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 July.2004 part.2

 

 

 

水深4mの川底を観察するMaakun。そばを泳ぐ魚たちも興味深げ(銚子川)

 

7月10-11日 河童、川と海をアソブ。(海山キャンピング)

なんなんだろうなぁ、この感覚。中学生の時、初めて出来たカノジョを気の合う友達に紹介したくてしょうがない衝動...自慢ってのとはまた違う、別にホメてもらいたいわけじゃなくて『へぇ〜、まあまあ可愛いじゃん。』って言われて小さな幸せを感じる、あの感覚。
そんな感覚に似てるのかな?とにかく僕はtakaboo家の皆々様に紀州のフィールドを案内したくてしょうがなかったのである。先月、宮川を案内してとても気に入ってもらえた翌日、図に乗って今回はキャンプinn海山をベースに川と海を遊び尽くすプランを計画したのだった。

“出たとこ勝負、予定は未定、野遊びに計画なんてナンセンスだよ〜ん!”な無計画派の我が家(takaboo家も同様?)が一ヶ月も前からキャンプ場を予約するなんてのは異例中の異例。海山のスタッフの方に『aki家が予約?どうしたんだろ?』なんて不審がられるんじゃないの、なんて冗談が出るほど我が家は“予約”に縁がない。僕は元来が気ままなバックパッカーだし、家族を持ってからもダウンリバーをしながらのキャンプが多かった我が家。その日のキャンプサイトをその場で決めることが多かったので、とりあえず行ってみてキャンプする場所がなかったら他をあたればいいじゃん的なお気楽な気風が今も色濃くあるのだ。

...とはいえ、今回ご一緒するtakabooさんも、かなりいい加減な感覚の持ち主(失礼!)。『天気はワカンナイですしねぇ〜。ま、台風直撃じゃなかったら大雨でも行っちゃいましょうよ、ウェット着てれば一緒だもん。』ってことで、一ヶ月が過ぎ、当日を迎えることになった。

空梅雨で10日以上晴天が続いてたというのに、今日の予報は「曇りのち雨...大気の状態が不安定」。なんでこうなるの!?って気もしなくはないけど、『アハハハ、大丈夫よ。だって海山は年中“大気の状態が不安定”でしょ?』とMama。イイこと言うねぇ!仰るとおり!衛星写真で東アジア全域晴れ渡ってる時でも、屋久島と東紀州だけは雲が湧き上ってることが多い(笑)ほどなわけで、(雨の降り方がハンパじゃないので特産の“尾鷲傘”は骨の数が多いのだ!コレ本当。)もしかしたら、こんな時は逆に晴れてるかも...遊ぶ前にネガティヴな思考はいけないのである。


オ−ルドタウン・ロイヤレックス艇がずらり

6:30に静岡を出たtakaboo家が御在所SAに到着したとの知らせを受け、久々の正装・カヌー3艇積Discoでカシータを牽いて8:45出発。嬉野PAでtakaboo家と一ヶ月ぶりの再会。そこでAzuとMaakun*Bを交換してから快適なR42をひたすら南下する。

2台のクルマでカナディアンカヌー5艇積んでのコンボイはちょっと目立って気恥ずかしいけど、2時間ほどで海山町に入る。尾鷲ドライブイン隣のコンビニで買出しを済ませ(BE-PAL最新号も購入。今月号は海山・銚子川の記事がある)、キャンプinn海山に着いたのは11:30頃。
チェックインまで少し時間があるので手続きだけを済ませ、センターハウス前に切り離したCasitaで全員がウェットスーツにお着替えてすぐに堰堤上流のフラットウォーターへ。

パパたちがカヌーを水面に下ろしている間、早くも奥様&お子様は堰堤下でシュノーケリングマスクを身に着けて水中観察に夢中だ。こうなっちゃうと2〜3回呼んだぐらいじゃ動かない(涙)。もう、無理矢理に堰堤の上に呼び寄せてカヌーに乗せて上流に向け漕ぎ出す。
でも、銚子川でのカヌーってのは、ただのトランスポーター。正直なところ、この美しい川面を見て平気でカヌーに乗っていられる人は0.5%もいないだろう(笑)。100mも漕がないうちに、みんなの目はカヌーを接岸できる岸辺を探してキョロキョロなのだ。適当な河原にカヌーを乗り上げた僕らは、我先にと独特の美しいグリーンの淵に飛び込んでゆく。泳げるとか泳げないとか、足が届くとか届かないとか、そういうことは後回し。


曇り空でも銚子川は相変わらず美しい

漁モードのMama、虎視眈々と獲物を狙う

Keikoちゃん&Shioriちゃん親子も川へ

『Mamaたちも泳ぐとイイよ。溺れて沈んでもこれだけ透明ならすぐ引き上げてあげられるし...』などと冗談を言いつつ、ふと振り返れば...アイアン・ハンマー(カナヅチ、ね)のMamaふたりも既に水中の人(笑)。泳ぎの達者なダブルMaakunはすぐにPFDを外して約3mの淵で河童化。(水中を自由自在に泳ぐ彼らを水中で見ると川の色もあってなんとなく肌が緑色に見える...笑)Azu&Shioriの“アズシオ”コンビも、川の中を泳ぐウグイやアユを見て大喜びである。


河原でランチタイム

楽しい時間はあっという間に過ぎるもの。ほんの10分ほど遊んでたつもりだったけど、ふと腕時計を見ると、もう13:30。いつもなら、すぐに“腹ヘッタ〜!”コールの大合唱を始める子供たちも、美しい川での楽しい川遊びに夢中になって空腹さえ忘れてしまったようだ。

そんなわけで再び全員でカヌーに乗って上流の大岩がある河原に行ってランチタイム。お湯を沸かして食べる暖かいラーメンの旨いことっ!
この瞬間の僕に言わせりゃ、グルメなんて愚の骨頂!腹を空かせて身体を冷やせば、ナンデモ旨い...グルメってのはモノを美味しく食べられない状況にある人の一種の“現代病”なんだな、と実感する。
(でも、そんな僕も街に戻れば食べ物に文句つけるけどね...笑)

食事が終わるか終わらないかって時、上流側の岩陰から赤いHUNTERが出航してゆく。ん?おおっ!ダブルMaakunだぁ〜!続いてもう一艇...アパラチアン?エエッ!?Azu&Shioコンビがぁ〜!パパに勧められてではなく、子供たちがただ目的の淵に行くための道具として自主的にカヌーを漕ぐ...その光景を目の当たりにして、僕とtakaさんは感涙に咽ぶのであった。

小学生だけどスローロープの使い方を知ってるし、誰かが溺れたとしても間違っても無闇に飛び込んだりしない4人の子河童たち。ま、何かあったらホイッスルの音が充分に届くしナ、と水深はあるけど流れがない淵で子供を遊ばせておいて、大人はゆっくりとおしゃべりを楽しむ。
子連れカヌーイストにとっては一番贅沢な時間である。


なんと!自らカヌーで漕ぎ出すAzu&Shio

 

4mの淵に浮かぶtakaさん&Keikoちゃん
(*決して『アナタっ!早く来なさい!』『エ〜ン!もっと遊びたいよぉ〜』
などとKeikoちゃんに引きずられているtakaさんというわけではアリマセン)

 

十分に休憩した僕らは、下流の淵から子供たちを呼び寄せて、堰堤のフラットウォーター域で最も水深のある淵へと移動する。
以前5mのロープに石を縛って測った時は川底に届かなかったので最深部で6m以上はあると思われるんだけど、曇り空の今日でも川底の岩がクッキリ見えているのには驚かされる。すごい、というか気持ちが悪いほどの透明度である。
さきほどAzuが誤ってタモを水中に落としてしまい、水深約2.5mの川底に沈んでしまったのをMaakun*Bが潜水で拾いに行ってくれたのをきっかけに、突如オトコたちの大潜水大会が始まった。
中でも一番熱心だったのはMaakun*A。これまでスイミングクラブで習った水泳術しか知らない彼にとって、潜水はほとんど経験がない。これまでは大きな石を抱いて正立のまま淵に沈んで“川底ウォーク”を楽しむことはあったけど、倒立で川底めがけて潜水って経験がないのだ。


美しい淵の岸辺にカヌーを着ける

ただひたすら魚を狙うMama

子供の頃川遊びをした大人なら常識で敢えて書くまでもないことだけど、潜水にはコツがある。海パン一丁なら自己流で斜めに潜ってもそこそこ潜れる。でもウェットスーツ&ウォーターシューズを身に着けている現代の河童族は自分の浮力に負けて、足が届く程度の深さでも川底にタッチするのが精一杯だ。

で、どうすれば深くまで潜れるか?それは、水面でいかに瞬時に逆立ちするかが重要なのである。まるで競泳のターンのように目にも留まらぬ速さで頭を真下に向け“八ツ墓村ポジション”(笑)になり(このタイミングが重要)、身体で一番重い頭を錘にただひたすら身体を沈めてゆく。この時、川底が見えてたらダメ。川底が見えてるってことは身体が斜めになっているか、あるいは首が曲がってて水の抵抗が大きくなってる証拠だから(この頭のポジションの違いで潜れる深さが数mは違うのです。試してみるとすぐ判るけど)。


Azu&Shioコンビ、アパラチアンを自由自在!

バウにtakaさん、スターンにKeikoちゃん

「何メートルでも何キロでも時間があるだけ、身体が冷えるまで」泳げる(...らしい。本人談)Maakun*Aだけど、自己流でやってみて、たった2mほどでも潜れないことに気付き僕にコツを尋ねてくる。

↑の方法を教えると、この青々とした深い淵にチャレンジして、あっという間に3m、4mとどんどん潜れる深さが増してゆく。最初は僕もカメラを構えたまま彼と同じ深さまで潜れていたのだけど、徐々に彼の方が潜水速度が速く深くなってしまい、たった一日で息子に追い越されてしまった。やっぱり1歳からのスイミングクラブ通いは伊達じゃないのだ(笑)

Mamaに借りた長袖のウェット。元々ブカブカな上に胸回りに女性用独特の余裕が設けてある(Cカップ程度...笑)ので、Maakunが潜って行くとジェットバスのような気泡が彼の身体から噴き出して、それはそれは美しい光景。まるでグラン・ブルー!


Maakunはウェットの浮力をモノともせずに川底へ

嬉しそうに“オカマ乗り”するPapa

もし彼の身体にフィットしたウェットスーツを着て足にフィンを着けたら、きっと5mでも6mでも息の続く限り深く潜って行けるんだろうな...ただ親父の潜水能力では、もはやその姿を真横から写真に収めることは出来ないけれども。


寒さを堪え、長袖ウェットを脱ぐ本気印のMaakun
5mの岩の割れ目から浮かび上がる

オレの勝ちだ!3m早潜り競争に勝って川底でニヤける
オレはカメラ持って潜ってんだよっ!

こうして川遊びを楽しんでいると、大人までも時間を忘れてしまうもの。浦島太郎が竜宮城でタイムトリップしちゃったのは、水遊びが楽しすぎたからだろう、ってのが僕の持論なんだけど(笑)、時計は正真正銘15:30。忘れてたのは時間だけじゃなく、キャンプ場に来てるのにまだ設営もしてないことに気付いた僕らは、慌てて堰堤に戻ることにする。

堰堤そばのカヌー降ろし場には揃いも揃ってヒゲ面の怪しげな男性(いかにも!って笑っちゃうギョーカイ人のスタイル...しかも地方局っぽい)が数名、カメラやマイクを手に一人の女性を取り囲むように立っている。レンタルカヌーが1艇準備され、キャンプ場スタッフBOWさんバウではなくスターンに(笑)乗り、若い女性がバウに。
ん?そう言えば、今日何かの撮影があるって聞いてたなぁ...でも巨乳に目を奪われてる暇はないので、せっせと3艇のカヌーをクルマに運び、後片付けを終えサイトに入る。


もうkeikoちゃんもソロで大丈夫。

目を奪われてるヒマはない、とか言いながらもちょっと気になる巨乳ちゃんで目の保養(笑)してたせいで大幅に片付けが遅れ、サイト入りは17:00すぎ。

 


夕立ちが上がった銚子川。山から雲が発生している。

急いでCasitaを定置し、サイドオーニングを引き出し、その隣にタープを設営する。設営が終わった瞬間、上流の山に突如雲が湧き上り、大粒の“尾鷲降り”が降り始める。


海山名物の通り雨

タープを支えるラインが細かく振動するほどの豪雨。シトシトでもポツポツでもザァ〜でもなく、ブババババ(笑)。絶対濡れない状況で大雨を見てる時間って実はすごく好きなんだけど、タープの中央に設けた雨樋にはナイアガラ・フォールが出現。見る見るうちにタープの下に濁流となって押し寄せ始めると、そう呑気でもいられない。ボーイスカウト以来20年ぶりに溝を掘りました(笑)。

そんな雨も所詮は“尾鷲降り”10分ほどで嘘のように上がり、みんなでクルマに分乗して夕食に出かけることにする。最近の傾向として、キャンプ、特にここ海山でのキャンプは手段という位置づけになっている。料理を楽しむキャンプも良いけど、それは2泊以上の場合。1泊2日で料理なんか作ってる暇があったら泳ぎたい僕らなのである(苦笑)。

今日の夕食は町営“お魚らんど”の「魚てつ」。
その日港に上がった魚をふんだんに載せた海鮮丼¥850で熊野灘の海の幸を堪能した後、新装開店「Shufu no mise」(*Maakunが“主婦ハウス”と呼んだ。ロゴの字体がmikihouseと同じなので読み間違えたらしい...笑)で買い物を済ませてキャンプ場に戻る。

キャンプ場に戻ると、パパたちは子供たちを引き連れて堰堤方面へ。暗闇の中揺れる6個のヘッドランプ...ちょっと怪しい光景である。
こんな時刻に何をするかといえば、蟹カゴを淵に仕掛けに行くのだ。Shufu no miseで餌となる青系の匂いの強い鮮魚が見事にきれいさっぱり売り切れてて、何故か全然魚臭くないマグロのアラしかなかったのが大きな不安材料だけど、買わないと当たらない宝くじと同じく、仕掛けないと捕まらないので、カゴを淵に沈める。


暗闇の中、蟹カゴを仕掛けるPapa

沈め終わった時、『わぁ〜、星がキレイ!』誰かが叫ぶ。
照明が煌々と光るサイトとは違って、河原は完全な闇。先ほどまでの雨が上がって雲が切れた夜空。対岸の便ノ山の稜線の上に、家で見るのとは明らかに星の数が違う夜空が広がっている。星の数が多くて星座が判りづらいけど、その中でもひときわ目立つのが夏の大三角形。こと座ベガ(織姫星)を頂点に右下にはわし座アルタイル(彦星)、左にははくちょう座デネブが競い合うように輝いている。そしてベガとアルタイルの間にはぼんやりと雲のように見える天の川...目を望遠側に保って暫く眺めていると、ぼんやりではなくはっきりとミルキーウェイを確認することが出来る。そのまま振り返って堰堤の真上にはおおぐま座・北斗七星。ダブルMaakunは二人とも星の知識が豊富なので『北斗七星から拳4個分で北極星だよなぁ。』『いやいや北斗七星のひしゃくの先っぽにある2星の長さをそのまま5倍延ばすと北極星だろ?』妙に盛り上がる2人だ。この辺の知識のレベルが同じってのが、このふたりが気が合う根底の部分だろう(それにしてもMaakun*Bは四年生!スゴイよなぁ...)。


銚子川堰堤下から見た星空
(あくまで、コレは“コラージュ”ですので、念のため!)


時折雨も降るけどタ−プの下は安心安心

Casitaでトランプに興じるお嬢様たち

星空を楽しんでサイトに戻ると、僕らの2つ続きのサイトのすぐ奥に銀色カヌーを載せた白いハイルーフのNISSAN CARAVAN...なんと!マジコさんが新車のキャンピングカー「サライ」の“サリー”ちゃんを連れて北海道旅の予行練習にお越しだったのだ!まぁ、何という偶然。待ち合わせたわけでもないのに、思考回路が似てるのね、ってわけで予期せぬ偶然にAzu大喜び。4人だけなら性別を超えて一緒に遊ぶんだけども、マジコ家のはるひよかれんちゃん3人娘が加わると、やはり男女別に遊ぶようになるってのが興味深い。そうなると5 ♀vs 2♂では全く勝負にならないわけで、哀れダブルMaakuns、Casitaのダイネットは戦うまでもなくお嬢様たちのものになっちゃたのである。

Casitaの中で外で、それぞれ盛り上がる子供たちから解放された大人たちは、タープの下でお酒を楽しみつつ静かに会話を楽しむ。時折降る雨を愛でながら、4月の大井川“お花見キャンプ”で語り尽くせなかった色々な話題を肴に飲むビール。前日までの酷暑が嘘のように涼やかな風に吹かれて、夢見心地の夜はいつまでも続くのだった。

 

 


2日目

目覚めたのは5:30。気が付けば僕の左腕を枕に何故かAzuが寝てる(笑)。そう言えば彼女が幼稚園に入園して自分のベッドで寝るようになって以降、Azuと一緒に寝るなんてのは滅多にないこと。ちょっと幸せな気分になって二度寝に入る。昨夜は夕立ちのおかげで上着を羽織りたくなるほど涼しかったけど、窓から覗くとタ−プの向こう側に干したウェットスーツから湯気が上がっている...快晴!今日はかなり暑くなりそうだ。
一眠りして6:00ちょうどに起床。まずはパーコレイタをPRIMUSに架けて朝食の準備に取り掛かる。煎れたてのコーヒーを啜った後、子供達を引き連れて昨夜仕掛けた蟹カゴを引き上げに堰堤方面に向う。


朝日を浴びて湯気を上げるウェットスーツ(笑)

別にシルバーフェチではないのだけれど...

大型のテナガエビとサザエをユニセラで塩焼きにしてズガニ(モクズガニ)が鍋からあふれるお味噌汁でいただく...そんな図を想像して、子供達にカゴを引き上げさせる。♂と♀の見分け方なんかも教えてあげよう、なんて思って仕掛けが上がるのを眺めていると...ん?む?むむむ(汗)...何とボウズ!本命の堰堤下は?...こちらもゼロ!せめて人数分8匹ぐらいは、なんて最低目標も達成出来ず、意気消沈なPapaなのであった。やっぱり千切っても手が臭くならないアラじゃダメみたい(涙)。


朝食を作るMamaとAzu、そしてMaakun*B

蟹カゴの釣果は...ゼロ(涙)

収穫ゼロでも仕掛けを引き上げるだけで楽しそうな子供達の姿に慰められつつ、トボトボとサイトに戻った僕は、気を取り直してパンにバター&ジャムを塗り、Mamaが焼いたベーコンエッグとAzuが混ぜたフルーチェ...簡単で質素な朝食を済ませ、キャンプサイトの撤収に取り掛かる。全ての撤収作業が済んでマジコ家に別れを告げてチェックアウトしたのが9:30。子供達4人を乗せたDiscoで和具ノ浜へと向う。


海水浴エリアから一歩...じゃなく一泳ぎ出れば、オヤビッチャの群れ泳ぐ楽園

 

前回、Keiちゃんと訪れた5月には貸切状態だった和具ノ浜も、海開きが済んだ今日は大勢の海水浴客のビーチパラソルの花があちこちに咲いていて賑やかな雰囲気だ。まずはビーチの真ん中辺りにL.L.Beanシェルタ−を設営する。クーラボックスなどの“海の家”の家財道具(笑)を運び終えた頃、買い出しのため途中でShufu no miseに立ち寄ってくれたtakaboo夫妻&うちのMamaのMistralも到着。子供達は大人たちがウェットスーツに着替えるのを待ちきれずに海へ!

パッとみた感じでは国府ノ浜なんかに比べて狭くて地味な印象の和具ノ浜だけど、シュノーケリングを身に着けて実際に海に入ると、様々が魚が群れ泳ぎ、それほど注視しなくても常に視界の中に多くの魚が入って来る...その豊かさにいつもながら驚かされる。

ヤスや網を持たず、カメラだけを手にした(殺気がない)の僕の場合、脇の下を七色に輝くベラが抜けてゆき、ボラの家族連れ(?)が僕をからかうように突進してきて直前でひらりと身をかわしたりする。後方から海藻とともに流れて来たオヤビッチャの群れが僕を取り囲んで、体の割に大きな愛くるしい目で僕をじっと見たかと思えば、マヌケなカワハギがトボケた顔でカメラの防水ハウジングをつつく。消波ブロックの定位置には目の覚めるような青のルリスズメダイ、時折黒と黄色のような茶色のような縞模様の巨大なシマダイが深い海底から浮かんで来る...ただ浮かんでいるだけで次々とそんな光景が目に飛び込んでくる。長い間顔を水中に入れて細いシュノーケルで呼吸をしているうちに、独特の息苦しさが消え失せ、マスクが曇らなければ、あたかも自分が魚になってエラで呼吸をしているような感覚になってしまうほどである。


青い空のもと、海に入る子供達

お手々つないで泳ぐAzu&Shio

そんな感覚を覚えるのは僕だけではなく、全然泳げない“水恐怖症”(誰も信じてくれないけど...笑)のくせにヤスや網を持ったらPFDレスでも何故か泳げるMamaはもちろんのこと、“シュノーケリングはちょっとね...”なはずのKeikoちゃんも、自分たちがカナヅチであることを忘れて足の届かない水深があるブイの外側へと泳ぎ出てゆく。
昨日の銚子川での子供達のように、美しい淵に行って遊びたい→カヌーを使うと楽だから漕いでみよう、とか、ブイの外に美しい魚がたくさんいるらしいから見てみたい(or ヤスで突いて食べたい)→勇気を出して泳いでみようか、など、カヌーにせよ水泳にせよ(勉強も仕事もそうなのかもしれないけど)、それ自体が目的になっちゃうと不得意な人は楽しくないんだけど、何か目標があって、それを実現するためにカヌーを漕いだり泳いだりなら意外と出来ちゃうものだというのが僕の持論である。

(*但し、これを熱く語ると『じゃぁ、あなたも“海外旅行に行きたい→もっと稼ぐために仕事を頑張ろう”って考えでお仕事頑張ってよね。』などとMamaに責められるんだけれども...涙)

いつもなら子供達でも充分に足が届くブイの外側にある消波ブロック帯だけど、満潮でもあり、また黒潮の蛇行針路の関係でここ100年で最も潮位が高い状態が続いている熊野灘ということで、175cm程度の大人の男性でギリギリ足が届く部分が数カ所という状態。子供達は当然ながら“カナヅチMamas”もブイの外ではずっと泳ぎ続けてないといけない。そこで、一旦休憩した後は女性陣はPFDを身に着けてのお気楽プカプカシュノ−ケリングに切り替える。アズシオのふたりは手なんか繋いだりして、マスクで表情は窺えないけどすごく楽しそう。ダブルMaakunsは、時折海面にシュノーケルの先端を出して呼吸するだけで、ほとんど海中に隠れてしまってて姿を海面に見せることはほとんどない(まるで忍法・水遁の術みたい)。
海底に潜って水面に浮かぶ女性陣を見上げると後光が射して、まるで観音様のようにも見えて海底で思わず吹き出して鼻に水が入って溺れそうになってしまった(笑)。
少し身体が冷えて来たので、一旦浜に上がってみると時計の針はちょうどお昼すぎ。シェルターの下で暖かいラーメンで冷えた身体を暖める。全身黒いウェットに身を包み、ムラサキクチビルでラーメンをすする僕らと、水着には着替えてるものの海には入らず“暑い暑い”と汗だくでおしゃべりに夢中なお隣の主婦の皆様...仮に空飛ぶ円盤から宇宙人がこの光景を見てたとしたら、きっと同じ生物だとは思わないだろうなぁ(笑)。


冷えたカラダを砂で暖めたAzu

海水浴場でこのウェット集団は異様だ。

この暑さの中ラーメンで暖まる家族連れは異様だ。

ラーメンと紀州名物さんま寿司の昼食で充分に身体を暖めた僕らは、ビーチ右手の磯場に場所を移してさらにシュノーケリングを楽しむ。


得意の潜水でルリスズメダイに急接近

人工海浜公園である和具ノ浜。開発される前、ここは岩場と砂利浜が半々で獲物といえばウツボとタコぐらいのものだったらしい。磯場はそんなかつての和具の名残りを少しだけ残している。浅く隠れる場所の多い磯には泳ぐ力の弱い稚魚や単独で暮らす小さな魚が多い(砂浜付近は群れで泳ぐ中型の魚が、消波ブロックの外側には泳ぐ力の強い大型の魚が多いように感じる)ので、“カワイイの大好き”なAzuは大喜び。真近で『ヴギャァァァ〜!』シュノーケルのマウスピースをくわえたままで叫ばれると鼓膜が破れそうになるほどだ。
こんな感じで長時間泳いでると、バタ足を続けてるからか、いよいよ足に力が入らなくなってくる。ふらつく足で水面下1m 程度に突き出た岩に立つと、ちょっとした波で深みによろけて落ちてしまう。もはやマトモに立っていられない状態...そろそろ限界かな?と、時計を見ると早くも15:00。

時間の流れがナント早いのだろう!
『ヤバくなってきたから一度上がろう!』実は自分が一番ヤバいんだけども、とにかくみんなでシェルターに戻り、暖かいコーヒーを煎れて3時のお茶にする。

その間も子供達はビーチの砂にせっせと海水を運んで固めて砂山作り。疲れってもんを知らんのか、君らは!
砂浜に落ちる影が少しだけ長くなって、あれだけ賑やかだったビーチの人の数がぐっと減ったのと時を同じくして、それまでブイの外にしかいなかった魚たちが浜辺近くを回遊し始める。シェルターを畳んで“海の家”の撤収を済ませた僕らは、今日最後のひと泳ぎ。4時間近く泳いでると、バタ足キックの推進力が全く落ちて前に進まなくなるのが自分でも判る。もはやボラはおろかオヤビッチャの稚魚を追い回すことがさえ出来なくて、CAMEDIA C-40デジカメの128Mのスマメ2枚(水中写真だけで276枚!)を全部撮り終えたのを機に、まだまだ泳ぎ続けてるみんなを尻目に陸に上がることにする。


オヤビッチャをひっぱたくMaakun

Casitaの前の地面に置いて太陽熱で暖めておいたソーラーキャンプシャワーで足や道具を水洗いし(ヤケドしそうなぐらいに暖まってた。たぶん50℃以上だ。)、暫くして海から上がって来たみんなとともに南欧風のセンターハウスで温水シャワーを浴びてさっぱり。(大人¥200、中学生以下無料...つまり駐車場が無料なココは家族4人一日¥400で遊べるのだ!)堤防の内側の芝生に座って涼やかな海風に吹かれながら“純水ソーダ”を飲んでひと休みして、17:00すぎ、僕らは和具ノ浜を後にする。

あまりに快適でぼんやりしてたせいで、島勝の集落の中で道を間違ってしまい、Casitaを牽いたまま狭い路地を切り返しの連続で脱出するというハプニングもあったけど(島勝のおっちゃん&おばちゃんが“何や、何や”と大勢出て来て“トレーラーっちゅうもんは不便なモンやのぉ”見学会...死ぬかと思った!...汗)、とにかくR42に戻り、あとはただ北を目指すだけ。
ナビシートにはさっきまでスイスイ泳いでたMamaがスヤスヤ、リアシ−トのさっきまでパシャパシャ泳いでたダブルMaakunは疲れも知らずにペチャクチャお喋り。Casitaで見えないけど、後続のtakaboo家MistralのKeikoちゃんやアズシオも同じなんだろうなぁって想像しながら暗くなり始めた国道をゆく。
紀勢町のラーメン屋さんで銀色カヌーを載せた色白サリーちゃんを見かけたけど、さすがに昨日、今日とラーメンで体を暖めた僕らはそのお店に入ることはせず、しばらく進んだファミレスで夕食。ここでMaakun*BとAzuを積み替えて、いよいよtakaboo家とお別れだ。
たった二日間、実質は30時間程度の慌ただしい海山行きだったけど、そのぶん、川遊び、カヌー、漁(不漁だったけど...汗)、キャンプ、星空ウォッチング、シュノーケリングと盛り沢山の遊びが楽しめて、出発したのが昨日だなんて嘘のよう...『なんだか3日も4日も遊んでたような気分だね。』そんな僕の言葉にスヤスヤなMama以外はみんな大きく頷くのだった。


ソーラーシャワーでヤケド寸前のMaakun

夜の高速。僕のDisco&Casitaのすぐ後ろにMistralの丸いヘッドランプが時折見える。僕らが降りるICの手前で追い越しの際にMistralが僕らの前になる。僕は1t近いCasitaを牽く2tのDiscoを追い越し車線に移し、4リッタ−V8エンジンに鞭を入れて全力でMistralに追い越しを掛ける。若干スピードを落とし僕に道を譲るMistral。僕が左ウィンカーを出してICへの進入を始めた時、僕らの真横に同じスピードを保ったMistralが並ぶ。僕らは右側、Mistralは左側の窓を全開にして全員が目一杯手を振る。『夏休みの北海道、楽しんで来てねぇ〜!』聞こえるわけないけど、それに応えるように、プァー!BOSCHの欧州基準のクラクションが鳴り、Mistralは小振りな赤いテールランプを見せて視界から消えてゆく。プァ−!Discoも同じBOSCHの音で応える。ちょっと感動的な感じ。料金所をくぐり見慣れた夜の街に入る。
『さて、家に着いたら宿題しなくちゃ!』Maakunの言葉とともに夢のような2日間は終わった。

和具ノ浜の魚たち

 

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