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November.2002

 

 

青空に向かって登って行く

11月17日 若草山ハイキング

「パパ?大丈夫よぉ〜、疲れてないって。好きなことしてる時は疲れないのよ、この人...」Mamaがアキヒロさんちのいずみちゃんとお電話中。横でうんうんと大きく頷く僕。僕の疲れを気遣ってくれるのは有難いけど、明日のハイキングが中止にでもなったりしたら大変!張り子の虎のように、うんうんうんうんと連続頷きで元気な自分をアピール(笑)。気田川から戻り、カヌー装備を片付け終わった午後8時、アキヒロさんから明日の若草山(342m)ハイキングの打ち合わせ電話が入る。

 

春日大社の紅葉

CATVのお天気チャンネルが、明日が久々の穏やかに晴れ上がる好天であることを伝えている。
「じゃ、七時半にいつものSAで!」遊びの計画はいつも直前に決まる我が家だ。
若草山は今、ちょうど秋の開山中(開山期間は9/10から11/25まで)。ここ数年Mamaや子供達が患っていた「奈良へ行きたい病」(でも大台ケ原はもういいわ)治癒のためにも、とても良いタイミングなわけだ。

我が家の遊びの朝は早い。6時には起きてガサガサゴソゴソ...防水ダッフルからデイパックにThe Butonだのファ−ストエイドキットだのを移し替えて、家族みんなのトレッキングシューズやウェアの準備。昨夜届いたAzuのSierraDesign Original 60/40Parkaも忘れちゃいけない!(父娘のペアルック...いつまで喜んでくれるのだろうか?)

7:20、「またお出かけかよ?君らも好きやねぇ。」とあきれ顔のChichoを残し家を出る。10分ほどで約束のSAに到着。アキヒロ家と合流し、名阪国道を西に向かう。天理ICで名阪を降りて、奈良市へ...

コンビニで食料を調達して9時すぎ、県営高畑駐車場に到着する。ここでクルマを停め、トレッキングシューズに履き替え、いよいよ紅葉狩りハイキングのスタートだ。「わたしたちモミジ隊だもんね〜!」Azuがやたら僕にべたべたとくっつきたがる。たった24時間だったけど父親不在の効果か?それとも同じパーカを着てる連帯感?(笑)志賀直哉旧宅通りの立派なお屋敷に感嘆の声を上げながら、細い脇道に入る。“ささやきの小径”と名付けられた春日大社へのこのショートカットルートは、見頃の紅葉からの優しい木漏れ日が素敵な本当に気持ちの良い散策路。控え目に少し距離を保って鹿の親子がこちらを凝視している間を抜け、10分ほどで春日大社の参道に合流する。「せっかくだから世界遺産を見学して行こう。」僕らは、鹿の水鉢でお浄めを済ませ、鳥居をくぐって本殿に参拝する。


今回のメンバー
紅葉隊
青空隊


若草山(342m)山麓よりスタート


急斜面を横断するAzu

春日大社の境内の紅葉は、まさに僕らを待ってくれていたように、今まさに満開(...とは言わないのかな?)。真紅、真黄(?)、真オレンジ(??)...色とりどりの葉っぱが、まるで自らの魅力を競っているかのようだ。
春日大社の駐車場を抜け、朱色の大きな和傘が立つ茶店の横から階段を登ると、眼前に芝生の築山のような若草山が広がる。
「若草山?これじゃ枯草山だね。」Maakunの言葉に苦笑しながら入山ゲートへ。ここで入山料¥150也を支払って、スタンプラリーの台紙を兼ねた山地図(笑)を受け取る。
ゲートをくぐり、芝生に足を踏み入れると、早い時間であることもあって誰もいない広大な空間が気持ち良い。芝生の山麓にはまるで赤い縁取りのように色付いた木々、その向こうには東大寺大仏殿の大きな屋根が美しいカーブを描いているのが見える。

スタンプラリ−第一チェックポイントで全員がスタンプを押して、普通の靴ではちょっと困るような急斜面を一歩一歩登ってゆくと屋根しか見えなかった大仏殿全体が見えてくる。緑に中に点在する紅葉...奈良の街は東半分が豊かな森であることがハッキリと判る。

お嬢さま方はご機嫌だ
世界遺産の山並

緑の森と灰色の街の境目には興福寺の五重塔。これまで歩いたウィルダネス100%のトレッキングとは違う新鮮な光景が目前に広がる。「こういうのも、イイもんだね。」右手に春日山原始林、左手に東大寺、ふたつの世界遺産を眺めながらのハイキング...本当はとっても贅沢なのかも。

3つの丸い頂きを持つ若草山の一重目でスタンプを押して、なおも山頂に向け進むと登山道の両脇に鹿の姿が目につくようになってくる。ここの鹿は会釈して餌をおねだりしたり、図々しく鹿煎餅を奪い合うような奈良公園の鹿とは違って、どこか控え目で可愛い。15分ほどで二重目から山頂へ到着。新若草山ドライブウェイの駐車場が山頂付近にあることもあって、山頂は人人人...山頂の三角点で記念写真を撮った後は、再び二重目の景色の良い芝生斜面に戻ってランチタイムだ。


お母さんを探して小鹿が鳴いていた。

大仏殿を眺めるランチポイント

穏やかな小春日和の日曜日。鹿の糞の見当たらない芝生に腰掛けて多くの世界遺産(東大寺・興福寺・春日大社・春日山原始林・平城宮跡など奈良の世界遺産のほとんどがここから見える)を眺めながらのんびり食べるお弁当。
昨日、浜名湖SAで買ったオレンジパウンドケーキをかじりながら、アキヒロさんがいれてくれたコーヒーを飲み、電話でマジコさんと話す...斜面の奥の方では鹿と戯れる子供達の姿。まるで絵に描いたような“幸せなパパ”の休日がここにある。
「カヌーもいいけどハイキングもね...」目を三角にして重いカヌーをクルマに積込まなくても、デイパック一個で楽しめるアウトドア。観光名所のそばには、まだまだこうしたハイキングに適した自然がたくさんあるはず。これからは、時々はこうしたお気楽な遊びも楽しんで行きたいな〜なんて感じる僕らだった。

ヒィ〜追いかけて来るよぉ〜。
オレも遊んでくれぇ〜!


東大寺に平城京跡...そして若草山。奈良は素敵な街だ。

昼食を終えると(...というか昼食中から)子供達の興味は世界遺産ではなく、徐々に近づいてきてる鹿さんたちに移っている。
最初は遠巻きにこちらを見ていた鹿さんたちだが、こちらが特に危険な人間でないことが判ると、すぐそばまでやって来て子供達に遊んで欲しそう(笑)子供達がちょっかいを出すと、堰を切ったように大勢の鹿が僕らの周りに集まって来て...なんだかどこかの幼稚園に行ったような感覚(笑)
そのうち、鹿たちは僕らが食べてるミカンにまで食指を伸ばし、器用に口だけで皮をむいてペロリ!見る見るうちに僕らを鹿の群れが取り囲みシャレにならない状況に陥ってゆく僕ら。
鹿煎餅をかじりながらウンチをポロポロ垂れる奴、ミカンの皮をくわえたまま、ジョビジョバとオシッコするやつ...逃げるように下山の途につく。


抜き足差し足で鹿に近づく...ん?

紅葉をバックにまだまだ青葉なガールたち

若草山の下山道を下り、そこからニ月堂、三月堂を抜けて東大寺へ。世界最大の木造建築の大仏殿は当然のことながら世界遺産。(今日は世界遺産を幾つ見た?)修学旅行の中学生に混じって、大仏様や仁王像を見学していると、当然子供達は大仏様の右後ろにある柱の穴に興味津々。大仏様の鼻の穴と同じ大きさのこの穴を通ると、賢い子になれるそうなので、2回も通ったAzuとMoeちゃんはどんな秀才になれるのだろうねぇ...。
大仏殿を出たあとは奈良公園を通って駐車場へ向かう。ちょっと疲れて来たので、道際の茶店でお茶でもしようか、なんて言って立ち寄った茶店のお庭。そこで大きな黒い牡鹿に出会う。顎から首にかけて髭のように長い体毛、鋭い眼光...何となく若草山の鹿達よりも年喰った感じで雰囲気違うなあ。そう思った瞬間、餌をやって正面から頭を撫でていたMaakunにいきなり角を向けて突進して太腿側面にドシンッ!

東大寺大仏殿

“おわっ!”妙な悲鳴を上げて驚きに目を見開き、そして一瞬置いて崩れ落ちるMaakun。
“うぅぅ、イッテテテテ...”

太腿の痛みも相当だろうけど、信用していた鹿さんに裏切られた彼の心の痛みは相当のものだろう。今にも泣きそうな顔を上げ、鹿に怒りの表情を向けるMaakun。『ブルータス、おまえもか!』とでも言いそうな雰囲気だ。慰める言葉も見つからないまま、パンツを脱がせて患部をチェック。鹿の角の間隔で(笑)丸いくて大きなアザが2箇所。どうやらただの打ち身のようで、ホッ!(これがMaakunでヨカッタ!AzuやMoeちゃんだったら、トラウマになって“鹿恐怖症”のまま一生を過ごすことになりそうだ。)


ゴール後のオープンカフェにて

気を取り直して、再び駐車場に向け奈良公園を散策。一旦クルマに戻って、志賀直哉旧宅の隣のオシャレなオープンカフェでお茶を楽しむ。ちょっと高いけど、由緒正しいお屋敷のお庭で、並べられた絵を鑑賞しながらケーキと共に戴くコーヒーはとても価値ある一杯だ(しかも美味しい!)。
美味しいコーヒーを戴いた後は、県営高畑駐車場を出て自宅に向け出発。

ともちゃん「なんかさぁ、いつもと違うハイキングだったわね。」
aki「でも、時にはこういうのもいいね。」
と「人ごみ嫌いなんじゃないの?」
a「でも、楽しかったよ。」
と「じゃあ、次もこんな観光地でもいいのね?」
a「いいよ、別に」
と「じゃあ、次はUSJかディズニ−ランドでハイキングにしましょ!」
a「うへっ!」

油断も隙もありゃしない!!まるで茶店の牡鹿みたいなMamaなのだった(笑)

  


Mamaのように油断も隙もありゃしない牡鹿に突進を受けたMaakunの太腿

 

 


 

 


紅葉の気田川をゆく

11月15-16日 お父さんともうすぐお父さんだけの気田川

晩夏からいきなり初冬になってしまった今年の秋。カヌーイストにとって一番“オイシイ”季節が一瞬にして終わってしまった喪失感といったら、それはもう...(悔)。でも、ウェットスーツを着てても泳ぐ気がしなくなったらカヌーシーズンは終わりと決めている我が家は、仁淀川を最後に2002年のカヌーシーズンを終えた...はずだった。

今週末はカヌーを洗ってハル(船体)にワックスをかけて、ウッドガンネルにオイルを塗ろうかな、なんて思ってた金曜日の朝、いつものように巡回したマジコさんのBBSに「気田川行きます」の文字。ん?気田川?通勤途中にまずは自分の置かれた状況を頭の中でチェック。体調、仕事、家庭...全てがまあまあの状況で、少なくとも行ける確率が0%ではなさそう。そうと判ったら、先方の意志も確認しないまま、即、マジコさんにTEL(図々しい!!)。その後は僕らしくないほど懸命に仕事をこなし(笑)、午後6:00“仕事の瀬(5級)”を沈することなく完漕!笑顔でMamaのご機嫌を取って“嫁さんの瀬(6級)”を越え、さあ、準備開始!というところで、一緒に行きたいというMaakunの隠れ岩に引っ掛かり、敢え無く沈!ところが『明日は●●君と遊ぶ約束があるんだった。』水流で奇跡のエスキモ−ロール(笑)。みんなの気が変わらないうちに手早く準備を済ませて、逃げるように家を出ようと思ったら...『パパ、薪運んでから行ってね!』一輪車に3杯の薪を薪棚からバルコニーに運んでたら、時刻は19:50。あぁ、またもや遅くなってしまった!

去年5月にカーナビに設定したルートによれば、気田川・秋葉神社下社前河原まで225km(全部一般道なら190km)。到着予想時刻は22:30と表示されている。な〜んだ海山往復とおんなじ、古座川よりも近いじゃん!紀伊半島スケールでモノを考える癖が抜けない僕だ(笑)。

東名阪〜東名は渋滞もなく順調そのもの。カーナビの目的地までの数字がどんどん小さくなってゆく。仁淀川グランドツーリング直後で長距離ドライブに慣れた僕には、なんてことない距離に感じるって理由もあって、あっという間に静岡県に入る。ここでマジコさんから電話。「ボクたち今、浜名湖SAに着いたんで、ココでakiさんを待ってますねぇ〜!」20分ほどで浜名湖に到着してマジコさん&やまきた1号さんとご対面!(8月の熊野川以来だ!)


焚き火は2:46まで(!)

久々に会ったこともあってSAで少し話をしたあと、カヌーを積んだ3台のクルマは1列に並んで秋葉神社を目指す。途中コンビニで食料を仕入れたりしながら23:00過ぎ、秋葉神社下社前キャンプ場に到着。そのまま休むことなく焚き火の準備を開始。マジコさんの“岐阜の薪”と僕の薪棚からくすねてきた薪が気田川の闇の中に赤々と燃え始める。「Maker'sMarkなんかも考えたけど、やっぱり僕らはコレでしょう!」マジコさんが取り出したのは懐かしの、Canadian Club!(カナディアンカヌ−乗りの僕ら3人にはぴったりのお酒かも。)そうそう ウィスキーって税制が変わるまではバカ高くて、僕らはRED世代ではなくてコレやEarly Timesばっかりを飲んでたよなぁ...そんなお酒をちびちびやりながら、広葉樹の薪が燃える優しい炎を前に家庭を離れた不良元・少年(元・不良少年じゃないよ!)は今年一年のカヌーライフを語り合う。
用意した薪が全て燃え尽きる頃、僕らは散会し各々のクルマに戻って眠りにつくことにする。ナビシートのバックを倒し、マミ−シュラフのジッパーを閉じるとすぐに眠気が襲ってくる。半分遠のく意識の中で見たプロトレック。青いバックライトが2:46という数字を浮かび上がらせていた。



泳げはしなかった(笑)けど、気田は穏やかな秋の鱗雲

ダウンリバー!
目が覚めると、コードを絞ったマミーシュラフの円形の額縁からフロントスクリ−ン越しに広がる気田川の流れ!闇の中キャンプサイトに到着した翌朝、目覚めた時に見知らぬ景色に狼狽える、この瞬間が好きだ。噂通り気田川は気温が高いのだろう。Discoのウィンドウは全く結露が見られない。石積みの堤防に腰掛け5カップぶんのコーヒーをいれ、サンドウィッチの朝食を済ませた後に残りをバキュ−ムボトルに注ぐ。

間もなくマジコさんも起きて来てカヌーを川に下ろしてダウンリバーの準備に取りかかる。「地震だぁ〜!」と叫びながらチェロキ−の前後のバンパーをマジコさんと交互に揺さぶってやまきた1号さんを起こし(笑)、カヌーのセッティングを終えた僕らはそれぞれのクルマに乗って、ゴールポイントへクルマの回送に向かう。リバティとDiscoをゴールポイントに置いて再びスタートポイントに戻ると、いよいよダウンリバーのスタート。
時刻は10:30。いつもの家族連れの時とは違って、ごくシンプルで軽量な装備の僕らのカヌーは3艇ともバウが上がり気味。約1年ぶりに座るソロポジション。厚手のニ−パッドの感触が懐かしい。


紅葉が美しい

スタートしていきなりの浅瀬。渇水期の宮川でもこれほどの水位は珍しいほどの超・渇水の気田川だけど、408kgの最大積載重量のフネに僕と荷物を合わせても70kg足らずという、ほぼ空荷状態のCAMPERはその水深10数cmの浅瀬をボトムを擦ることなく通過してしまう。へェ〜カヌーってこんなに浅くても進めるんだ!今さらながら、そんなことに感動しつつマジコさんとやまきた1号さんの後に続いて進む。
浅く広い瀞場の終わりに狭く岩の突き出た瀬。瀬の終わりは必ず直角のカーブがあって本流が正面の岩にまっすぐぶつかっている...そんなパターンがしつこいほどに繰り返される気田川。
体を後ろに反らせてケインシートに体重をかけてバウを上げ、小さな隠れ岩を乗り越える瞬間に前のめりになって全体重を膝に乗せてスターンを持ち上げる...こんな工夫を繰り返しながらどうにかライニングダウンせずに下れる今日の気田川。水位があと50cmも高かったら痛快なんだろうなぁ... そのかわり濁りはほとんどなくて、その水はあくまでも透明で美しいのが嬉しいけど。

キャンプ場を出てしばらく下ると時折見え隠れする右岸の県道以外に人工物が見えなくなる。淡く時には深いグリーンの流れと気田川特有のシルトに覆われた真っ白な水辺、この川独特のベージュ色をした細かい砂利の河原と見事に植林された針葉樹林の中にポツリポツリと点在する紅葉...見事な色のコントラスト。


う〜、ゴウラクゴクラク...

川は深い谷の底を蛇行を繰り返しながら流れ、風が強いことを窺わせるようにスカイライン(稜線)に挟まれた狭い青空を白い雲が猛スピードで流れている。しかし川面はほとんど風もなくパドリングジャケットを脱いでマイクロフリースの中間着だけでも汗ばむほどだ。
「まきまきさんが言ってた『泳げるかも』って話もあながちウソじゃないよね。」
Maakunなら絶対泳いでるなぁ...昨夜家を出る時に見送ってくれた彼の顔を思い浮かべながら、苦笑する僕だった。
森は紅葉真っ盛り。左岸の岩場から川に張り出した見事な紅葉を眺めていると、右岸の広い河原にキャンパーのテントが見えてくる。モンベルのステラリッジ、グリーンのゴアライト...
『若い女の子はまず居ないな。』テントを見るだけでどんなキャンパーなのか窺い知ることが出来て笑える。


これでも水深50cmはある

「こんにちは〜!」陽気な挨拶が川面に響く。
「やっぱ、渇水ですかぁ〜?」この一声で彼らもカヌーイストorカヤッカーだと判る。岸辺で何やらしきりに洗ってる姿が目に入る。
「何してるの?」「これ何だと思いますぅ?」男性の手には茶と白と黒の毛皮のような物体...

「もしかして鳥?」
「イッヒッヒ、イノシシですぅ。昨日クルマで轢いちゃって...食べてあげないと可哀相だもんね。」
彼らはイノシシの皮を剥きながら、メチャ楽しそうだ。
「そのぐらいの大きさが一番旨いんだよな。」「さっすが!よくご存じで。良かったら一緒に牡丹鍋いかがです?」「ありがとう!ゴールまで行ってまた漕ぎ上がって来る頃には煮えるかな?(笑)」

最近は生き物を連れてキャンプに行くことなんてないけど、そう言えばボーイスカウトの時、長期のキャンプは老鶏を譲り受けて連れて行ったっけ。入隊したての子がまさか潰して食べるとは知らずに名前付けちゃって、当然食べられなくて...そんな昔のことを思い出しつつ、楽しいキャンパーに見送られて、僕らは先に進む。

立ち上がってスカウティングするマジコさん
果敢に漕ぐやまきた1号さん


ワシら陽気なモミジなオトコ♪(僕だけ合成です)

途中、何度か休憩を入れながら1時間半ほど漕いで、マジコ岩の河原でランチタイム。今日のメニューは3人揃って“カレーヌードル”
あったまるんだなぁ、これが!(笑)二日酔いのマジコさんは今イチ食欲がないみたいだけど、やまきたいちごうさんと僕はBIGをペロリ。風もなく穏やかな陽射しを浴びて幸せ気分ランラランララ〜ン状態。
1時間ほど寛いだ後、少し寒くなってきたのでPFDの上にクリルオーシャンプルオーバを羽織って午後の部のスタート。
午前のコースにも増して浅瀬が多くなり、さすがの“空荷”CAMPERもライニングダウンを余儀無くされる場面が何度も出てくる。たまに瀬らしき流れが現れても、流れに勢いがないためにヒャッホ〜!ってな感じではなく、パドルで川底を突かないように気を遣う状況。ダウンリバーというよりもカヌーに乗ったまま岩と岩の間をすり抜ける作業を淡々とこなす職人的な雰囲気が漂う。


ランチポイントにて

こうして見ると瀬もある

ただ目の前に現れる岩を事務的に避けつつ景色を堪能してるだけの僕とは違って、マジコさんとやまきたいちごうさんはそんな中でも“考えて”パドリングを楽しんでいる。やっぱりプロのインストラクタ−に習うとひと漕ぎひと漕ぎのモチベ−ションが違うなぁ、と感心しつつ反省もしつつ...。

松間橋手前の航行不能な浅瀬で小鷹網を抱えた川漁師さんを避けつつライニングダウンをしていたら、腰に下げた携帯が鳴る。先週から預けていたカシータのブレーキ調整が済んだから取りに来いというH自動車さんからの電話だ。「あれ?何だか水音がしてるぞ...もしかして、川か?」「そ、そうなんですよ。」携帯電話のマイクは水音を拾わないと信じていたのに、ちょっとショック!(仕事関係の電話だと遊んでるのがバレるもんね...笑)

まさにパッチワーク
逆光がビューティフル

岩を避けつつ、それでも3.0%と宮川(七保〜度会橋)や北山〜熊野川(田戸〜速玉大社)の1.3%の2倍以上の平均河床勾配を持つ気田川の流れは、僕らをぐんぐん下流へと流してくれる。太陽が少しづつ稜線に近づいて、右岸に新しく出来たオートキャンプ場とそこに定置されたカシータが見えると、ゴールは間もなくだ。


ヤナを前にどこを通るか思案中

えっ、もうゴールなわけ?今度下る時は今回の11kmに役場前から秋葉神社の8kmを加えて19kmコースを取っても充分に疲れることなく下れるなぁ...そんな気持ちを胸に水位が下がって、漕ぎ抜けられるギリギリのスラロームの瀬とオーラスの瀬のふたつの連続の瀬を下る。
14:30、天竜川との合流点近くに架かる赤い気田川橋手前の河原にゴール。なんだかほとんど漕がないうちにゴールしちゃったのだけど、目まぐるしく変わる風景を楽しみながら下ったからか、かなり満足。
やまきたいちごうさんのプロスペクターとCAMPERをDiscoに積込んで、気田川右岸沿いの県道を通ってスタート地点に戻る。ここでマジコさん&やまきたいちごうさんとはお別れ。

ス−パ−7に乗って駆け付けるTAKEさんとも会いたかったけど、シンデレラの魔法が解けるように元・少年もお父さんに戻らなければならない時間が迫っている。明日は家族で奈良に行って「若草山ハイキング」の予定になっているのでどうしても今日中に帰らなければならないのだ。後ろ髪を引かれながら、(でも早く家族を支えるパパに戻りたい気持ちも少しだけあったりするけど...笑)16:30、僕は気田川を後にする。
クルマは天竜市街の渋滞以外はとてもスムーズに流れ、休憩することなく19:50に帰宅することができた。19:50出発、19:50帰宅...お父さんが男に戻ることが出来たのは
ちょうど24時間だけだった。まるで計ったかのような、たった24時間、されど24時間...僕の中の“男”は、また1年その命を延ばした。


「あっ、Discoくん浮気してる!」「バ、バレた?」Disco、16ftを2艇積む図

 

カヌーよ、あれが街の灯だ!

 

 


 


仁淀川(ゴール地点)

11月1-4日 仁淀川グランドツ−リング・1111.1km

11月1日(初日) 「もう出発した?久々のグランドツーリング楽しんでネ〜!」16:30マジコさんからの携帯メールが入る。ところが午後3時まで降り続いた雨のせいで、まだ仕事中(涙)。
今回は先週の大台ケ原ハイキングに引き続いて、まきまきさんの真似っこ野遊び第二弾「仁淀川グランドツーリング」。仕事を終えてから3泊3日で“(ホントに)最後の清流”高知県・仁淀川でのダウンリバーを楽しむ旅に出発するはず...なんだけど、いつものことながら超・無計画な我が家のこと。当然のことながらDiscoの点検とカシータのLPG充填以外はな〜んも準備してない...ホントに行けるのか!?

17:30何とか仕事を終えて帰宅すると、Mamaは台所でお料理しながら「おかえりなさ〜い!」子供達はTVを見ながらのんびり寛ぎタイム。グランドツーリングに出発する緊張感は皆無な雰囲気だ。
「寒いけど、どうする?行く?」「うん、どっちでもいいけど...」
寒がりの夫と冷え性の妻はログハウスの外を吹き抜ける冷たい季節風に怖れおののきつつ、この期に及んでストーブに太い薪を投げ入れながら、行くべきか行かざるべきか真剣に相談する。
「高知は暖かいかも知れないし...行こか?」「うん。」ってわけで行くことに決定!...そう言いつつ、僕も一緒にのんびりTVなんか見たりして...いつも通り、夕食を食べお風呂に入って、8時前からよっこらしょ!と準備開始。


イルミネーションが美しい明石海峡大橋 PHOTO by Mama

お気楽なくせに装備は大掛かり(笑)なのが我が家流。でもキャンプ道具は全てカシ−タに積みっぱなしなので、15分ほどで2艇のカヌーをルーフに積んだDiscoにカシータを繋いだ“正装”スタイルが出来あがり!ネットでまきまきさんのアドバイスを確認したりメールの返事を書いたりしている間に、子供達のお風呂も終わり、パジャマ姿で玄関先に全員集合。Chichoのキャットフードを日数分山盛りにして21:00 自宅を出発する。伊勢道から名阪国道〜西名阪と渋滞もなく順調なナイトドライブ。もしかして俺たち場違い?...ド派手な通天閣の脇をすり抜けるように伸びる阪神高速をひた走り、第2神明から明石海峡大橋へ。大橋の美しいイルミネ−ションが施された巨大な橋脚塔が見えてきたところで、すでにオヤスミモードの子供達を起こすと...
「ワァ〜オ!」アメリカ人みたいな感嘆の声を上げるMaakun(笑)。

Discoが明石海峡大橋にさしかかると、漆黒の闇と化した海に浮かぶ星の瞬きのような船。そして斜め左後方には神戸の百万ドルの夜景!(貨幣価値が変わってるから百億ドルかな?)「ワァ〜オ!」大人も一緒にアメリカ人(笑)。

23:40 淡路ハイウェイオアシス(HWO)に到着し、クルマも疎らなHWOのパーキングスペースの一番海側にDisco&カシータを停めた僕らは、安定ジャッキを下ろしクルマのレベルを取ってP泊(パーキングエリアで宿泊すること)の準備に入る。
ガウチョベッドを展開し、FFヒーターをONにすると狭い室内は数分で室温23℃の快適な“オーシャンビュー”ホテルに早変わり。
パジャマ姿で眠っている子供達をガウチョに押し込んで、僕ら夫婦はガスに切り替えた冷蔵庫から冷え冷えのビールを取り出し、後部ダイネットに座って“大人の時間”を楽しむ。
「じゃ、イイもの見せてあげるよ。」おもむろにカーテンを開けると、窓いっぱいに広がる明石海峡大橋のイルミネーション!!...のはずが、そこにあるはずの明石海峡大橋がないっ!
午前0時をもって本日のイルミネーションは消灯しました、のだった。(涙)


淡路島ハイウェイオアシスに到着


 


明石海峡の朝 

11月2日 6:00 外の明るさに気付いて目が覚める。 「モーリー&かよちゃんに会うの2年ぶりだし、ちゃんとお化粧しておかないと!」早起きして準備に余念がないMamaを横目に、僕はカシータのドアから外に出る。ピンと張りつめた冷気が僕の寝ぼけた頭をシャキッと目覚めさせてくれる。大橋の右手の空がオレンジ色に変わり、雲間から太陽が顔を覗かせる...今日は晴れだ!

ぐっすり眠れてゴキゲン
モ−リ−一家が来てくれた!

今回は徳島を通るということでキャンプ仲間・野宴会のモ−リ−に連絡を取ったら、淡路HWOで一緒にモ−ニングでも、ってことで身支度を整えモ−リ−を待つ。7:30見慣れたレジアスがパーキングに入って来る。モ−リ−だ。去年の板取以来一年数カ月ぶりのモーリー&かよちゃん。(Mamaは大井川・くのわき以来2年ぶり!)再会を喜びつつ、レストランでモーニングを食べながら、つかの間の会話を楽しむ。(小松島〜淡路ってものの30分ぐらいだと思ってたら、一時間半も掛かる距離だった。漁が休みなのに朝早くからホントにゴメンね...そしてアリガトウ!>モーリー&かよちゃん)


9:00スタート大鳴門橋を渡って四国へ

モーリー一家を見送り、ショップでAzuにねだられて“明石蛸キティーちゃんハンカチ”を買わされた後は、いよいよ僕らも高知に向けて出発だ。9:00 淡路ハイウェイオアシス出発。
淡路島独特のタマネギ畑とタマネギ小屋を左右に眺めるうちに、道路は大鳴門橋に差し掛かる。橋から見える鳴門海峡は、ちょうど干潮の時間なのか物凄い勢いの海流が右から左へと流れている。時折見える大きな渦...鳴門の渦潮だ!数年前、渦潮見学の船に乗った時は全く見ることが出来なかった渦潮...ラッキー!
気を良くして高松自動車道を板野ICまで進み、ここから徳島自動車道・藍住ICまで一般道(自宅〜高知・伊野のコース唯一の一般道!便利になったもんだ!)、そして藍住からは吉野川沿いに徳島自動車道を西へ。小雨が降り続く吉野川HWOでひと休みの後、川之江JCTを左に折れるとそこからは高知自動車道。

ここから南国ICまではトンネルばかりの区間ということで、19本あるトンネルを数えているうちに南国SAに到着、ここで2度目の休憩を取る。
トイレを済ませ、ふと見るとSAの建物の前で何だかイベント開催中。アナウンサー風のオネエチャンがマイク片手に何か言ってるぞ...カツオ...たたき...無料...並んで...すかさずMaakunの手をひいて列に加わる僕(笑)。

結局、どうして無料で食べられるのか分らなかったけど(おいおい)、とにかく、目の前で捌いて焼きたての藁焼きカツオのタタキ(メチャウマ!)が食べられたのでした...ラッキー!(その2)
カツオのタタキ大判2枚でお腹を満たした僕らは、高知道を伊野ICへ。伊野町の市街地を市電と競争しながら5分ほど走り道なりに右カーブすると、いよいよ仁淀川の流れが目に入ってくる。青い川面、白い河原、川を縁取る緑...想像通りの清流が、今、目の前にある!
ベースキャンプ候補の加田キャンプ場への進入路を慎重に確認しながら、そのまま上流へ向かい、今回の仁淀川での拠点となる“土佐和紙工芸村くらうど”やもうひとつのベースキャンプ候補地“川の駅・あいの里”を偵察。あいの里下の河原は既に大手カヌースクール(あるいはBE-●ALご一行様?)のベースキャンプ化しており、分け入る気持ちもなかったので、そのままUターンして加田キャンプ場を目指す。


南国SAで“無料”カツオのたたきを戴く

「まきまきさんが狭いって書いてたけど、全然広い道じゃん!」軽口を叩きながら、コンクリート舗装された河原への進入路を下り、砂利に入った瞬間、ズズズズッ!ん??...見事NewDisco&カシータの記念すべき初スタック!(涙)な、なんで?...そこには水場もよく整備された清潔なトイレもないただの河原...そう、自信を持って飛び込んだ進入路は、キャンプ場のひとつ上流側の河原だった!DiscoのサブトランスミッションをLowに入れて強引に脱出しヘロヘロになりつつ、今度はホンモノの進入路を見つけてキャンプ場へ。(かなり狭いものの、カシータなどの小型トレーラーなら問題なく進入できる。)


仁淀川ベースキャンプ・加田キャンプ場に到着(12:30)

12:30 加田キャンプ場到着。ホテルに着いたら非常口を確認するように、僕らは散歩がてらキャンプ場の施設を見回ることにする。
ここにあるのは河原に掘られた井戸水の水場、汲み取り式だけどよく清掃が行き届いていてほとんど臭わない清潔なトイレ、そして...ただひたすらフラットでしかも堅く締まった砂利の広々とした美しい河原と秋の陽射しを受けてキラキラ輝く仁淀川があるのみ。子供用の遊具も、豪華な管理棟も、何でも揃う売店も、お仕着せのアクティビティも...何もないけど何でもある...大人も子供も、自分で遊びを見つけ思い思いに過ごせる場所...

僕が思い描く“理想のキャンプ場”に一番近いキャンプサイトだ。


このように貸切り状態で¥600
(水道&清潔なトイレ付き・家族4人・2泊・税込み...笑)


龍河洞

ほどなくやってきた管理人のおじさんに家族4人2泊分の利用料金・¥600(!)を支払い、カシータを切り離して身軽になった僕らは日本三大鍾乳洞・龍河洞へと向かう。

夏休みに北九州・平尾台の3つの鍾乳洞で“なんちゃって”ケイビングを体験して以来、鍾乳洞の魅力にとりつかれている我が家。高知に行くと聞いて、子供達が“るるぶ四国”を見ながら最初に行きたいと言ったのが龍河洞なのだ。伊野から30分ほどで龍河洞駐車場に到着し、土産物屋の建ち並ぶ、昔ながらの観光地っぽい雰囲気の坂道を登りきると龍河洞入口が見える。入洞料¥1000也を払って洞内に入るといきなり中腰でないと歩けないほどの天井が低く狭い通路が続く。総延長はとんでもなく長いんだろうけど、洞窟の規模はこれまで見たどの鍾乳洞よりも細く険しい。う〜ん、ケイビング気分満喫!!

クラゲ石、記念の滝、マリア像...それらしい名前のついた珍しい鍾乳石をフムフムナルホド、などと言いながら見学した後、最後に最大のみどころ・弥生時代の住居跡で鍾乳石の中に埋もれた弥生式土器に驚き、出口に出る。出口のそばの土佐珍鳥センター(笑)で長尾鶏(なぜか“ながおどり”ではなく“おながどり”と読む)を見学し、次の見学地・桂浜に向かう。桂浜と言ってもその風景ではなく、目指すは「県立坂本龍馬記念館」だ。


龍河洞近くで真っ赤に色付く木を見つける

坂本龍馬記念館見学

高知といえば坂本龍馬。僕が子供の時読んで感動した「龍馬がゆく」(司馬遼太郎・著)に興味津々でこの冬に全巻読破を目指すMaakunにも是非見せてやりたいと思ったわけだ。記念館は史実に基づくというより司馬流・坂本龍馬礼讃っぽい感じでちょっとがっかりだけど、屋上の展望台から眺める土佐湾の夕景は最高だった。


坂本龍馬記念館から見た土佐湾

坂本龍馬記念館を後にして夕暮れの中、高知市内をクルーズしながらベースキャンプに戻るとあたりはすっかり夕闇に包まれている。キャンプサイトに僕ら以外の明かりはない...貸切状態のようだ!


鴨鍋で暖まる

サイドウォーニングを展開し、カシータの収納庫から取り出したキャンプファニチャーを並べ、すぐに夕食の準備に取りかかる。
今日の夕食は簡単調理でホクホク美味しい鴨鍋。
...スノーシューの時、かまくらの中で食べてその美味さに感動して以来、寒い時期の我が家の定番になっている。

夕食の後は“るるぶ四国”を開いて今夜のお風呂の選定作業に入る。そこで目に止まった“1000年の歴史を持つ鄙びた一軒宿・蘇鶴温泉”の文字。
「“鶴が蘇る温泉”かぁ〜、オレたちは鶴というより鷺(サギ)っぽいけど(笑)決まりだね!」
ベースキャンプから車で10分、暗闇のなか「ホンマにここに温泉あるの?」と不安になる頃、まさに一軒宿・蘇鶴温泉の明かりが見えてくる。
大人¥400、子供¥200、そしてMamaとAzuは「洗髪料」¥100(!)を払い温泉に入る。

男女の大浴場(...といっても洗い場8つという規模)、家族風呂(利用料¥600)があるここは、薄暗い照明と濛々とたちこめる湯気、昔ながらのシャワー&混合水栓なしスタイル...かつての風呂屋の雰囲気たっぷりで泣かせる。やや濁ったお湯はなんともまったりとして地元の人たちで満員になるのも頷ける良い温泉だった。(但し女性陣にはシャワーがないため不評。)

売店で買った瓶ラムネを飲みつつ女性陣が出て来るのを待ち、再び仁淀川橋を渡ってベースキャンプへ。外気温5℃だけど、鍋&温泉で火照ったカラダにカシータの23℃に空調された室内は暑すぎる。サイドウォーニングの下に設えたメインダイニングのガタパウトに腰を沈め、ぼんやり光る仁淀川の流れを愛でるように眺めながら一気に飲み干すビール...至福の夜は更けていった。


“知る人ぞ知る”蘇鶴(そかく)温泉へ

 

 



ベースキャンプの朝


ベースキャンプの日の出

11月3日 家に残してきたChichoの夢を見て目が覚める。薪ストーブが消えて丸2日、そろそろ室温が下がり始めた家であいつはどうしてるだろ?と、ちょっと心配になる。家族が起き始める前にアウトドアキッチンに出て白い息を吐きながらパーコレイタを火にかける。ん?白い息?昨夜までは四国山地からの強い季節風が吹き荒れ、息が白いなんて気付かなかったのだが...今朝の仁淀川は快晴&無風のカヌーツーリング日和。空に浮かぶ雲も何となく優しいカタチでほとんど流れていない。もしかしてオレってメチャメチャ運がいい?含み笑いを浮かべながら、ポコポコ鳴り始めたパーコレイタから上がる芳醇な香りのする真っ白な湯気を胸いっぱいに吸い込んで幸せな気分に浸る。

まずはパーコレイタでコーヒーを
まさにリバーフロントホテル(カシータの車内から)

ベーコンエッグ&トースト&サラダの朝食を済ませ、更に暖かいコーヒーと緑茶を2本のバキュームボトルに満たしツーリングの準備を開始する。かなり気温が低いので、全員がキャプリ−ンのアンダーにウェットスーツ、そしてマイクロフリースを中間着にウィンドブレークアウター(パドリングジャケットなど)を着用。完全な晩秋用レイヤード(*但し、これは紀州&土佐の場合。関東以北ならドライが必要かも)で身を固める。
10:00ベースキャンプを出発し、仁淀川の清らかな流れを左手に見ながら上流を目指す。それにしても、ここ仁淀川はなんと道路から川が見える区間が長いのだろう!R194がまるで川に寄り添うように走っていて、常に川の流れが見渡せる。しかも良く整備された河原への進入路が驚くほど多くあって、流域の人々がいかに川と関わりながら生きているかを偲ばせる。

黒瀬(スタート地点)にて
快晴無風上々のコンディション

10:20スタートポイントの黒瀬キャンプ場(...と言ってもただの河原)に到着し、美しいバーガンディのMad Riverの地元男性2人連れに川の情報を得て、10:30ダウンリバースタート。ゴールのベースキャンプ・加田キャンプ場までの18kmを5時間ほどかけてゆったりと下る予定だが、水量がかなり少ないということで例によって予定は未定(笑)。
スタートしてしばらくは流れのほとんどない深く穏やかな瀞場が続く。「置いていかれるのがイヤだから」と先行するMama&Maakunの“母と息子の”HUNTERがの赤が周囲の緑に映えて美しい。川はあくまで透明で清冽。パドルが巻き起こす渦は本日デビューのMamaのPFD・Extrasport Geminiのミントグリーンを思わせる軽やかな色合いだ。青い空に暖かな秋の陽射し...これまた本日デビューのAzuのNewPFDのピュアレッドがとても眩しく感じるほど。


まずはMama艇を先行させて進む


久々に宙に浮かぶ感覚を味わう

 

しばらくすると、先行するHUNTERが左岸の富士山のような形をした岩に接岸する。いきなり岩登りの開始(笑)。さすがに飛び込みはしなかったけど、夏に子連れで来たらダウンリバーどころじゃなくなってしまうほど、“飛び込み好適地”が多数ある仁淀川だ。

上八川川の合流点を過ぎた柏原で初めての瀬が現れる。HUNTERを追い越してカヌーの上に立ち上がってスカウティング...ストレートで危険のない0.5級の瀬だ。後方のMamaに手ぶりでその旨を伝え、本流に乗って瀬に入る。体重の軽いAzuを乗せ、かなりスターンへヴィ−な僕のCAMPERは波を押しつぶすように瀬を抜ける。すかさずエディ・インして後続のHUNTERを待つ。

カメラの液晶画面で、僕がそこに見たものは...2mの高さまでド派手な水飛沫を上げて瀬を下るHUNTERの姿。
「訂正〜!0.5級じゃなく1.5級でした〜!」梅雨明け宣言を間違えた気象庁みたく遠慮がちに叫ぶものの、時すでに遅し(笑)。


これが今回最大の瀬(たっぷり水が入ってコントロール不能)

僕よりも少し下流側でエディ・インしたMama&Maakunは全身ずぶ濡れの哀れな姿で僕らのそばにやってきて顔を真っ赤にして叫ぶ。
「何よぉ〜もぉ〜、小さな瀬だって言ったじゃないの!」Mamaは本気で怒っている。


この2人は息もピッタリ!

「こんなに波が高いんだったら膝立ちしたのに、座ったまま入って沈しそうになっちゃたじゃないの!」見るとHUNTERのボトムにはMamaのくるぶしまで浸水してセンターヨークに固定した防水バッグがゆらゆら浮かんでいる。
「パパ、ちゃんと見てくれないと困るんだよね。宮川の神瀬よりも凄かったよ。」Maakunも予想外の瀬に目を白黒。
『そんなに大きな瀬じゃないけど、HUNTERだからすごく感じたのさ..』(それにしてもHUNTERは良く水が入る。CAMPERには一滴の水も入らなかったもん。)そんなことを言うと“HUNTER,my love”なMamaが更に怒るので素直に謝って、HUNTERを河原に上げて水抜き(ベイラ−やビルジスポンジでは手に負えないので裏返しで)をしてダウンリバーを続ける。

秋晴れの中を進む2艇
この透明度は宮川もびっくり!

柏原の瀬を越えた後は、快適なスピードで流れる穏やかで快速の流れが続く。時折、四国山地から流れてきた千切れ雲がにわか雨を降らせるが、暖かな陽射しが射しているので全くもって気持ちが良い。
時折現れる瀬もカメラを構えて横向きになったまま腰の捻りだけでも通過出来る程度。
早くもお腹ヘッタコールのAzuも土佐名産・カツオバー(正式名・めじかぶし by 吉峰商店)を手にキャーとも言わない。
柳瀬大橋が正面に見える場所にある細くストレートな瀬も水面に突き出た無数の岩をサイドスリップでかわしてノープロブレム。瀬の終わりの瀞場に浮かぶリバーカヤックスクール御一行様(3艇だけど)に挨拶をして通り過ぎると、そこはランチポイント「川の駅・あいの里」だ。河原にカヌーを上げて川からあいの里に入ると、ちょうど正午のサイレンが仁淀川の谷に響き渡る。


おやつはカツオバー¥140

あいの里にてあい(鮎)のイラスト

まきまきさんオススメのコロッケ定食

あいの里でのランチは迷わず「まきまきさんオススメ」の手作りコロッケ定食!厨房で忙しそうに働く地元のおばちゃんたちの心のこもった手料理の味は最高に美味しいけど、それを更に美味しくさせるのが食堂の窓から見える仁淀川の美しい流れだ。大きな窓はリバービュー...というより川しか見えないスッバラシイ眺め。
「なんかさぁ、仁淀川ってさぁ、これまで下った川で一番宮川に似てない?」Maakunの言う通り、僕もMamaも仁淀川を下りながらMy home river・宮川を下ってるような錯覚に陥ることがしばしばあった。「ココからの眺めって鰻料理“膳”と瓜2つだし(笑)」
一同大きく頷く。

ここ5〜6年ほど極度の水量不足でザラ瀬が増えて、哀れな姿を晒してた宮川じゃなく、10年前、そして今年のメリハリの効いた宮川と川の規模、水質、川相、周囲の風景全てが、妙に符号するのだ。「このまま下って行ってカーブを曲がったら宮リバーパークが見えてきたりして...笑」

カヌーイストは、みんな自分のホームリバーを持っている。初めてなのに何故か懐かしい...それぞれの心にある理想の川の要素を全て持ち合わせた川...仁淀川はそんな“懐の深い”川なんだなあ...超・美味しいコロッケ定食を食べながら、そんなことを考えた。
先ほどのカヤックスクールのインストラクタ−さんが、あいの里に入って来られたので少しだけお話をして、ここから先の情報を仕入れる。どこかで見た顔だなあって思ってたら、このお方こそGoogleで“仁淀川 カヌー”と検索すると一番にヒットする 「仁淀川カヌー」というウェブサイトのウェブマスターでウッドカヌー工房&カヌースクールのオーナー、三浦氏その人だった。

三浦氏のウェブサイト「仁淀川」はこちら
(日記帳11/2に我が家が登場してます)

コロッケ定食とメロンソフトクリームを食べ終わり、13:00あいの里をスタート。恐ろしく深く透明な淵を繋ぐ柳瀬、楠瀬、勝賀瀬と“瀬”という地名のたびに現れる快適な小さな瀬を越え、僕らは追い風に乗って快調なスピードで下流に向け進む。四国山地から流れ下ってくる雲に追越されるたび、シャワーのような雨が降るが、すぐに秋の陽射しが戻って来るので寒さを感じることはない。

早瀬に入るとAzuに艇の直進を任せパドルを水から上げて浮力体に寝そべると、僕らが青空を流れる雲とほぼ同じスピードで進んでいるのが判る。
「気持ちいいねぇ〜!普段の心がけが良いと、こんなにもラッキーが続くものなのかね?」「キャンプ場までとか言ってないで河口まで行っちゃいましょぉ〜!」Mamaも珍しくノリノリ(笑)


今回はAzuがパドリング開眼!

ところが、油断大敵&そうは問屋が卸さない(涙)。勝賀瀬の沈下橋が正面に見えた頃、いきなりあたりが真っ暗になって追い風がピタリと止む。ん?どうした?バシッ!バスバスバスッ!いきなり大粒の雨が降り始め、ビュー!という風切音とともに猛烈な向かい風が僕らを襲う。グワンッ!そんな音がしたと思ったら一瞬にしてバウが真横を向いてカヌーが上流側に大きく傾く。バウシートに座っていたAzuがバランスを崩してガンネルに手をつく姿が目に入ったので風沈覚悟で風上側に乗り出してガンネルキック一発!なんとか沈を免れ、風下のHUNTERを見やると、完全にキールラインを水面上に出して傾き、ガンネルからはMamaの顔が半分見えているだけだ。上流に流されるぅ〜!ん?あれ?流されてない?流れに対し真横を向いたカヌーの両側のハルに波が打ち寄せてる...早瀬の流れと下流からの強風がちょうど拮抗して僕らのカヌーを完全に静止させてしまってるのだ!

「アハハハ、風のブローチングだぁ!」こんな珍しい体験は初めてだけど、感心してる場合じゃないので、とりあえず風と雨が避けられる岸辺にカヌーを寄せる。なおも吹き荒れる雨と風。「どうする?こんな状態じゃこれ以上進まないよ。沈下橋で“おおはらハイヤー”呼ぼうか?」レインウェアを着る間もなくずぶ濡れの子供達を横目に見ながら僕が尋ねる。「でも、ゴールのカシータまであと10km足らずでしょ?必死で漕げば一時間...行きましょうよ。」あくまでファイターなMama。子供達もMamaに同意...するかと思ったらMaakunが冷静につぶやく。「今は大丈夫でも、これから気温が下がってくると体力消耗するだろうし、とりあえず土佐和紙工芸村までにしようよ。」彼が一番冷静な判断(笑)。

ゴールポイントも思わず泳ぎたくなる!
ゴールの土佐和紙工芸村到着(15:00)

いくぶん風が弱まったものの降り続く雨の中、土佐和紙工芸村を横目に見ながらすぐ下流左岸鹿敷の河原を目指す。15:00余力を残したまま鹿敷に上陸。「なんだか漕ぎたりないわぁ。」と言うMamaに「予定通りベースキャンプまでは行けなかったけどさ、また仁淀川に来る理由が出来たからイイじゃん。」と大人みたいな慰めの言葉をかけるMaakun(笑)そんな笑える会話を耳にしながら、カヌーを陸に上げ、携帯で“おおはらハイヤー”に電話を入れる。おおはらハイヤーは仁淀川のカヌーイストの味方!なんとカヌーキャリア付きのハイヤー(しかも追加料金なし!ファルトならここに送ると積んで駅まで迎えに来てくれるサービスもある)なのだ。

おおはらハイヤーのウェブサイトはこちら

「和紙工芸村のすぐ下流の河原まで来て欲しいんですが...」「カヌー積めるのは出払っちゅうきに...」「いや、人だけ。」「人だけだにゃ ?」(ガチャッ!)そそっかしいオバサンだなぁ、大丈夫かなと心配してたら5分もしないうちに“おおはらハイヤー”到着。さすがは、カヌ−イストフレンドリ−なハイヤー、車内の会話もカヌーと川のことばかり(う、嬉しい!)。親切なおおはらさんと愉快でタメになるお喋りを楽しんでいるうちに、スタートポイントの黒瀬に到着。Discoで鹿敷の河原に戻り2艇のカヌーを積込んでベースキャンプへと戻る。


仁淀川は四国の宮川だった!?
水質、川相、風景、人...全てが宮川にそっくりで不思議な気持ちになる
でも吹く風がいつも追い風なのが宮川とは違うけど...これ大切!(笑)

仁淀川ダウンリバーマップはこちら

今年カシ−タで着替えを済ませ、またまた蘇鶴温泉へ。「今日は家族風呂にしようね!」そんなことを話しながら熊野大橋のR42のように渋滞している仁淀川大橋を渡って蘇鶴温泉に着くと、そこは何かのイベント会場のように満員御礼。クルマを停めるスペースもないほどなので、蘇鶴温泉を諦めて先に夕食を食べることにする。


ホンマかいな???
(蘇鶴温泉近くにて)

さて、どこにする?なんて相談は全くなく、一目散に土佐和紙工芸村から数分の“れすとらんあおぎ”へ。実はこのお店、伊野町に到着して川を偵察してる時にMamaが目ざとく見つけて絶対に行こうと決めていたお店なのだ。
彼女がこのお店に惹かれた理由は...

コレ!→

仁淀でカニといえばズガニ(モクズガニ)。お店に入るととても笑顔の素敵なママさんと娘さん(?)が出迎えてくれる。「あ、あの〜ズガニありますか?」「ええ、ちょっとお待ちいただくことになりますが...」家族全員声を揃えて「待ちますっ!」


ナントも可愛い看板なのだ!

子供達が注文した“ズガニうどん”、僕らが注文した“カニ汁定食”共に、まさに仁淀川の味!秋にしか食べられない最高に贅沢な旬のズガニ三昧の夕食は、またまた僕らを幸せな気分にしてくれた。
夕食を楽しんだ後は、土佐和紙工芸村内のクアハウスCourauxdons(くらうど)で薬湯風呂を楽しむ。ここはただの道の駅併設の入浴施設だと思ったら大間違いの立派でシックなクアハウス。「あ〜シャワーが付いてるぅ〜!」などと変な感動を覚えながら、ゆったりのんびりリラックスタイム。
土産物屋でAzuにねだられて“龍馬キティーちゃんポンカンドロップ”を買わされた後、ホカホカの身体でベースキャンプへ...

うひひひ...なズガニうどん(HPは画像をクリック!)
今日のお風呂はcourauxdons(くらうど)のクアハウス

「なんだか今日は色んなことがあり過ぎて疲れちゃった」「ああ、でも楽しかったよね。」3.2℃と表示された外気温計の淡いインディグロブルーが光るカシータ車内。子供達を寝かせた後のダイネットでビールを飲みながらウトウトとフネを漕ぐ僕ら。時折聞こえる強い風の音、ルーフベントに打ち付ける雨音、そして岸辺に打ち寄せる川波の水音、...仁淀川最後の夜はそんな音とともに更けてゆくのだった。


 


強風が吹き荒れ寒い仁淀川の朝(四国山地は雪模様。徳島自動車道が積雪通行止めとの情報が!)

 

11月4日 楽しい時間はあっという間に過ぎてゆく。いよいよ今日は“南国土佐をあとに”する最終日。日の出を待ちわびるように6:00起床。一種の儀礼のようになっているパーコレイタをアウターキッチンのPRIMUSに架ける作業を済ませ、川べりをぶらぶら散歩する。川に突き出た半島のような形の砂州には、昨日子供達が熱心に掘った“疎水”が未完成のまま透明な水をたたえている。カシータに戻ると、パーコレイタから広がる香ばしいコーヒーの香り。既に起きてきたMamaが隣でソーセージと卵を焼いている。

寒いのでカシータで朝食
朝の7時から水遊びする子供達...おいおい

この秋一番の寒い朝。僕らはぬくぬくのダイネットで朝食を済ませ、撤収作業に入る。子供達は寝間着にフリースを羽織って疎水作り?に励む。間もなくして「やった〜!繋がったぁ〜」という歓声が上がり半島は島になる(笑)。「やっと完成したか!じゃ、撤収を手伝えよ。」「あ、いや、第3疎水がまだ未完成だから...」おいおい(涙)


小さなトレーラーでヨカッタ!キャンプ場進入路
(カシ−タでギリギリです。)

撤収作業も15分ほどで完了し、水遊びでずぶ濡れの子供達を着替えさせて10:30キャンプ場出発。……伊野レストパーク(土佐観光物産センター)でお買い物を済ませ(もちろん子供達お気に入りの土佐名産・カツオバー by 吉峰商店も15本購入!)、伊野ICから高知道に入る。基本的に可能な限り同じ道は通らないと決めている我が家。今日は徳島ではなく香川・坂出から瀬戸大橋を渡る予定だ。高知道に入って間もなく、徳島道が積雪通行止めの情報がカーナビに入る。
「もしかしてオレたちツイてる?」「
普段の心がけが良いと、こんなにもラッキーが続くものなのかね?
ところが、油断大敵&そうは問屋が卸さない(笑)。高松道・坂出JCTから瀬戸中央自動車道に進むと50km/hの速度規制が行われている。海に目を移せば一面白波の瀬戸内海...瀬戸大橋に入ると電光掲示板に風速14mの文字...ヤバ、強風だよ。

結果から言えば、転倒することも橋から落下することもなく(当たり前!)無事本州に渡ることができたのだけど、左斜め下から吹き上げる強風の中、赤とオリーブ色の2本の巨大な傘をさしたDiscoちゃんはずっと右に傾いてました。傾くだけならまだしも、時折TC(トラクション・コントロ−ル)警告灯がチカチカ(...ってことはホントに左車輪が浮いてたわけ??)。鷲羽山のトンネルに入った時には目尻に涙が...(余島PAで讃岐うどんランチしたことを書き忘れそうなほど怖かった!!)ふ〜らふらのDiscoちゃんに比べ、エッグフォルムのカシータは風の影響をほとんど受けず(だって、Casitaって文字が少し斜めに見えたもん。Discoが傾いてるからなんだけど)、シレっと強風をやり過ごした。左側に付いてるブラックウォータータンク(一番バッチイ排水ね)が重かったからかもしれないけど...


高松自動車道から望む讃岐富士

無事本州に渡った後は、山陽道〜中国道〜近畿道〜西名阪と全く渋滞もなくスムーズに大阪を抜け、18:30自宅に到着した。トリップメ−タ−には見事1が5つ並び、1111.1kmになっている。「ねえ、仮に明日から3日間休みがとれたとしたらよ、今から仁淀川行く元気ある?」到着し、喜びのあまりDiscoに積んだままのカヌーのてっぺんに登ってニャンニャン鳴き続けるChichoを笑顔で見上げながら、そんな意地悪な質問をするMama。
「もちろん...行く!なんならこのまま広島回りでしまなみ海道通って四万十川に行こうか? 」「じょ、冗談よ、ジョーダン!」アハハハ...と笑いつつ、ホントはまんざら冗談でもない僕らなのだった。
「や、やめてくれよ〜!学校休むのヤダよぉ〜!」Maakunも楽しそうに笑っていた。
楽しそうに?...コイツも本気(マジ)かも...


余島から望む瀬戸大橋(風速14m! 死ぬかと思ったマジで。)

 

 

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