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April.2002

 

 

4月27-29日 古座川クリーンアップ大作戦2002

 


一枚岩に到着するなりカヌー遊びで瀬を下る

「いやぁ〜、いいお天気!最高だね!」「ワタシの心掛けがいいからよね、きっと。」「Maakunがずっと祈ってたからさ。」「アタシもよっ!」いきなりモメながら、家族を乗せた新しい白い鉄馬とFRP製の幌馬車は本州最南端の川を目指す。フロントスクリーンいっぱいに広がる抜けるような青空、全開のサイドウィンドウから入る暖かく乾いた風。4月の終わり、ゴールデンウィークの紀州路は訪れる人の気分をのんびりさせる「何か」があるようだ。

今日は今年2回目のカシータキャラバン。「古座川クリーンアップ大作戦」参加のため2泊3日で古座川キャンプを楽しむ小旅行。そして今回が新しく我が家の一員となったDiscovery Series2の初キャラバンでもある。
見た目は余り変わってないように見えるが、全て旧式のメカニズムで作られた1980年代のSeries1とは違って、10年ぶりにモデルチェンジされたNew Discoは全ての重要部品が電子制御制御されたハイテクマシンになっている。(良いことか悪いことかは別問題だけども)「さすがに揺れないね。」「エンジン音が滑らかだわ。」「カーナビのオネエサンの声が優しい。」色々な意見が飛び交う。
櫛田川、宮川、船津川、銚子川、そして熊野川...紀伊半島・大台山系にその源流を持つ見てるだけで美しい、川下りするともっと美しい、潜ると涙が出るほど美しい川の数々を越え、熊野灘の淡いブルーの波を楽しみながら国道42号線のワインディングをのんびりとトレースすること3時間。リアス式海岸が磯に変わると、目前に古座川の河口に架かる古座川大橋の真っ赤なアーチが見えてくる。「わぁ〜キ〜レ〜イ〜!」去年は熱を出して来ることが出来なかったAzuの絶叫が車内にこだまする(笑)「河口なのにまるで宮川の上流みたいね。」彼女に付き合って来ることが出来なかったMamaも古座川の川面に視線が釘付けだ。


一枚岩と正装のNew Disco

橋を渡り切ってすぐを右折。古座町の市街に入ったところで「おしっこ〜!」コール。駅手前のGSでトイレを借りる。「おたくら、クリーンアップに参加してくれるんか?」「ええ、明日ですけど。」「よろしゅう頼むわな。」Maakunがトイレを借りてる間にGSのおじさんとそんな会話を交わす。スタッフでも何でもない町のおじさんにこんな風に頼まれると何だか嬉しくなってしまう。


これが噂のカヌータクシー

「まあ、頑張って楽しませてもらいまっさぁ。」
気分良くGSを出発して(New Discoはガソリンが95リッタ−も入るので給油できませんでした。スンマセン!)川沿いの細い山道を上流に向かって走る。と、その時、何の変哲もないタクシーとすれ違う。何の変哲もない、でも何だか普通じゃない...何かが違う???「パパァ、さっきのタクシーってカヤックキャリアが付いてたよ。」あっ、あれが噂のカヌータクシー!古座町は以前からカヌー&カヤックフレンドリーな町として有名で、町が数十艇ものレンタルカヌーを所有していて、一日¥1000でレンタルしてくれる。しかも町内のタクシー会社にはキャリアを装備した車両が複数あって、列車で駅まで来れば駅前の艇庫でカヌーをレンタルしてタクシーで希望のポイントまで送迎してくれるサービスがあるのだ!!

「なんだか、カヌーっていつも地元の人に『スミマセン、スミマセン』って謝ってばかりじゃない?こんなに歓迎される川に来ちゃうと、もう宮川なんて行けないよなぁ。」本音だけど、家から30分の宮川も大切にしなくっちゃね。そんなことを考えているうちに12:00、古座の一枚岩キャンプ場に到着。2泊分の使用料¥2000を払ってクルマを乗り入れ、まずはサイトの設営。

オーニングを広げてカシータ備え付けの「夜逃げセット」(オートキャンプ用装備)を降ろすと15分ほどでアウトドアリビングが完成。その横にDiscoを並べると、以前マジコさんが言ってたように「カラーコーディネートされた」サイトが姿を現す。
渋滞を予想して、こんなに早く到着すると思わなくて昼食の準備がないので、一枚岩観光センターでランチを食べる。その後、サイトに戻ると子供達はもう河原へ下りて行って川遊び(笑)僕らはオーニングの下のガタバウトチェアに座ってゆっくりと寛ぎタイムだ。「いいよねえ、こういうの。」「のんびり出来て楽チンだし。」


キャンプサイト

めっちゃ嬉しそうなMaakun

そのまま2時間ほど過ごしたあとは、下流に向かって10分ほどクルマを走らせた場所にある町営の「月野瀬温泉・ぼたん荘」(大人\400子供\200)で明るいうちから温泉を楽しむ。施設も新しいけど、何より泉質がまろやかで申し分ない。ココロもカラダもフヤケたあとは、帰り道にある無人販売小屋でマドレーヌ(!)を買って(コーヒー、ココア、りんご、柚子etc5個入¥250)サイトに戻っていよいよカヌーを楽しむことにする。取りあえず、僕とMaakunがウェットスーツに着替えて上流に向けて漕ぎ出す。一枚岩上流側の小さな瀬まで上がって2艇で隠れ岩を避けながらミニミニスラロームを楽しんだり、一枚岩の陰陽の滝の横の岩によじ登ったりしているうちに日が落ちて夕方を迎える。


一応岩登り(陰陽の滝)

それ以上下ると戻れなくなるぞぉ〜


古座川の透明度は抜群!!

今夜の夕食は前日から仕込んでサ−マルクッカーで運んで来たおでん。クルマで走ったりカヌー遊びをしてる間に手間要らずで美味しく出来上がるコイツは本当にスグレモノだ。「サ−マルクッカーっていいわよね。」アツアツの大根を頬張りながらMamaもご機嫌だ。圧力鍋や保温鍋での料理の味に少し抵抗を感じてた彼女も、この手軽さに負けて今ではすっかりサ−マルクッカーファンのひとりになってしまってる。『なんだか味が不自然なのよね〜。』なんて言ってたのは誰じゃ!(笑)
夕食を終えると、NESSYさん、Totocampaさん、まきまきさんとが続々と到着し、いよいよ焚き火タイム。焚き火台をセットして、家から持ち込んだクヌギの薪を放り込むと、すぐに赤々とした炎がサイトを照らす。


夕食はサ−マルのおでん

焚き火の番人

日が暮れて群青色に染まる空と壮大な一枚岩の稜線、そして焚き火の炎のくっきりとしたコントラストが美しい。そしてしばらくして一枚岩のskylineから大きな真ん丸お月様が昇り始めると、谷間は一挙に乳白色のぼんやりした光に包まれる。ワインやNESSYさんの差し入れてくれた焼酎をチビチビやりながら、みんなで焚き火を囲んで語り合う至福の時...焚き火と月光に照らされたみんなの顔はキラキラ輝いて、より一層素敵に見える。薪が尽きて、クヌギが深い朱色の熾き火に変わる頃、ふと時計を見ると日付が変わってる。「あれっ、もうこんな時間だ。寝ましょうか」まだまだ話し足りなかったけど、明日の「任務」に備えてそれぞれのねぐらに戻る僕らだった。

おやすみなさい!明日も宜しく。

 

 


 

古座川クリーンアップ大作戦  目が覚めたものの、カシータのカーテンを開くのが怖い僕。去年は前日の好天とは打って変わって、霧雨がシトシトと降り続いてたっけなあ...。意を決してパーコレイタを火に架けるためにドアを開けて外に出ると、今年は窓の外は青空!「やった〜いい天気だぁ〜!」ふと下流の方を見ると、今朝の空のような青空色のステップワゴン...TAKEさんもすでに到着してる。フレンチトーストと「デカフライパンモーニング」の朝食を済ませ、男性陣はクルマを回送するためにゴール地点に向け出発。今回もゴール地点の古座町役場からは豪華なガイドさん付き観光バスで一枚岩まで送迎してくれるという「大名カヌー」なのだ。いつもならスタートポイントまで乗せて行ってくれるクルマをキョロキョロ探す中年ヒッチハイカーも、今日ばかりはベロアのシートにふんぞり返って、なんだか偉くなったような気分を味わう(笑)。

一枚岩に到着してエントリー受付の横を通ると、ヤマシタさんが「もう、奥さんが受付してくれてましたよ〜。」と言葉をかけてくれる。サイトに戻ると、ともちゃんが妙にハシャいでる。
「ちょっと〜、素敵じゃないのぉ〜ヤ・マ・シ・タ・さ・ん!」「だから言っただろ、(F-1ドライバー鈴木亜久里+100m日本記録の伊東浩司)÷2=ヤマシタさんだって!」「だって〜、パパの言う男前ってワタシの男前とビミョーにズレてるんだもん(笑)。カヌーやってるパパの知合いって、魅力はあるけど男前って感じじゃないでしょ?ヤマシタさんは久々のヒット物件!!」(ゴメンなさい>カヌーな皆様)そんなバカな会話をしながら、ふと上流側の川を見ると子供がドンブラコドンブラコと流れてくるのが見える。「何考えてるんだろうなぁ、もう泳いでる子供がいるよ。水温低いから風邪ひいちゃうぜ、きっと...親も止めさせればいのに。」


良いお天気にAzuもご機嫌!


スタート!


開会式のパパ&Maakun

近づくにつれて、イヤな感じが...「お、おいMaakunだよ、アレ!」すでにMaakunはウェットスーツに着替えて瀬下りを楽しんでいたのでした。(涙)
間もなく観光センター前で開会式が始まる。町長さんの挨拶やスタートに当たっての注意事項がアナウンスされると、いよいよダウンリバーのスタートだ。
今日もいつものようにCAMPERに僕とMaakun、HUNTERにMamaとAzuに分乗して漕ぎ出す。ひとつめの瀬を越えたところで、早くもTAKE家がゴミをゲット!それを見たAzuは「いいなぁ〜ゴミ見つけて!ワタシも欲しい〜。」と悔しそう。Maakunは「絶対肥汲みバケツは拾わないからな!」と必死で灰色以外のゴミを探してる。

今年は去年よりも水量は多いのだけれど、川底が平らになっているからか、浅瀬がやたらと多い。でも浅瀬にはスタッフの方が待機してくれてて、漕行可能なラインを指示きてくれるのでライニングダウンする箇所はほとんどないのがありがたい。綺麗に見える古座川だけど、しばらく下ると川に張り出した木に引っ掛かった網や空き缶、洗剤の容器などを次々とゲットできる。Azuは何故か、白やピンクのゴミばかり拾ってる...「だってカワイイんだもん!」どうやらビ−チコ−ミングと勘違いしてる模様(笑)
幾つもの美しい淵と浅瀬を越えてカヌーを進めると、青いキャップをかぶったスタッフの皆さんのカヤックが集まってるポイントが見えてくる。どうやら大量のゴミがあるようなので、カヌーを岸辺に近づける。と、そこにはまきまきさんのアPathfinderとTAKEさんのCamper、2艇の白いアニバーサリーオールドタウンが仲良く停泊している。


「やった〜ゴミ拾っちゃったぁ〜!」

ミヤタの自転車一台ゲット!

「akiさ〜ん、大物ですよ〜!自転車、じ・て・ん・し・ゃ発見でぇ〜す!」何と、そこには4台の自転車が廃棄されていた!スタート直後にこんな素晴らしい大物をゲットできるなんて最高!...こんな風に感じられる自分に苦笑しながら、一番大きくて重そうな「ミヤタのママチャリ」(ピンクパールカラー)をカヌーの中央に積込む。前輪とハンドルがカヌーからはみ出してるけど、ま、気にしない気にしない(笑)。ヤマシタさんに「大丈夫っすかぁ〜?先はまだ長いですよ〜?」なんて心配されても、「カナディアンカヌーは何でも積めるから自転車なんて軽い軽い!」などと積載量の大きさをちょっとだけ自慢しながら、でも実は瀬になったらどうしよう、とちょっぴり不安なTAKEさん、まきまきさん、シャーパパさん、そして僕の「オールドタウン自転車カルテット」(笑)。

その後も次々とゴミをゲットしながら、古座川の自然を堪能しつつ川下りを続ける。「イイよね〜、古座川って。でもあんまり平和すぎてつまんないなぁ。」そんな言葉を口にした途端、いきなり遥か先の水面が乱れてビューッという音とともに強烈な向い風が僕らのカヌーを襲う。帽子を飛ばされないように押さえている隙にバウを風に喰われ風下(上流)にぐんぐん流されるMamaのHUNTER、完全に横を向いてボトムを浮かせて今にも風沈しそうなほどだ。他のカナディアンもみんな猛スピードで風上に流れて行く。時折、波立った水面から水飛沫が撥ねて目に入るほどの風!僕とMaakunは姿勢を低くして、なるべく前に重心を移して何とか風を避けることができる場所まで進み、後続を待つことにする。後方にはカヌーから下りて岸辺をライニングダウンしている4艇が見える。「次のコーナーを越えたら風が止むかも...。」そんな願いも虚しく、強烈な向い風はランチポイントまで吹き続けるのだった(涙)。風に悩まされてるというのに律儀にゴミを拾い続けたせいでランチポイントに到着するのが大幅に遅れてしまった我が家とまきまきさんご夫婦。そんなヘトヘトに疲れた僕らを待っていたのは...「ごめんね〜、もうカレーなくなっちゃったのよ。」というおばちゃんの無情な言葉。


「む、無理してまでゴミ拾わなくても...」

へっ!?リタイアしたいのを我慢して「白いご飯にかかった黄金色のカレーから立ちのぼる湯気」を想像しながら、涙を浮かべながら必死で到着したというのに...「今、カレー作ってるけど、おにぎりでも食べる?何にも入ってないけど、塩味だけはついてるから」ハァ〜〜...一気にヘナヘナと河原に崩れ落ちる僕ら。「いえ、待ちます!カ・レ・ー・ガ・タ・ベ・タ・イ。」とかなんとか言いつつも、ついついおにぎりに手を伸ばしてしまう悲しい性(笑)『では、そろそろスタートしてくださ〜い!』拡声器の声が悲しく響く。「マダ、カレータベテナイ。」河原に座り込んだまま茫然とする大人に対し、Maakunは自分で状況を打破すべくウロウロと食べ物を探して歩き回る。


前半でこれだけのゴミが集まった

「ねえ、パパ、あの階段の上に『ラーメン』『おでん』って提灯が下がってる屋台みたいなのがあるよ!」見上げると「川の駅・一雨のつくし」という看板。「ラーメン食べたい、でもおばちゃんが今カレー作ってくれてるし...」欲望と良心の狭間で揺れる男心(笑)なんとか欲望を押さえ、河原への階段を大鍋が下りてくるのをひたすら待つ時間の長かったこと!目の前ではランチポイントのテントが手際良く片付けられ、河原にぽつんと残されたのは、我が家とまきまきさんご夫婦。「も、もしかしてカレー忘れてないか?」「う、それってあり得るかも...」みんなの心がマイナス思考に陥った瞬間、階段を下りてくる大鍋(正確には大鍋を持ったおばちゃん)!!「やった〜カレーだぁ!」
カレーを食べたら元気百倍!吹き続ける向い風を考慮して、CAMPERに僕とAzu、HUNTERにMamaとMaakunが乗り、みんなとは1時間近く遅れて後半のスタートだ。

スタート直後からバウに軽いAzuを乗せた僕は直進もままならない状態でかなり辛い。ところが振り返ると午前中は風に煽られてヘロヘロ漕ぎだったMamaがバウを全く振られることなく一直線に進んでくる。そして僕が必死で漕いでいる横を笑いながら一気に抜き去る。えっ、ウソ!?

「向い風開眼!」Mamaが誇らしげに叫ぶ。どうやら、フェリーグライドの応用で風の中で角度を保つ術を会得したらしい。しかもバウのMaakunが巧みにドローを入れて角度を調整している!「ママ〜、真ん中の岩の左側を抜けて、すぐに右!その先の波は隠れ岩っぽいよ〜!」時折立ち上がって進路を確認するMaakunの姿が頼もしい。(実はMaakunは僕に内緒でMamaにこう言ったそうだ。『パパとだとただ漕いでるだけでつまんないけど、Mamaとだと舵が効いて楽しいよ。これからはMamaとタンデムしようねっ!』...これこそがカヌーのタンデムの妙味だ。推進力のバランスが良いとカヌーは小さな力でもスムーズに進んでいく。)
漕ぎ始めて30分もすると、先にスタートしたグループの最後尾が見えてくる。「お〜い、もうすぐ追い付くぞ!」見えて来たのはTotocampaさんの赤Pathfinder。「あ〜、みーちゃんだぁ、パパ早く漕いで追い付いて!」Azuは公園のボートのように後ろ向きに座って、お客さん状態。この若さで男を顎で使うあたりが、さすがMamaの娘って感じだ(笑)。Totocampa艇は、初めての川下りがこの強風で相当大変に違いないのに、この期に及んでまだ岸辺に立ち寄って、カヌーほどもある大きなトタンをカヌーに積もうと努力してる。(頭が下がります。ホント)


少女峰と少女


古座川の澄んだ流れをゆく我が家の2艇


ヤマシタさん「2回目の沈しちゃいました〜!」
Mama「み〜た〜ぞぉ〜!」

疲れ果てて「ゴールはまだかなぁ。」ばかり言ってる僕とは違い、相変わらずMama艇のふたりはニコニコ笑いながら楽しそう。水に浮かんでいるカヌーは、正面から風を受けると風見鶏のように重心を中心にして回転し、風と垂直になろうとする特性がある。だから、なるべく重心を前に持って行ってクルマで言えばFF車のように漕ぐのが得策なのだが、今日の僕の艇はタンデムポジションで、しかもAzuの体重が軽いので僕との体重差40kg以上。バウが水面から浮いている状態だ。それに引き換え、Mama艇はバウのMaakunがピッチの早いJストロークで微妙に舵を入れているうえに体重差が15kgほどでかなりバランスがイイ。この差が強風の中でのパドリングに生きてくるのだ。(...とMamaに抜かれた言い訳)

少女峰を過ぎ、川の中のWanちゃん岩(Azuが命名)を過ぎると川は大きく右にカーブする。カーブを曲がり切った瞬間、一挙に広がる川幅。そして遥か彼方に赤いアーチ橋が見える。

アーチの前を白地に緑の列車「くろしお」が右から左へ走る。「海だ!」Maakunが堪らず叫ぶ。いよいよゴールが見えて来た。ここからは、まるでカヌーマラソンのように猛スピードで漕ぎ進む僕ら。漁港の漁船、河口の赤灯台がくっきりと見えると、そこはもう古座町役場前のゴール!
右岸にはスタッフの皆さんの笑顔が並んでいる。「お疲れさまでした〜!」僕らがカヌーから降りた瞬間、スタッフの方が僕らのカヌーを担いで駐車場まで運んでくれる。いつもなら疲れた身体にむち打って、2艇を担いで運ぶのに、なんだか夢のような瞬間だ(笑)「疲れたね〜。今日は熊野川42kmよりも辛かったよ。」と僕。「でも今までで一番楽しい川下りだったわ!」どんなに風が吹いても艇をコントロール出来る自信がついたMamaが満足げに呟く。


Wanちゃん岩 by Azu


あの赤い橋の向こうは海だよ!

カヌーをクルマに積込むと、閉会式に続いてお待ちかねの交流会の始まりだ。役場の駐車場に設けられたBBQ用のかまどで、古座川町&古座町の川の幸、海の幸、山の幸をこころゆくまで堪能する。(ランチを食べ損ねそうになった僕らは異様に目をギラギラさせて、箸を伸ばしてしまうのが恥ずかしかったけども...笑)

交流会が終わると、いよいよ一緒に川を下ったまきまきさんちとお別れ。昨夜に引き続いてNESSYさん夫妻と、月野瀬温泉・ぼたん荘で一日の疲れを癒す。温泉のロビーでぼんやりテレビを見ていたら全国放送で「古座川クリーンアップ大作戦」のニュースをやってて、しかもNESSYさんの奥さんがアップで登場したのにはビックリ!。


交流会
 


これだけ大勢の人が1日かかって、アレだけのゴミ...古座川恐るべし!!


「一雨のつくし」

一枚岩キャンプサイトに戻り、NESSYさんともお別れした後は、今日の夕食の準備...とはならずに、「ねえねえ、ランチポイントの屋台に行かない?」ってことに全員一致で決まり、着替えを済ませて下流のランチポイントに向かう。クルマの中で「今日さぁ、Maakunが『こんにちは!』って言ったら、優しそうなおばちゃんが『こんにちは!』ってお返事してくれたよ。きっとイイお店だよ!」とMaakun。暗い夜道を走ること10分、橋の向こうの暗闇のなかにくっきりと浮かび上がる屋台。川に向かっては看板があるのに道路にはない不思議なお店だ。
「こんばんは〜!」中に入ると屋台というよりもちゃんとした作りのお店であることがわかる。10人も入れば満席だけれど、いかにも「旨いお店」の雰囲気。カウンターの向こうには「おばちゃん」というよりも「オクサマ」っぽい感じの女性。

店内にはジャズが流れ、壁に貼られた「シェフのオススメ」の文字。メニューは充実していて、こんな山深い谷間であることが一瞬信じられなくなる雰囲気だ。ママさん(...と呼ぼう)は昼間のMaakunを覚えてくれてて、色々オマケしてくれたり地元で採れたサクランボをくれたりして、長い間楽しい会話を楽しむ。古座川のこと、子供のこと、釣りのこと、カヌーのこと...鮎釣り師のくせにカヌーイストフレンドリーなシェフのお話は本当に為になることばかりだし、東京からここに引っ越してきたママさんの古座川観は地元の人でもヨソモノでもない、とても新鮮な内容だった。肝心のお料理はというと...これもまたとてもお上品で細やかなお味。「また来ますね!」思わずそんな言葉が出るほど良いお店でした。

再びサイトに戻ると、Totocmapaさんが途中で拾って来てくれた薪を持ち込んでの焚き火...のはずが、不覚にも「ちょっとだけ休もう」とカシータのダブルベッドに横になった瞬間、眠りに落ちてしまい、朝まで前後不覚(涙)こうして古座川での最後の夜は突然終わりを告げたのだった。


目覚めると今朝は曇り空。朝食をさっさと済ませてカシータの周りを片付けて、アウトドアウェアをフツーのシャツに着替えるとパパパドラ−はマイホームパパになる。そう、キャンプはこれでおしまいにして、今日は一日観光客に大変身するのだ。

カヌー日記には詳しく書かないけど、一枚岩から30分ほどのところにある串本海中公園、気象情報や台風上陸で有名な潮岬灯台などを観光して、漁港の近くの鮨やでランチを楽しんで南紀州観光はTHE END。昼過ぎに一枚岩でカシータを拾って、そのまま帰宅の途に。GW前半最終日だというのに全く渋滞知らずで 夕方には帰宅できた。いつものようにAzuに尋ねる。「今回、一番楽しかったのは何?」...『水族館!』って返事を予想してたんだけど、彼女の答えは違った。

「カヌー!綺麗な川をもっとキレイにできて楽しかったぁ!」

僕を喜ばせようと言った答えなのか、それとも本音なのか...いずれにせよ親孝行な娘である。

潮岬灯台

串本海中公園


チュ〜〜〜

磯遊びを楽しむ

ウミガメ

頭をかじられるMaakun

 

 

GWだというのに渋滞知らず(笑)

 


主催者のサイトはこちら


 

 

Good-bye olive Disco !

 

4月13-14日 2002初漕ぎ&キャンプ(キャンプinn海山) フロントスクリーンから見える視界を大きく遮る2艇のカヌー。道路の継ぎ目を越えるたび「カタン、カタン、ドシン、」と6つのタイヤたてる音が響く。「あぁ、久しぶりの感覚だなぁ!」感慨もひとしおだ。我が家のDiscoveryは2艇のカヌーをルーフに積みこんでカシータを牽引した、いわゆる「正装」(by Kevipaさん)でのお出かけだ。ほぼ半年ぶり...カヌーを始めて以来、こんなに長い間漕がなかったのは初めてのことである。そして今回が、オリーブDiscovery最後のトーイングドライブとなる。この4年半100000kmを一緒に過ごしたコイツとの別れが来週に迫ってるので少し感傷的な気分だ。実は先週もカヌーを積んで宮川に向かったのだけど、いつまでも雨が降り続いてお天気が回復せず今年の初漕ぎを断念したので、今日のこの晴天は何より嬉しい。
今日、僕らが向かうのは銚子川の清流とフレンドリーなスタッフが魅力的な「我が家のホームキャンプグラウンド」キャンプinn海山だ。一週間ほど前に予約の電話を入れたら「今のところakiさん家族オンリーですよ〜。」ってことで、予約してないけど今回参加決定してるNESSYさん、TAKEさん、そしてアキヒロさん家族たちとあの素晴らしいキャンプグラウンドをひとり占めできると思うとなんとも気分が良い。

9:30に出発した我が家の幌馬車(=Disco&Casita)は、窓を全開にして春風を一杯に受けながら国道42号線を南に向かう。「なんだかこうやって走ってるだけで楽しいね。」「そう、のほほんって気分だね。」「急ぐ旅じゃなし、寄り道しながらゆっくり行きましょうよ。」高速道路ほどではないけれど、結構アベレージスピードが高い国道42号線(だから事故もやたら多いけど)なので普段ならキャンプinn海山までの100km強を1時間半で行けるのだけれど、R42沿いの魅力的な施設に立ち寄りつつ、軽トラックに追い越されながら走る。あんまりゆっくり走ってたのでキャンプ場に着く前にお昼になってしまって銚子川手前のラーメン屋で昼食。気持ちがゆったりしてるからか、狭い駐車場もバックでほぼ一発駐車!(ちょっとコツが分かってきたのかな?)


この芝生広場も僕らが独り占め

昼食を済ませると、すぐに銚子橋を渡り川沿いを上流に向かう。すぐに平尾の吊り橋とその背後に目指すキャンプinn海山が見えてくる。「ここに来たかったのよね〜!お世辞の上手なOさんのクーペフィアットは見えないわねぇ...」と、Mama。「あ〜、水が少ない!堰堤スライダー出来ないなあ。」と残念そうなMaakun。雰囲気のある赤い鉄橋を渡り木漏れ日が眩しいシダーフォレスト(笑)の中を抜けるといよいよキャンプ場だ。まっすぐに伸びた木立ちの間から垣間見えるエメラルドグリーンに輝く銚子川。ピュアで魅力的な彼女が「早く来てぇん!」と僕を誘ってるようにドキドキする(笑)。午後1時チェックイン。すぐにリバーサイドのサイトにカシータを停め、SPタープを設営してキャンプサイトづくり。

サイトのセットアップ完了!
手にはエビ捕り網、足にはおNEWのWモカシン

ほどなくゲートにSUBARUランカスターが。アキヒロさん一家だ!KoukunとMoeちゃんが到着するやいなや、挨拶抜きで子供達はウェットスーツに着替えて連れ立って川へ。今回のために新調したエビ取り網を手にしてるのが笑える。しばらくして、ふと見ると子供達はもう川に入って泳いでる(!)
サイトの設営の最中にNESSYさん夫妻のボルボが到着。たまにしか会わないけど、なんだかいつも会ってるような感じがするのは何故だろう?サイトの設営が終わると、いよいよ待ちに待ったカヌーイング。「なんだか顔がニヤケてるわよ。」Mamaに指摘されつつ、今年新設されたカヌー降ろし場へ。

噂のカヌー降ろし場はこれだ!!


森の中の台車にカヌーを載せます。

台車のロープを少しづつ緩めカヌーを降ろします。

カヌーがふわりと着水

バ、バカ!泳ぐのは早いよ、Azu 

スタッフの皆さんが「カヌー降ろし場」と呼ぶこのカヌーポートは、なんと手作り。去年僕らが訪れた時にスタッフOさんに「あのカヌー降ろし場がもう少しなんとかならないですかねぇ。」なんて軽い気持ちで言ったり、このカヌー日記に『水位が低くてかなり降ろし辛かったけど、なんとかカヌーを水面に降ろして・・・』なんて書いたりしたからだったら申し訳ないないんだけど、とにかくみかん農園の収穫用のトロッコを改造して作ったという立派なモノが川に向かってのびている!!(去年はこの石垣をカヌーを担いだまま飛び下りてたんだけど、さすがに2艇目は腰に来てしまったし、引き上げはさらに辛かった...。)

実際に使ってみて、その使い勝手はかなりのもの。あとはカヌーを載せるウマの部分がもう少し滑らない工夫やロープを滑車でダブルにして軽くする機能があれば完璧。それと台車を使わずに担いだまま降りる「逞しいお父さん」のためにレールの間にアルミグレーチングの足場があるともっといいんだけどなあ...(またまたアツカマシイことを言ってる!!)
この水中に伸びるレールを見て目を爛々と輝かせたのがMaakun。「ねぇ、カヌーに乗ったまま滑り降りていい?」どうやら彼はここでスプラッシュマウンテンごっこをやろうと狙ってるようなのだ。実は僕も同じことをが頭に浮かんでたのでギクッとしながらも怪我をしたらマズイので止めさせることに(でも、もう少し水位が高かったら自分がやってたかも...笑)


よいこはカヌーにのぼりません。

「次、来たら『人間は乗らないで下さい!』って看板が立ってるな。」なんて笑いながらCAMPERとHUNTERを積み重ねて水面に降ろす。すると、それを見たMaakunがウケを狙ってすかさず2段重ねのカヌーに乗り込もうとHUNTERに手をかける。「ダメダメ!」と言いつつ、実は僕も狙ってた(マジコさんがいたら絶対やってるな...笑)
堰堤の際にカヌーを並べて、いよいよ今年初めてカヌーに乗り込もう...と思ったら「おっ先に、しっつれ〜〜!」MaakunとKoukunが僕のCAMPERを奪って先に漕ぎ出してしまった。


Koukun&Maakunの小4コンビ

じゃ、HUNTERに...と思ったら「アレ〜風で流されるぅ〜」ともちゃんが既に乗り込んでぐんぐんと風下に流れていく。「こ、こらっ!オレ、カヌー、久しぶり、オレ、乗りたい、お、お〜い!!」ウマそうなケーキを口に入れる直前に奪われた子供のように言葉にならない僕。真剣に怒ってる僕の気持ちが伝わったのかMamaが戻ってきてくれて、HUNTERのスターンシートに乗り込んで、なんとか本年度の初漕ぎが叶う。インディアンストロークを試すとパドルが水を切ってギュン!と鳴る。う〜ん、なんとも心地よい良いこの振動!遥か前方には小学4年コンビのCAMPER、目前にはお嬢さまコンビを乗せたアキヒロさんのMicMac。しばらくして後方からNESSYさんのHUNTER...春の陽光を浴びてキラキラ光るエメラルドグリーンの銚子川に4艇のカナディアンカヌーが浮かぶ。


アキヒロ家のミックマックには小2お嬢さまコンビが

ラブラブタンデムのNessy夫妻

「キレイだなぁ!」「ワタシ?」「いや、川の水」

「苦節6ヶ月、オレがどんなにこの瞬間を待ちわびていたことか...。」「ホントね。私もこんなにカヌーに乗って嬉しいのは初めてよ。」しみじみと夫婦で語り合いながら、しばし水上散歩を楽しむ僕ら。「ねぇ、パスファインダーってどうなの?そろそろこのフネも10年だし、Maakunに譲ってワタシがパスファインダー買うってのはどうかしら?」おっ、来た来た!今だぁ!確かにハンターのボトムの傷が広がって中の白い発泡体が見えてきてるし、『パスはね、キャンパーよりもバウが高くて、長さも女性にぴったりで、フラットボトム一番のフネで...』畳み掛けるようにPathfinderを褒めちぎる僕。「でも、3艇もどうやって運ぶの?」任しておくんなはれ!いつもの鉄工所のおっちゃんに横H型のキャリア作ってもらいまんがな(実はもう設計図のラフスケッチが出来てるのだ...笑)『うひひひひ...でも、3艇になっても運ぶのはこのオレだな...』ココ数年カヌーが年々重くなってきてるような気がする僕はちょっと不安。


久々でヘロヘロのMaakun

お嬢さまタクシー

「いずれにせよ、来年の目標よね。」「いや、今ならもしかしてサンドベージュのアニバーサリーパスファインダーがあるかも...」「赤のウッドガンネルってのもいいわね。赤だと白木なんでしょ?」たぶん実現しないけど、新艇のことが会話にのぼるだけでもシ・ア・ワ・セ(笑)

銚子川は非常に水位が低くて、数百m漕ぎ上がるともう浅瀬があってそれ以上進めなくなる。途中の岩場でお嬢さまたちを降ろして、大人だけでワンダリングを楽しむ。楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、夕方になって吹き抜ける風が少し寒く感じるようになったので今日のカヌーイングはおしまい。カヌーをペインターロープで立ち木に繋ぎサイトに戻ることにする。

 

 


サイトに戻ると、綺麗な青空色のステップワゴンが!ルーフに載せられたベージュのCAMPERがオシャレ! TAKEさんだ!伏し目がちにいそいそと近づくMama。先日の美濃橋オフで『カッコイイ』『男前』との情報を得て、思いっきり期待にムネ膨らませてたMama (笑)それを聞いて「バカモノ!所詮人妻、じゃないや人夫だろ。」とちょっと不機嫌な僕(笑)。

「はじめまして!」ホンモノのTAKEさんとご対面。Mamaの感想は...「確かに男前...だけど、あんたと同じ『臭い』がするんだもん。やーね。』そりゃ、どういう意味じゃ!!(怒)しかも『匂い』じゃなく『臭い』ってのが気に入らんゾ!すごく真面目な部分と、でもスーパーセヴンのオーナーな部分がクロスオーバーして、ホント素敵な人です、TAKEさん。でも、確かにどことなく『僕ら』の仲間っぽい空気を纏ってるけど(笑)

TAKEさん一家との対面を果たした後は、夕食の準備に取りかかる。今夜の我が家のメニューはチャイニーズ。サーマルクッカーでご飯とフカヒレスープを仕込んでおいて、焚き火に載せたふたつのDOで唐揚げと餃子を作りながら食べる予定だ。

と、その時大事件発生!「あ〜、餃子の具忘れてきた〜!」ええっ!メインディッシュがぁ〜...しょうがないのでメイン抜きでの夕食(涙)。腹を空かした野獣のような子供達はハイエナのようにアキヒロさんちでおすそ分けしてもらって、すでに食事中。MoeちゃんとAzuは何故かサイトから離れた芝生の上でふたりっきりでラブラブディナータイム。

夕食が終わると、我が家のサイトの焚き火台を囲んでみんなで語り合う。TAKEさんちからはキムチ鍋、NESSYさんちからは、自家製スモークチーズと『分身2号』焼酎が差入れられて、アリガタイ。おこちゃま達や奥様達が寝た後は『お父さんな話』、『男な話』、『夫な話』で盛り上がる。気が付くと時計の針は1:17。いつものように薪が尽きたのを合図に宴会は終了したのだった。

ダッチオーヴンで唐揚げ
夜も更けて、男達だけが焚き火の前で語り合う


夕暮れの我が家

 


4月14日 二日目 目覚めるとカシータのカーテンの隙間から差しこむ暖かな朝の光。今日も晴天だ!子供達は朝起きるなり、朝食も待たずにウェットに着替え、川遊びに飛び出して行く。Maakunたちはサイト前の川で石投げ。はるかかなたの堰堤にはAzuたちがちょこちょこ走り回ってるのが小さく見えている。地元・大阪で「利き酒会」に出席のためにNESSYさん夫妻は朝から撤収作業中。彼とはここでお別れなんだけど、また再来週に古座川で会えるってことであっさりサヨウナラできる。NESSYさんのボルボを見送った後は、いつものようにフランスパンとデカフライパンモーニング(キャベツと目玉焼きとチョリソの炒め物)そしてコーヒーの朝食だ。
朝食を済ませると、奥様方は既にランチの相談(笑)。(キャンプinn海山は3/9〜4/20の期間、「デイキャンプサービスキャンペーン」中で10時チェックイン16時チェックアウトという余裕たっぷりの嬉しいサービスなので、のんびりランチも楽しめるのだ。)昼食は炊き込みご飯に決定したので、サーマルクッカーを使うことに。内鍋に米と具をセットして8分火にかけて、あとは外鍋に入れるだけの簡単調理。

 

今回の参加者のサイト


アキヒロ家

Nessy家

TAKE家

aki家

あとはサーマルクッカーにお任せして、さあ、そろそろカヌーを漕ぎに行こうか...そう言って立ち上がった時、キャンプ場対岸の木漏れ日の中を疾走する「海山の森色」Coupe Fiat!「おおっ!Oさんだぁ!」キャンプinn海山のスタッフOさんが僕らを訪ねてきてくれたのだ!Coupe Fiatはキャンプサイトではなくカヌー降ろし場に止まる。「あははは、Oさんったら私たちが朝っぱらからカヌーに乗ってるって思ってるのね。」(笑)間もなくOさんが僕らのそばにやってくる。「うぁ〜ひさしぶりっ!」FIATトリオ勢ぞろい。ともちゃん(PUNTO Cabrio)、いずみちゃん(PANDA W-SunRoof)、そしてOさん(CoupeFIAT)としばしの歓談を楽しむ。聞けばOさんは今日は「ほぼ徹夜」明け。しかもお休みの日なのににわざわざ「職場」に僕らに会いにきてくれたのだ!Oさんをはじめ、ここのスタッフの皆さんにお会いするたびに思うのは、「やっぱりキャンプ場にとって「人」は重要なファクターだなあっ。」ってこと。自由度や自然の豊かさを求めるならオートキャンプ場よりもただの河原の方が、施設の立派さなら近くにある某・4ツ星キャンプ場が、そして楽しめるアクティビティの豊富さを求めるなら海辺のキャンプ場が数段優れてると思う。

数年前まで「オートキャンプ場なんか死んでも行くもんか!ケッ!」なんて言ってた我が家が何度でも行きたいと思えるってのは、素晴らしい銚子川や美味しいテナガエビもだけど、やはりOさんをはじめとする「遊びをわかってる」スタッフの皆さんが迎えてくれるからなんだろうな。そう感じます。

Oさんともっと話したかったんだけど、カヌーもしたいのでみんなで堰堤へ。またまたCAMPERをMaakun&Koukunに奪われて、HUNTERで出撃。途中でAzu&Moeちゃんを岩場で降ろして上流の河原へ。河原に着くなりMaakun&KoukunはHUNTERに乗り換えて風上にあるターザンロープのある飛びこみ台を目指す。風が強くて蛇行を繰り返しながらもなんとか接岸し「股裂け」になりながら(笑)上陸を果たす。


TAKEさん家族とアニバーサリーキャンパー

ターザンロープで飛び込み

4月の銚子川はまだまだ冷たいけれど、そんなことはお構いなしに飛びこみを楽しむふたり。(たしかKoukunは昨夜熱があったんじゃなかったっけ...)
子供達が勝手に遊んでる間に大人達は河原では防水バッグからお菓子を取り出して、みんなで歓談。風はあるけど日差しが暖かでなんとものんびりした時間。昼過ぎまでのんびりと過ごした後は再びサイトに戻ってランチタイム。TAKEさんちの奥様RUMIさんが注目の中、サーマルクッカーの蓋を開けると...う〜ん、相変わらず素晴らしい炊き上がり!ホカホカのヒジキの炊きこみご飯と、ともちゃんがササッと作ったタラコスパゲッティをテーブルに並べて全員揃ってのランチだ。「akiさん、サーマルクッカーどこに売ってました?」RUMIさんはもうサーマル買うつもりになってる。(たぶん間もなく彼女も「サーマルクッカー友の会」にご入会でしょう...笑)

ランチを終えると、時計の針はすでに15時を回ってる。すでにTAKEさんちは完全に撤収を終えてるし僕らもそろそろ片付けに入らなくては...。30分ほどかけて全ての道具をカシータに積みこみ、カヌーをDiscoに載せてほどなく撤収完了。カシータを牽いた我が家はのんびりドライブになるので、キャンプ場でアキヒロさん、TAKEさんとお別れだ。「え〜、もう帰るのぉ?もっと遊びたいよ〜。」子供達はまだ遊び足りない様子。「Moeちゃんが今からうちに遊びに来るってよ!」AzuとMoeちゃんは勝手にお約束してしまってる。ダメダメ!明日は学校だし。でも、「早く帰りたい」なんて言われるよりはいいけどね(笑)

夕暮れの柔らかな光の中、僕らの幌馬車は北に向かってのんびり走る。「楽しかったね〜」いつも同じように楽しいんだけど、今回は特に楽しかった...そんな気がする。「また来たい?」僕の問いかけにリアシートのAzuは答えない。振り返ると、彼女は電池が切れたオモチャのように眠りにおちていた。

 


チェックアウトが16時なので、みんなでゆっくりランチタイム

 


 

 


「あっ、こんなランタン見たことない!」
「えっ?コレ?学生時代から持ってたよ?」
「・・・・」







これが、これから僕らの全員集合のホイッスルです。遊びに夢中でいくら呼んでも帰って来ない子供達に業を煮やして、試しにボーイスカウト時代の合図を教えたら、みんな猛スピードで集まってきました。「ピ〜〜〜・ピッ・ピッ・ピッ・ピッ・ピッ」ホイッスル恐るべし!

 

 

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