WWW.PAPAPADDLER.COM

FLAME LAYOUT

 

 

 

 

May.2003 part.1

 

 


町営向平キャンプ村

 

5月3-5日 GW紀伊半島清流を訪ねて part2(日置川)

「ねえ、パパ、5月3日なんだけど、“アレ”行きたいんですが...」また始まったAzuの上目遣い(笑)。「アレってナニ?もしかしてカヌーで川下りかな?」「ちがうちがう!(涙)ア・レ・よ・ア・レ(笑)」チビッコでも一応女の子。誰かさんに似て甘え上手な彼女の今回の希望は...イノブータン王国(=和歌山県すさみ町)建国祭で行われる「イノブタダービー」。

GW前半、白浜〜古座川キャラバンで念願のイノブータン王国への入国を果たし、そこでNESSYさんからイノブタぬいぐるみをプレゼントしてもらって5/3のダービー開催の情報を得た“ウリボウ年”生まれのAzu。彼女の希望を叶えるべく、早朝5:00、僕らはカシータを牽いて二週連続の紀伊半島半周キャラバンに出発だ。


七里御浜を泳ぐ鯉のぼり(熊野市)

「ねえ、パパ、イノブタダービー見るのに、どうしてコレが要るの?」
彼女が指差す先にはサンルーフを透して見える2艇のカヌー。
「うひひひ、日置川、ひきがわ、ヒッキ〜川!」
娘の希望を叶えるためとかなんとか言いながら、実は、前回キャンセルになった日置川ダウンリバーしか眼中にないイケナイパパなのである。

ゴールデンウィークだというのに寂しいほどに交通量の少ないR42を南下し熊野市に入ると、七里御浜沿いに張られたワイヤーに無数の鯉のぼりが見えてくる。五月晴れの青い空、日本とは思えないような淡い青さの太平洋から吹く海風にそよぐ鯉たち。全員海に向かっていて表情は見えないけれど(笑)、きっとニコニコ顔なんだろうな(笑)と笑顔の鯉のぼりを想像して吹き出してしまう僕なのだった。。


海辺のフェニックス並木が美しい

一週間前に通った極上のワインディングを快調に飛ばすDisco&Casita。那智勝浦〜太地〜串本〜すさみ...PUNTO色の海を左に見ながらただドライブするだけでも幸福感に満たされる素晴らしい景色。

僕らは素晴らしいビーチや磯を見つけるたびに車を路肩に寄せて、景色を楽しんだり美しい貝殻やビーチガラスを拾ったりしながら本州最南端の道を気ままに進む。

5時間ほど走りトンネルを幾つか抜けると、目前に日置川の河口が見えてくる。河口からはR42にサヨナラをして川沿いを上流に向け十数km進むと、日置川の対岸に今回のキャラバンのベースキャンプ・日置川町営向平キャンプ村が見えてくる。
管理人のおばあちゃんと少しお話をした後、サイトに車を乗り入れる。到着時はGWだというのにキャンパーは疎らなのでDisco&Casitaでも余裕で進入できてありがたい。しかも1区画が狭い(6m×7m)と聞いていたので2区画予約を入れたというのに家族4人が2泊して¥6400はお値打ち感がある。


南紀の海はほとんど沖縄(笑)

すさみのビーチにて

快晴!!


キャンプサイトを設営して...

Casitaを切り離して手早く設営を終え、身軽になった僕らはそのままイノブータン王国へ戻る。ビーチのイノブータン王国建国祭イベントは大盛況。出走開始のファンファーレが鳴り響く中、小走りでターフ脇に駆け寄る僕ら。そこで馬券ならぬ豚券(トンケン)を手に真剣な面持ちのアキヒロ家と合流し、スタートの号砲とともにトコトコ走るイノブタたちのレースを見守る。


イノブタ・ダービーヘ!

馬券ならぬ豚券を手に応援する人々

熊野川カヌーマラソンの表彰式でお馴染みの女性アナウンサーの緊迫した実況とは裏腹にイノブタ君たちはマトモに走らず、コース脇の観客の足を鼻先で突っついて留まる2コース・ゴッジーラ、いきなり逆走してスタートに飛び込む6コース・タナカサン、タナカサンの後ろを付いて回る1コース・イチローと大荒れの展開。

結局、地道に走った3コース・ノモが1着でゴール、追いかけ係のオジサンのキックが効を奏して5コース・ナンデダローが2着(笑)。見事Moeちゃんが3-5でイノブタキーホルダーをゲットしたのでありました。メデタシめでたし。
建国祭会場を後にした僕らは、道の駅・志原海岸の「生簀で泳いでる魚貝類をその場で食べる事ができるレストラン」“海来館”でランチ。日置川名物ケンケンカツオのお造りを注文して、窓の外に広がる雄大な太平洋を眺めながら新鮮で分厚いぷりぷりのお刺身を戴くシアワセを味わう。
河口近くのスーパーでお買い物を済ませ、再びキャンプサイトへ。

アキヒロ家の設営が終わってから、キャンプ村対岸のえびね温泉で入浴タイム。実はこのえびね温泉、1998年の台風による増水で建物は倒壊。3年間近く閉鎖状態が続き、2001年4月末に新築したというだけあって想像していたよりもずっと立派なことに驚きだ。浴槽はほぼ円形に近い13角形の御影石で作られた石風呂で、円形をした浴室の2/3が足元から天井まで素通しのガラス窓!つまりお風呂から日置川の流れが一望出来るということだけど、逆に日置川からお風呂の中もま〜る見えってことですな。
(明日のダウンリバーが楽しみ楽しみ...笑)
施設や景色も良いけど何より気に入ったのが泉質!微かな硫黄の香りがする透明だけどすごく濃厚な感じのお湯で、湯の中で体をさわるとヌルヌル感がたまらない。噴出量が豊富でシャワーも全て温泉だし、お湯の循環がなく清潔な感じなのも好印象。(ただし、GWはやめた方が無難。すんごい混雑でした。)


えびね温泉(橋の向こうがキャンプ場)

キャンプの夜、トランプに興じるボーイズ

温泉でさっぱりツルリンになった後は、サイトに戻って焚き火台に火を熾しBBQの夕食。寒くもなく暑くもないこの季節、“焼き物”がウマイ。用意した食材は見る見るうちに全てお腹の中に収まった。そうそう、今回、サーマルクッカーでご飯を炊いて初めての失敗を経験しました。理由は...ついつい薪割りに夢中になって、火を止めるのを忘れてた(涙)。

食事の後は、子供と大人に分かれて春の夜長(?)を楽しむ。Azu&Moeはカシータのダイネットでお絵描きタイム(カシータには色鉛筆が常備されてます)、Maakun&Koukunはオーニングの下でカードに興じ(Unoとトランプも常備)、大人たちは焚き火を囲んでおしゃべりを楽しむ。途中からNESSYさん&ルリちゃん夫妻も加わって、楽しいおしゃべりは夜遅くまで続くのだった...。


大人は焚き火を囲んでアレコレお話

ヒッキー・ガールズ&元・ガ−ルズ

 


 

5月4日 日置川ダウンリバー(玉伝〜安居)この時期にしては安定した天気が続く、今年のGW。カシータの窓から見る空は五月晴れだ。カシータで眠るのは今回で26回目。カーテンを開けるたびにそこから見える景色が変わる移動式別荘・カシータ。ベッドサイドの大きな四角い窓からの借景はまるで絵画を毎回架け変えているような新鮮な驚きに満ちている。

ホットサンドを焼いているMamaの隣で、昨日汲んできたえびね温泉の水を満たしたパーコレイタを火に架け朝食の準備。合わせてサーマルクッカーで5合のご飯を炊いて、昼食用のおにぎりを握る。朝食を済ませてお弁当も出来上がり、全員がウェットスーツに着替えると、いよいよ日置川ダウンリバーに出発だ。今日の予定コースは大橋(“大”という場所にあるので大橋で大きいわけではない)をスタート地点に安居までの12km。まずはスタートポイントに行ってカヌーと女性陣&Kidsを下ろし、3台のクルマを連ねてゴールポイントへ。ここにDiscoとアキヒロ's ランカスターをデポして、NESSY's VOLVOで再びスタートポイントへ。大橋の下ではすでに女性陣がダウンリバーの準備を完了してくれているので、川地図&1/25000地形図を広げ、クルマの回送の際に僕ら三人の目で見た情報を出し合って危険箇所や立ち寄り予定地をチェックして、10:20スタート。キャンプ場を出てここまで、ほんの40分。4艇10名の小さなパーティならではの早業だ。


スタートポイント・“大”にて

毎回恒例のバウガールズ

宇津木橋たもとの道路際の情報板に「現在ダムからの放流はありません」と書いてあったのに、スタートポイントの大橋から10km/h近いスピードで滔々と流れる日置川。少しだけ濁りが入って清流に棲む河童一族のアキヒロ家には物足りない水質かもしれないけど、水深2〜3mの川底が見えるほどだから第一級の清流であることは間違いない。


春の陽光の中、このメンバーで漕ぎ出す

「なんか、“ちょっと増水”なベストコンディションの宮川にも似てるよね。」とMama。同じ山間の川だけど、狭い谷を縫うように流れる気田川や古座川とは違って、空がとても広く開放感に溢れた景色が広がる日置川。あえて例えるとすれば、確かに水位が少しだけ上がった仁淀川や宮川に通じる雰囲気である。
最近恒例になったAzu&Moeのツインバウガールたち。一瞬パドルを握ったかと思ったら、急にボトムに放り出してお喋りに夢中。「今日はワタシたち“お疲れモード”だからパパが漕いでね。」と一言(涙)

スタートから30分ほど平和で穏やかな流れを楽しんだ僕らの前に、初めての瀬が現れる。瀬と言ってもグレード0.5のサイズだが、カーブを伴っているのと1m近い落込みがあるので、なんちゃってカヌーイストの僕らには適度なスリルが味わえる。
先頭で下った僕が左岸のエディにフネを入れてスローロープ片手に上陸し待機するが(ホントの目的はレスキューではなく“沈”の決定的瞬間を撮影するため...笑)、みんなそつなくクリアしてしまい、がっかり。
中でもMama&Maakun艇は本流ど真ん中を流れて来たにもかかわらず、落込み寸前で危ないほど急激にチキンルートに向け左ターン。流れの力で上流側に傾き、もう少しでガンネルを流れに喰われてしまいそうなほどだ。以前は三角波フェチでファイト〜いっぱぁぁ〜っつ!だったMaakunなのに、どうして??


わわわわ...驚きのいずみちゃんと冷静なアキヒロさん


落込みの寸前でチキンルートに針路変更するMama&Maakun艇


本流に乗って果敢に突っ込むアキヒロ艇

..聞けば、『落ち込みの向こうに隠れ岩っぽいアップストリームVが見えたし、張出した岩に返し波がないところがあってアンダーカットかもしれないと思ったから。』だそうですが、ホントは落差にビビったのでしょう...笑

瀬から30分ほど漕ぐと(...というより、「流されると」だけど)、正面に深くて緑色の淵が現れる。相変わらず少し濁りが入ってる川を見て「頭のお皿が汚れる!」などと言いながら川に入りたがらないMaakun&Koukunの河童+お猿=河猿コンビも、さすがにお皿の乾きが限界に達したようで(笑)、滑り台状の岩に上陸して淵に飛び込んで泳ぎ始める。
岩から飛び込んで対岸に向け川を横断して泳ぐ彼らがぐんぐん下流に流されて行く。泳ぎの達者な彼らがあれだけ流されるということは、一見流れのないように見える淵が実は相当なスピードで流れていることを物語っている。
泳ぐ少年たちの姿を見ながら、僕らは右岸に上陸し休憩。
河原に腰を下ろすと、石の間に数多くのテナガエビの抜け殻が散乱しているのに気付く。そんな時、アキヒロさんが水中に大きなテナガエビを発見!さすがは紀伊半島随一の清流・日置川、自然が濃いのである。


水を掛け合うMaakun&Koukun


気持ちの良い早瀬から淵に進むNESSY艇  


これまた毎回恒例の河童ボーイズ

透明度はイマイチだけど河原は美しい

最初の休憩から5分ほど流れると、かつての堰堤跡らしき不自然なダウンストリームVの流れの向こうに、「日本の滝百選」にも選ばれた八草の滝(はそのたき)がその秀麗な姿を現す。


対岸のビュ−ポイントから八草の滝を望む

高さ22m、規模は小さいものの少し亜熱帯っぽい森の中腹から水飛沫を散らすように流れ落ちるその姿は、なかなか壮観である。林道を通っても行けなくはないらしいのだが、道路が整備されておらず、実際には川から渓流を辿ってしか行くのが最も楽なようだ。
滝壷から続くと思われる渓流のそばにカヌーを着けて、僕らは渓流沿いに滝の音を頼りに滝壷を目指す。滝の水はほとんどが伏流水になるのだろう。平らな石を敷き詰めた渓流には全く水が無く、まるで僕らが滝に向かうために整備されたトレッキングコースのようだ。渓流に架かる丸木橋のように倒れた倒木をくぐりつつ進むこと約10分。川から観たのとは段違いの迫力で八草の滝の全容が姿を現す。滝の左手には見たこともないような立派な槙の古木がそびえ、その上に小さな祠、そして根の下には石を人工的に積み上げた洞窟状の穴がある。見る限り百年や二百年ではなく、熊野古道沿いの石垣並みに古い構築物という感じだ。


川からは干上がった渓流伝いに滝壷へ

滝に打たれて修行しなさいっ!

滝壷の縁は大きな岩が積み重なって石垣のようになっていて、いかにも蛇が出そうな感じ。「お〜い、ハビが出るかもしれんから注意しろよ〜!」ヘビが超・苦手(笑)なNESSYさんが子供たちに注意を促す。ハビ...紀州の道路際には「ハビに注意」の看板をよく見かける。ハビとは紀州語でマムシの意味なのだが(奈良南部では“ハミ”とも言われる。)元々、「食む(はむ)」=噛み付くが語源らしい。もしかして沖縄のハブも同じ意味なのだろうか?

滝は3段になっていて水圧が弱められているので滝壷に淵はなく、直下まで足を踏み入れることができる。子供が水遊びをするのにぴったりの浅いプールという雰囲気だ。(但し雨量の多い紀州の岩場は非常に不安定なので滝の直下は落石に注意)

流れ落ちる、というより飛び散る滴を全身に浴びて「ひゃっひゃっひゃ〜!」とおかしな奇声を上げる子供たち。大人も一緒に「ひゃっひゃっひゃ〜!」(笑)ひとしきり滝で遊んだ僕らは、再び渓流を下りカヌーに乗り込む。船着場でARFEQのファルトの青年に「パパパドラーさんですよね?いつも参考にさせてもらってます。」とか言われて恐縮しつつ(笑)、僕らは再び川面へ漕ぎ出す。


八草の滝

汗ばんだ身体も一気にクールダウン

シマヘビの夫婦(?)がお出迎え

漕ぎ出したと思ったら、すぐに子供達の「腹ヘッタ!」コール。しょうがないので滝の100mほど下流にカヌーを寄せ、ランチタイムにする。滝に打たれて冷えきったカラダに染み渡るようなカップ麺(笑)。多めに作ったおにぎりもあっという間に平らげて、再スタート。間もなく、スカウティングでちょっと危険と判断した久木橋前の直角の瀬。ところが実際に下ってみると、岩にぶつかった流れが盛大な返し波を形づくり、岩に一直線に向って行っても、やんわり押し戻され全く問題なし。

 


瀞場、でも時速5km...チキンパドラ−ズ・ヘヴン!!

 


人工物はほとんど目に入らない

向平キャンプ村前を通過し、女湯の白い人影がちらちら気になってしょうがない(笑)えびね温泉前の堰堤を事前の打ち合わせ通り迂回する(水量によっては左岸寄りの切れ目をそのまま通過できる。いずれにせよ要スカウティングだけど。)と、日置川の水質がぐんと良くなる。少し西に傾き始めた陽光が川底まで届き、常套句だけど“宙に浮かぶような”感覚を味わう。正面の植林された人工林以外は両岸には人工物は一切見えず、特に左岸の手付かずの森を背景に広がる真っ白な河原は、うっとりするような魅力に溢れている。「ちょいと、オニイさん、寄ってらっしゃい!」色白の美しい“河原”さんに呼び止められ、僕らはフラフラと左岸に引き寄せられるように上陸し、ほのかに暖かい人肌の(笑)河原に座ってまたもコーヒーブレイク(一部の方はビールブレイク...笑)。

「いいねぇ、ココ!」「このまま、ずっとここに居たい感じだね。」青い空、さまざまな緑の混じり合った森、薄緑がかった透明な川、そして健康的な女性の肌のようなアイボリーの河原、そしてそこに点在する色とりどりのカヌー...。まるで自分たちが絵の中にいるような錯覚に陥る。例によって上流側の岩場で岩登りのMaakun&Koukunコンビ、浅瀬で川底のヨシノボリを追うAzu&Moeコンビ...そんな子供たちの姿を目で追いながら、のんびり過ごす僕ら。
「カヌーに乗ってるときよりも、こうして誰もいない河原でのんびりしてる方が幸せだよね。」「だけどカヌーじゃないと、ここには来られないけど。」「Jストロークだなんだって技術を覚えるのも勿論大切だけど、要するにカヌーを使っていかに楽しむかが大事だよね。」「自分の技術に適した川を選んで、その範囲内で楽しんでれば危険も少ないし。」「危険がゼロってのはあり得ないけどね。」


漁モードのガールズ


360°人工物ゼロ。全くもって静かな河原でひと休み
十数キロの川下りで出会ったカヌーは数艇。GWとは思えない日置川

技術や体力をカバーしてくれる快適な流れに感謝し、一級未満の瀬にドキドキし、でも美しい景色や珍しい動植物をしっかり目に焼きつける...カヌーそのものが目的ではなく、自然の中に飛び込んで行く手段としてのカヌー...いつまでもワクワク感を忘れないために、僕は永遠のビギナーであることを誇りに思いたいナァ。珍しくMamaとそんな話をしつつ、僕らは最近閉鎖になったらしい日置川オートキャンプビレッジの横を流れてゆく。

AzuMoeが捕まえたヨシノボリ
洞窟?
恐竜のような流木

緩やかな左カーブを曲がり切り、最後の意外に大きな瀬に肝を冷やし、たっぷりボトムに侵入した水で膝を冷やしていると正面に安居橋が見えてくる。恐竜のような流木、夫婦タヌキの死骸、川に向って口を開ける洞窟...最後の最後まで子供達ばかりでなく大人までもが目を奪われる魅力的なアトラクションを用意してくれてる日置川。ダウンリバーは間もなゴールだ。16:00ジャスト、安居橋左岸に到着。
「良い川よねぇ!」「また来たいよな!」僕らの口をついて出てくるのは、日置川絶賛の言葉ばかり。スタートポイントにクルマを取りに戻り、カヌーやそのイクィップメンツをクルマに積込み終えたのは17:00。
さぁ、そろそろ行こうか!クルマに乗り込もうとした瞬間、日置川の広々とした谷に大音量の放送が流れる。

「こちらは日置川町広報です。最近野性の猿に襲われる被害が続発しております。猿を見かけたら危険ですから決して目を合わしたり餌を与えたりしないで下さい...」
あははは...日置川恐るべし。


漕がなくてもどんどん景色が変わってゆく日置川

 


ゴール寸前、Mamaは居眠り中

今日のオジョウサマたちはパッセンジャ−

安居橋を後にした僕らは、一旦キャンプサイトに戻って着替えを済ませ、すぐに川沿いの道を下ってすさみ町の温泉施設「いこいの村」へ。高台の展望風呂にゆったりと浸かりながら枯木灘の美しい景色を眺め1日の疲れを癒し、風呂上がりに一杯!の代わりにメチャ美味しいソフトクリームを食べ、そのまま準・地元民NESSYさんオススメの小料理屋へ。
鹿や太刀魚など地元の美味しい食材を肴に生ビールを飲み干し、その後は旨い日本酒をクィッ!...なのはMamaだけで、運転手のPapaたちはノンアルコールビ−ルで我慢ガマン(涙)「何かワタシだけ悪いわねぇ...うふふ。」ちっとも悪いなんて思ってない満面の笑みを浮かべながらウマそうにコップ酒を口に運ぶMama。そんなMamaの口元を恨めしそうに眺めながら、ゴクリっと喉を鳴らしつつ、極楽な夜は更けて行くのだった。

キャンプサイトの夜は更けゆく
昼間の疲れ?23:00には誰もいなくなった


日置川ダウンリバー


 


対岸から観た朝の向平キャンプ村

 

5月5日 GWの終わり 昨日の幸せなダウンリバーの余韻を残したまま気分良く朝を迎える。ホットサンド&コーヒーの朝食を済ませコーヒーをバキュームボトルに詰めた後、キャンプの撤収を開始する。

先に帰るアキヒロ家を見送った後、僕らはMaakunのご希望で、八草の滝のビューポイントへ。道路脇にクルマを停め、川に面した樹木を伐採したビューポイントから滝を眺めていると、滝の両側の森の木々が風もないのにワサワサと揺れるのが見える。きっとニホンザルだろう。
ひとしきり滝を眺めた後、えびね温泉に戻り、¥10/リットルで温泉を15リットルポリタンクに満たす。そしてカシ−タをDiscoに繋ぎ、帰宅の途につく僕ら。那智勝浦市内と熊野川大橋、そして宮川を渡る船木大橋で多少混雑した他は、全く渋滞のないR42。
思いのほかスムーズに早く帰宅出来たので、思わずカヌーにワックス掛けをしてしまう僕、隣ではスチールベルトを洗うMama、ガレージではTEVAサンダルを洗うMaakun&Azu。人恋しさでニャンニャン鳴き止まないChicho...
「ところで、今夜の夕食は何にする?」「モスバ−ガ−!」
紀州の豊かな食事を堪能した僕ら家族が帰宅後一番に選んだのはハンバーガー(笑)。夕食時でガラガラに空いたハンバーガーショップのスツールに座り、小さなテーブルに山のように積み上げられたハンバーガーをかじりながら、僕らは楽しかったGWの出来事のひとつひとつを楽しく語り合う。

「雨の一枚岩って雰囲気あったよねぇ。」「日置川のあの河原最高よね。」「紀州の川ってどこも川のそばにすごく良い温泉があっていいわよね。」「温泉3つも入っちゃったし、食事もすごく豪華だった!」「パンダにイノブタも見られたし。」「NESSYさんの山の学校も良い雰囲気だったね。」「MoyuちゃんやMiyuちゃんと遊べてMoeちゃんとも遊べて嬉しかった。」「予定をたてずに気ままに行ったからこそ楽しかったのかな?」「でも、チキンルートさんとバッタリ会ったりしてね。」「ルリちゃんと久々に会えたしね。」「もうちょっと泳ぎたかったなぁ〜」GW前後半を合計すると4泊5日、1300kmオーバーのキャラバン。そして30km足らずのダウンリバー...安近短だったけど思い出深い2003ゴールデンウィークはこうして終わりを告げた。

 


3日間通じて五月晴れ!

 

May.2003 MENU

 

 

アンケートにお答えください!

 

_  _  _

 

Copyright 1998-2003 Akihikom.All right reserved

paddler@mac.com