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FLAME LAYOUT

 

 

 

 

 

 

October.2004 part.2

 

  

 


亀山(849m)から望む室生火山群の主峰・倶留尊山1038m
奈良県側は穏やかな草原、三重県側は火山岩のすさまじい断崖
...阿修羅男爵(in マジンガーZ)のような山である。

 

10月17日 倶留尊山“リベンジ”登山(奈良県・曽爾村)

カヌーシーズン真っ盛り。しかも久々に晴れ渡った週末...宮川での進水式が川の状態が悪くてキャンセルになったこともあって...そうなると日帰りで熊野川にでも行くか?というのが我が家のいつものパターン。下瀞・田戸から志古、あるいは三和大橋から速玉大社、いずれも20km程度の半日コースを軽く漕いで金山パイロットファームでミカン狩りを楽しんで...ここ数年は遠征が多くて行ってなかったけど、8〜10年ほど前までのこの時期といえば熊野川DR&ミカン狩りが定番だったのだ。
紙オムツや哺乳瓶まで必要だったその頃に比べて、家族それぞれが自艇を操ってダウンリバー出来るようになった今は(2艇あるいは3艇のカヌー用品を全て準備する必要があるから確かに準備は大変だけども)、一旦川にカヌーを下ろしてしまえば、あとは僕の仕事といえば周囲を見回して危険を知らせるぐらい(いわゆる“ライオンのオス”の仕事ですな)。しかも1艇で下ってるよりも2艇、3艇の方が荷物を分散出来るからフネの操作性も格段にイイし、仮に沈してもレスキューも格段にやり易いので、僕に限って言えば心理的に非常に楽なのである。(0才児モロともの沈ってのは、父親にとっては結構一大事だったりするんです。限界まで吸水してパンパンに膨らんだ紙オムツ...あぁ、思い出しただけでも恐ろしい...笑)

前日深夜まで熊野川に行こうと思ってたんだけど、とある筋から台風の影響でまだ濁りが続いているという情報が入り、宮川に続いて熊野川もキャンセル。じゃぁ、ってことで思いついたのが3/20に降雪中断(涙)となった倶留尊山(くろそやま)登山。Mamaに相談してみると、彼女も全く同じプランを思い描いてたようだし、深夜まで“自由勉強”に勤しんでたMaakunもかなり乗り気。急遽深夜1:00を過ぎてからトレッキングシューズと道具を詰め込んだディパックの準備をして眠りに着く僕らだ。

目覚めると天窓はまだ群青色。天気が良いのか悪いのかは判らないけど、とにかく6:30に起床して、玄関先の道具をDiscoに積込み15分後には出発。近所のコンビニで朝食と昼食、おやつを買い込んで西へ。


8:30ススキの穂が揺れるおかめ池をスタート

雲ひとつない晴天に心も晴々

8:00、曽爾村到着。おかめ池の駐車場(料金¥600)はまだクルマも疎らだ。Discoの外気温計は5℃。車外に出ると今年初めて吐く息が白い。
クルマで靴を履き替えて8:30、登山の開始である。一昨年の大台ケ原トレッキングで氷点下&降雪を経験して寒いのだけはご勘弁を!な僕らは全員フリースジャケット&グローブで寒さ対策は万全...だったんだけど、気温は低いものの晴天無風の曽爾高原にはちょっとオーバースペック(笑)。


でも、実は気温は4℃...寒いです。

亀山峠から尾根伝いに進む

歩き始めて5分も経たないうちにAzu→Mama→僕という体力のない順番でフリースジャケットを脱ぐ始末だ(かさばるフリースは、はっきり言って邪魔)。でもMaakunは絶対に脱ごうとしない。何故なら彼は昨日買ったOUTLASTなる新素材のフリース(『繊維の間にパラフィンを収めたカプセルが織り込んであり、体温で溶けると熱の放射を促し、寒さで固化すると熱を留めるという温度調整の機能が付加されたもの』 by にしび〜)のフィールドテストをするんだ!とヤケに張切ってるのである。
『ホントに効果あるのかは実際に試してみないとね!』
でも、あの人一倍暑がりな彼がOUTLASTフリースジャケットを着たままで歩いてるってことは、かなり効果があるのかな?ちょっと欲しくなってしまうイケナイPapaである(¥19000のPatagoniaシンチラが¥1900税込みのユニクロに負けるのはちょっと悔しいけど...笑)。


8分咲か?それでも金色の波のように美しい亀山峠までのトラバース

 

何だかちょっと不似合いな気もする木の灯籠が林立するおかめ池の外周路を通って、良く整備された階段を上り始めると、両側には僕の背丈ほどのススキの海。まだ満開には早いようで(7分〜8分か?)緑色が目立つ草原だけど、そよ風が吹く度にその穂が逆光の朝日を受けて金色の波のように美しく輝く...素晴らしい光景である。カール(圏谷)のようになだらかな山腹を斜め一直線に20分ほど登ると、そこが亀山峠のコル(鞍部)。ここで初めての休憩とする。峠から眺めると、ここがかつての火山でおかめ池が火口湖であるかのようにも見える(実は違うらしい...)。おかめ池の向こうに視線を移すと鎧岳、兜岳、屏風岩の曽爾三山...素晴らしい眺望である。


Azuもやる気満々

でも、ちびっこボディではどうしようもない場面も

亀山峠からは倶留尊山の稜線をひたすら登る。稜線の右側は三重県、左側は奈良県となるのだが、黄金色のススキがサワサワと揺れるどこか女性的な奈良県側とゴツゴツした岩が露出した断崖絶壁の三重県側...『まるでマジンガーZの阿修羅男爵だな。』そう呟いても誰も意味が分らない(涙)。

 


尾根道をゆく僕ら。おかめ池は確かにオカメの顔のカタチ(笑)

稜線を最上部まで上ると、やがて登山道は視界の開けた尾根道から樹林帯の中へと入る。所々に木の根道や岩の段差が大きい部分もあるけど、ほとんどは大変歩きやすい“ほぼ遊歩道”な感じの道を15分ほどで正面に山小屋が見えてくる。ここから山頂までは奈良の会社が所有する私有地ということで、山道の管理費&清掃協力金の名目で入山料を支払うことになる。大人¥500子供¥200合計¥1400、山小屋がまだシャッターが下りたままだけど、通路脇に赤い料金箱が設置されているのでそこに入山料を投入...しようと思ったら財布に小銭がないっ!しょうがないので¥1000札一枚とありったけの百円玉3枚入れて残り¥100は山小屋が開いているであろう帰路に払うことにする。9:10山小屋から数十mで小ピークの二本ボソ(996m)に到着。


小ピーク・ニ本ボソ(996m)に到着

イワシの口?何?

ピークからは亀山〜古光山への稜線を一望、西にはブレイク寸前の大波のような形の屏風岩、東にはラクダの背中のような大洞山が、南には三峰山脈から高見山...ここからの展望は亀山よりもさらに素晴らしい。二本ボソ山頂から一段下がった場所に“イワシの口”なる看板。岩を伝って降りてみると、高所恐怖症の僕は頭がクラクラする絶壁!たぶんここで足を滑らせると100m以上垂直落下になって地面に到達するまでの何秒間かこれまでの人生について考える時間がありそう(笑)だけど、子供たちは全然平気でピョンピョン岩を飛び移って遊んでたりしてお願いだからヤメテ!な気分なのである。


イワシの口と呼ばれる絶壁に立つ子供達

イワシの口から眺める池の平高原と大洞山

まだ9時なのに腹減ったコールが始まったので、岩に座っておにぎりを食べていると山麓から1000mの山頂には不似合いなエンジン音。以前ここに登ったアキヒロ家から山小屋の管理人さんは山麓から伸びる果樹園用のモノレールに乗ってやってくると聞いていたけど、どうやら管理人さんのご出勤のようである。乗り物大好きな子供たちは思わずエンジン音のする方へ小走りで近寄って『いいなぁ〜乗りてぇ〜!』を連発。管理人さんが到着したからには、未払いの¥100を払わなければ!と律儀に財布から\1000札を取り出す僕。¥900のお釣りを受け取ってると、到着した中高年たちが声高に『高い!』『何でカネ取んねん!』『富士山でもタダやのに!』と騒ぎ始める。
黙れ、中高年!(...ってオレも立派な中年だけどさ...爆笑)確かに山でお金を徴収するのは特殊かもしれないけど、私有地だぜ。一日遊べて¥500は高いかぁ?アンタのそのThe North Faceの2004年モデルのシャツ幾らよ?...ま、気の弱い僕は口には出さないけどさ(笑)。


ケヤキ谷の鞍部まで下ってそこから頂上への急峻な上り

『今日は遅刻ですねぇ〜!』僕が軽口を叩くと、若い管理人さんが笑いながらすかさず反論する。
『これでも早起きしてるんよ。この前の台風でな、林道が寸断されてコレ(モノレール)の乗り口まで来るのに2時間近く掛かるねん。アンタらはここまで一時間ぐらいやろけどワシらは売りもんの荷物もあるしな、コレ使うしかないんよ。』そりゃ、失礼しましたぁ!

入山料を無事納め、再び二本ボソのピークに立つと、これから行く倶留尊山の尖った山容が正面に見える。この二つのピーク間は直線距離は短いけれど、間に深いキレットがあり、80m下って120m登るという勘定になる。二本ボソはいわゆる偽ピーク(笑)なわけで、体力ギリギリでここに到達して、深い谷のさらに先に山頂があるのを確認したら、さぞやガッカリするだろうなって感じだ。

9:50に二本ボソを出発。ここからはかなり急なルートだけど、要所要所にはザイルが渡してあり、危険な部分は一切ない。ただし、露出した岩はビブラムソールとの相性が悪くメチャ滑りやすいので注意深く下る。

下りきった鞍部あたりから、道の両脇にシャクナゲやツツジの木が自生しているのに気付く。今は当然ながら“ただの低木”だけど、シャクナゲの季節にもう一度来たいなぁ!そう思わせるほどの数だ。鞍部からは山容に似合った急峻な岩場が続く。大人はともかくAzuは胸ほどまである段差続きにちょっと苦労してる様子で、僕が押したり引いたりすること20分。先行してるMaakunの『やった〜頂上だぁ〜!』という声が聞こえてくると間もなく地面が平らになって、10:15、あっけなく登頂成功。


倶留尊山頂!

辿り着いた倶留尊山の山頂は予想外に広く開けていて、ベンチがいくつか並んでいる。振り返って二本ボソを展望すると一本の大きなヤマツツジが目に入る。しかもまだ花が残ってて、さぞや春には美しいだろうなぁ...ますます春に再訪したいとの思いを強くする。
ひとつのベンチに腰掛けて、シングルバーナーでホットコーヒーを煎れて(*但し、山小屋前の看板に火の使用は禁止とあった。それが直火を意味するのかどうかが不明なので、ご自分で判断下さい)チョコレートを食べながら一時間近く休憩したあと、三角点で記念写真を撮って、11:10下山を開始する。


ベンチ完備の山頂で10:20に早いランチ

1時間ほどを山頂で過ごして下山開始

“下りの女王”ことAzuを先頭にシャクナゲの鞍部から二本ボソを辿り樹林帯を抜けると、陽光の角度が変わって朝とは全く別の表情を見せる曽爾高原が眼前に広がる。な、なんじゃ、これ!...おかめ池周辺にはおびただしい数の人が溢れ、そこから亀山峠に向けて蟻の行列のように人が連なっている。朝の静かな雰囲気とは全く違って“紅葉の嵐山・渡月橋”然とした光景に度肝を抜かれつつ、あの人の流れに逆らって下山するのはヤダなぁってことで、おかめ池へ直接下るのは止めて、そのまま稜線上を亀山へと向かうことにする。


“下りの女王”Azuはハイペースで下る

尾根道の絶景を眺めながらコーヒータイム

 


拾った枝で群れ飛ぶトンボと戯れるAzu

 

亀山峠からの尾根道もかなりの人出で、胸にバッヂを付けた観光バスのツアー客の超遅いペースに辟易させられつつ、なんとか亀山山頂へ到着。亀山の南斜面を見下ろす草地にThe Butonを敷いて座って、暫しの休憩。晴天無風、空はあくまでも青く、山並のなだらかで優しい感じのスカイラインはくっきりと目に心地よい...今日のコンディションは抜群!何て素敵な気候なんだろう!!
全然疲れてないけど、何となく眠くなりそうな快適な雰囲気である。


き、君らはウルトラマンかっ?

おおっ留まった!


トンボはこうして捕まえるんだ...ああっ(失敗)

午後になったからか、それともこの場所だからかは分らないけど、青い空をフワフワと飛ぶ無数のアキアカネ(いわゆる赤トンボ)。まだ中学生ぐらいなのか?真紅ってわけではない中途半端な赤さの個体ばかりだけど、とにかくスゴイ数だ。
早速子供達は、枝を拾ってきてウルトラマンの変身ポーズ。アキアカネたちは2度3度ためらいながら子供達の掲げた枝先に留まって羽休め。飽きもせずトンボと戯れる僕ら...心からリラックスして癒される時間だ。
山登りと言ってもお散歩程度(...これはカヌーにもMTBにもキャンプにも当てはまる)の我が家にとって、こういう何でもない時間が一番思い出に残ったりするから不思議だ。シャカリキに歩いたり漕いだりするんじゃなく、自分達のレベルに合った...というかレベル以下で楽しもうとすれば、こんな時間に価値を見い出すことが肝要なのかもしれない、と僕は思う。


ススキの向こうに三峰山〜高見山を望む

クマザサのかげに咲く可憐なリンドウ

トンボと存分に遊んだ僕らは、亀山から尾根道の続きをさらに下って行く。道の脇のクマザサの陰には可憐なリンドウやナデシコ、そして名も知らぬ野の花がひっそりと咲いていて僕らの目を楽しませてくれる。通る人が少ないのだろうか?亀山南麓の尾根道はとても狭く、そして植物が多様だ。
12:30、おかめ池到着。秋の哲学の道と同じぐらい混雑している茶店でラムネを飲んだ僕らは駐車場に戻り、曽爾高原を後にする。

『まだ1時にもなってないよっ!』
『早起きしたから何だかもう夕方みたいな気分ね。』秋を迎えた曽爾高原の陽射しは、13:00でもまるで夕暮れのような穏やかさだ。
『もっと遅くてもよかった、かも?』
『何言ってるんだよ、ほら...』
Discoの窓から見る対向車線は大渋滞。どこまで続くんだろ?と思いきや...何と、延々集落のある青蓮寺川の橋まで!
『早起きしてヨカッタね!』
『ホントにね。』
『さ〜て、今から赤目四十八滝へシュッパ〜ツ!』

僕らは兜岳の峠を越えて赤目四十八滝へと向う。え?またトレッキングするの?いえいえ、“へこき饅頭”が食べたくなっただけです(笑)


ご存知、赤目名物・へこき饅頭

子連れ登山参考タイム

おかめ池/680m8:30………8:50亀山峠/810m8:50………9:10ニ本ボソ/996m(1stランチ)
ニ本ボソ
9:50………10:15倶留尊山山頂/1038m(2ndランチ)11:10………11:40亀山峠/810m
亀山峠
11:45…………11:55亀山山頂/849m12:10…………12:30おかめ池/680m

 

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