワセ!ふと隣を見ると、花火の光で七色に染まる浴衣姿のMama&Azuの嬉しそうな横顔、『うはぁ、この肉、堅ぇ〜けど、旨ぇ〜!』花火そっちのけで牛串と格闘するMasa...潮風に吹かれて頭を空っぽにして色とりどりの花火を眺めていると、えもいわれぬ幸福感が僕を包んで、休憩なんてなくてもイイかも?そんな風に思えるから不思議だ。

それにしても今日は何時間海辺に居たんだろ?な一日(笑)。

 


 

和具ノ浜で見かけた魚たち(クリックすると拡大します) 


イソギンポ

チョウチョウウオ

オハグロベラ

クサフグ

キュウセン♀

ソラスズメダイ

キュウセン♂

ニシキベラ 

キタマクラ

ニシキベラ 

クサフグ

ヤドカリ


オキナヒメジ

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